被災者から、住宅の再建費用の名目で現金200万円をだまし取ったとして、建築業の男が再逮捕されました。

マスクをつけ時折うつむきながら警察に連行されるのは、詐欺の疑いで再逮捕された「匠工務一級建築士事務所」の元代表・山口卓三(やまぐち たくみ)容疑者(75)です。

山口容疑者は2020年の豪雨災害の翌年住宅が被災した人吉市の男性(50代)に対し住宅の再建費用として現金200万円をだまし取った疑いがもたれています。

警察によりますと山口容疑者は男性に対し次のように話したといいます。

「とりあえず契約書を交わしておきましょう」
「工事代金の200万円を先に支払ってもらえませんか」

男性は現金200万円を支払いましたが、工事は行われていないということです。

警察の調べに対して山口容疑者は「わからない」と話し容疑を否認しています。

山口容疑者は、別の被災者の男性(60代)からも同じ様な手口で現金700万円をだまし取ったとして先月逮捕・送検されていました。

「匠工務」の建築被害を巡っては、5人の被災者が約2900万円の損害賠償を求める裁判を起こしていて、警察は、山口容疑者の余罪についても調べています。