クロノアクロニクル 第29回! クロノアのストーリーに込めたもうひとつの思いとは……?

Feb 24, 2018 · 1:04 AM UTC

クロノアのストーリーは、クロノアとヒューポーの出逢いと別れがテーマですが、実は裏テーマがありました。 それはメタゲームというか、『ゲームで遊ぶというのはどういうことか?』っていう事でした。
ゲームで遊ぶ時、人はまずオープニングムービーを観て、そのストーリーの設定と主人公について知ります。そしてプレイヤーはその内容を「無条件で」受け入れてゲーム世界に入ります。
ゲーム世界では様々な登場人物と関係し、事件に遭遇し、試練を乗り越えて、悪を倒すため奮闘します。そしてついには悪を倒し、世界に平和をもたらすのです。
世界が平和になった時、それはゲームの終了を意味します。プレイヤーはゲームが終わって再び現実の世界へと戻って行くでしょう。でもそのゲームを始める前とゲームをクリアした後では、心や記憶に少なからず変化があるはずです。そんなゲームを創りたい。常々そう思っていました。
つまりプレイヤーはゲームを始めた瞬間、ファントマイルに召喚され、まずヒューポーとの出逢いの記憶を植え付けられます。そしてゲームという冒険を通じてヒューポーとの友情を経験します。
ついに悪を倒し、世界が平和になると、ゲームは終わりを迎え、プレイヤーはもうゲーム世界にはいられなくなって現実へと帰っていくのです。ゲームの思い出だけを心にとめて。
映画のようなゲームは沢山ありますが、それは結局映画の域を出ません。だから、映画ではできない、ゲームにしかできないストーリーができないか? そう考えた末に辿り着いたのがこのお話でした。 だからこのゲームとこのストーリーを創ったのです。 つづく