なぜ起きた? 下車して転倒した女性が路線バスにひかれ死亡 運転手を現行犯逮捕<福島・会津若松市>
乗客の安全を守る路線バスでなぜ事故が起きたのか?福島県会津若松市で59歳の女性が路線バスにひかれ、死亡した。女性は下車した際に転倒、発進したバスにひかれたと見られていて、警察は運転手の男を現行犯逮捕した。
事故は2月1日午前10時頃、会津若松市大手町のバス停で起きた。
佐藤弘崇記者:「女性がバスを降り、その後走り始めたバスのタイヤに巻き込まれたということです」
警察によると、会津乗合自動車の路線バスが停留所から発進した際、バスから降りた乗客の女性をひいた。この事故で高橋美和子さん(59)が意識不明の状態で病院に運ばれ、死亡した。
事故現場にいた人は「警察と消防者と救急車がすごく来てて、パッと見たら事故が起きてて、そのときはちょうどバスをジャッキで上げてるときだったので。ドクターカーがすぐ到着して、ブルーシートの中で色々処置をしていたとは思うんですけど...」と話す。
事故が起きた停留所は、交通量も多い会津若松市の中心部に位置する大通り。
警察によると、乗客は死亡した高橋さん一人で、目撃情報などからバスから降りる際に転倒したとみられている。
事故を起こした路線バスの乗降口は、前方の一か所。高橋さんが転倒したことに気がづかなかった運転手が、バスを発進しひいたとみられている。
乗客を降ろす際の安全確認はどのように行われるのか?いわき市内で路線バスを運行する新常磐交通に聞いた。
新常磐交通・門馬誠常務:「バスというのは運転席から見ると死角というのですけど、見えない部分が結構ある。基本的にはミラーで確認するというところが必要で、どうしても死角で見えにくいところというのは、ドアの脇などあるのですが、安全を目視で確認できるところまでは、発進させないというところがポイントになるかと思う。バスまわりの安全確認は、当然しっかりとやらなければならないところかなと思っています」
警察はバスを運転していた星博義容疑者を現行犯で逮捕。調べに対し、高橋さんが転倒したことに「気づかなかった」と供述している。
路線バスを運行する会津乗合自動車は、「重大事故を発生させたことにお詫び申し上げます。安全対策・事故防止に全社を挙げて取り組んで参ります」とコメントしている。
警察は容疑を過失運転致死に切り替え、星容疑者がバスを発進させる時に安全確認を怠ったとみて、当時の状況を詳しく調べている。