9月の自民党総裁選に出馬が有力視されているの小渕優子・選対委員長(写真/共同通信社)

9月の自民党総裁選に出馬が有力視されているの小渕優子・選対委員長(写真/共同通信社)

逆風の自民に急接近

 とはいえ、今年7月には東京都知事選がある。小池氏が出馬すれば3選は確実と見られているが、都知事選ではなく、国政復帰を目指すのか。政治ジャーナリスト・泉宏氏が語る。

「小池都知事が国政復帰、その先の総理大臣就任に意欲があるのは間違いない。その証左として、7月の都知事選出馬について明言を避けている。

 ポスト岸田は総裁選なら乱戦というのが永田町のもっぱらの見立てです。その中、超大穴として小池氏の名前も挙がっている。

 その小池氏の基本戦略は、来年、衆参同日選が行なわれる可能性を視野に、まずは7月の都知事選の圧勝を狙う。そのうえで政治情勢を見つつ身の振り方を考える、という状況でしょう」

 ショートカットでの「小池総理」への戦略も練られている。

「最短のシナリオとしては、小池さんが4月の東京15区補選に無所属で出馬、国政復帰して、あえて泥船の自民党に復党する。そのうえで9月の総裁選に挑む。本人には勝算があるのではないか」(前出・小池ブレーン)

 だが、小池氏は自民党を飛び出して都知事となり、都議選や「希望の党」を立ち上げた総選挙で自民党を苦しめてきた。党内には小池アレルギーが強く、復党は難しく思われるが、小池氏はこのところその自民に急接近している。

 自公逆風の中で東京では昨年12月の江東区長選、今年1月の八王子市長選と府中市長選で小池氏が自公と組んで3連勝。とくに自民党東京都連会長・萩生田光一氏の地元の八王子市長選は、自民党批判で自公推薦の候補が野党相乗り候補の元都民ファ都議に大苦戦し、小池氏も静観していた。だが、萩生田氏から再三、支援を求められた小池氏が選挙終盤に自公候補の支持に回ったことで、逆転勝利した。

「いまや小池氏の助けがなければ自民党は東京では勝てない」(都連関係者)という声があがるほど、自民党に恩を売った。

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