μ'sが9人になってはや1ヶ月

μ'sは順風満帆だ

そしてわたしの夢も順風満帆だった

μ'sのみんなと歌えることが、踊れることが、一緒に居れることが幸せだった

でも何故か心がモヤついている

それはこいつが原因だろう

絵里｢にこ～ 希が副会長の仕事で学校に残らなきゃいけないらしいから一緒に帰りましょ～｣

うん、こいつが原因だ

一体こいつは何なんだろう

μ'sが結成される前、音ノ木坂アイドル研究部としてのにこはこいつとは決して仲が良かったとは言えない

むしろ互いに邪魔者扱いしていただろう

それなのにこいつは

絵里｢そうそう、駅の近くのクレープ屋のクレープが美味しいって穂乃果が言ってたの！帰りに寄らない？｣

こんなにフレンドリーににこに接してくる

そもそもこの1ヶ月

こいつは事ある事ににこに絡んできた

例えば花陽にマイナーなアイドルの事を教えてる時

にこ｢あんまり人気ないけどこのグループのいいところは～｣

花陽｢おお！花陽もびっくりの情報量です！！｣

絵里｢さすがにこね♪｣

......

なにが｢さすがにこね｣よ！！

しかもこいつはこのセリフが気に入ったのか、にこがちょっと活躍する度に後ろからこの言葉を言ってくる

今日だけで3回は言ってたわよ

絵里｢そういえば希からきいたけどにこって足が速いのね｣

にこ｢速いかどうかは知らないけどこの前の体育でだしたタイムはクラスの女子で1番だったわ｣

絵里｢ハラショー！さすがにこね！｣

また言った...

ほんとにね

とにかくにこはこいつが気に入らない

嫌いって訳じゃないんだけどなんかムカつく

にこが勝手に思ってるだけかもしれないけど

ならなにがムカつくか その原因もわかってる

こいつは軽いんだ

にこはアイドル研究部の時にこいつに言われたこと全てを根に持ってる

逆ににこがこいつに言った言葉全てに後悔してる

それなのにこいつはそんなこと無かったかのようににこに接してくる

だからムカつくだ

でもその考えは間違えてた

次の日

にこ｢あー、そういえば希に占いの本借りてたんだった｣

にこ｢胡散臭いけどなかなか面白かったわね｣

にこ｢希は生徒会室かしら 部室行く前に寄ってこ｣

...

にこ｢希ー、失礼するわ｣

絵里｢ねえ希 わたしってにこに嫌われてるのかしら｣

にこ｢？！｣

希｢どうやろうなぁ 嫌ってるまではいかないけど正直絵里の事はよく思ってない気がするな｣

にこ｢…｣

絵里｢そうよね… にこには散々ひどいこと言っちゃったし今更友達になろうだなんて無理よね｣ｸﾞｽｯ

希｢まあまあ にこっちも頑固なだけやろうし｣

にこ(どぅわれが頑固よ！)

絵里｢でもきっとにこはわたしのいるのが嫌だと思ってるかもしれない！｣

絵里｢それなのにわたしは最近しつこく話しかけたりしてた…｣

希｢はぁ 考えすぎよえりち きっとにこっちもそんな風にも思ってない｣

絵里｢うん…｣ｸﾞｽｯ

にこ｢…｣

にこ｢はぁ…｣

にこが勘違いしてた

こいつは軽いやつじゃない

それどころか、相手の悪いとこばっか探してたにこと友達になろうと一生懸命考えてくれてたんだ

にこ｢あいつがそんなににこの事考えてたなんてね｣

にこ｢こんなの好きになっちゃうわよ｣

あいつはにこと仲良くなろうとしてくれてた

それならにこもその気持ちに応えなくちゃ

1時間後

希｢遅くなってすまんな～｣

絵里｢遅れたお詫びに新しいステップの事を考えてきたんだけど…｣

穂乃果｢おお！それすごくいい！！｣

凛｢楽しそうなステップだにゃー｣

海未｢生徒会の仕事がありながらダンスの事まで考えてたなんて｣ｼﾐｼﾞﾐ



にこ｢さすが絵里ね｣

絵里｢！！｣

穂乃果｢にこちゃんが他人を褒めてる…｣

凛｢今日は流星群にゃ！！？｣

にこ｢ぬわんでよ！｣




これからは仲良くやっていきましょ
ちょぴりわたしの好きな絢瀬絵里♪

絵里｢にこ…｣ｳﾙｳﾙ

絵里｢にこ～！！｣ﾀﾞｷｯ

にこ｢うわっいきなり何するのよ！｣

ことり｢にこちゃんと絵里ちゃんとっても仲良しだね♡｣

絵里｢にこ～！！！｣ｷﾞｭｰ

にこ｢だあああああ！！！｣

やっぱり嫌いな絢瀬絵里



嫌いは好きの裏返しよ

おしまい

ハラショー

ハラッセオ

乙