クロノアクロニクル第42回! 今回はクロノアが3Dのゲームである意味について。

Jun 2, 2018 · 12:37 AM UTC

PSという次世代ハードのゲームを初めて創るにあたって思ったのは、ポリゴンで3Dの次世代らしいゲームが期待されているよな、ということでした。 でも3Dと2Dでは2Dの方が遊びやすいし分かりやすいのは自明の理です。
そこでクロノアのコンセプトに『2Dの操作で3Dを味わってもらう』ことを加えました。それには3Dである意味が必要だと考えました。 でも実際創ってみると、それは想像以上に難しい事でした。 まず考えたのは、道がカーブしている事で、2Dよりも先のルートの様子が多く見えるという事でした。
先が見えているので、敵がやってくるのを事前に報せる事ができます。また、奥の高い所から攻撃してくる敵は、カメラをあおって見せたり、地形のヒントをカメラを引いて見せたり、飛び降りる地形の時は俯瞰にして下を見せたりと、カメラやマップの形でプレイヤーに状況を示唆するようにしました。
しかし、PSのポリゴン表示能力は制約が多く、横に直線のマップでカメラは平行移動するのが一番簡単なので、ともするとそうしてしまいがちなんです。 でもそれでは単に2Dのゲームを3Dポリゴンにしただけになってしまうので、事ある毎にもっと3Dを活かせないかと自分達に問い直す必要がありました。
また敵の配置もルート上を移動しているだけではやはり2Dと変わらないので、奥や手前から飛んで来るなど3Dを意識した配置を心掛けないと、すぐ2Dになってしまうのです。
マップやアスレチックのギミックを考えると、どうしても2Dのアイデアが多くなり、スタッフからも「3Dはギミックを作るのに向いてないんじゃないか」という意見が出たりもしました。 でもそこで諦めていたら3Dを活かすアイデアは出てこないんですよね。 つづく