さらにガーシーCHでの芸能人らのスキャンダルの暴露に対して、当事者から告訴がなされれば刑法上の名誉毀損や脅迫などの容疑で立件される可能性もあった。不逮捕特権が使えるのであれば、より安全に帰国できるのではないかとの判断が働いていた。
そして、三つめが「影響力」だ。これが最終的な出馬の決め手になったのだと私は考えている。
2月17日のチャンネル開設後、破竹のような勢いで膨らんだガーシーCHのチャンネル登録者数は5月初旬に120万人を突破してから足踏み状態が続き、一時の勢いはしぼんでいた。
その一つの要因は芸能界側の反応にある。スキャンダルを暴露された芸能人や芸能事務所がほとんど何の対応も示さずに沈黙を貫き、そのためマスコミも裏付け取材が困難となり、結果的に暴露が「言いっ放し」になっていたからだ。
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