1月20日に広島平和記念資料館メモリアルホールで開かれたメリッサ・パークICAN新事務局長の「来広記念講演会」では、約200人の市民が耳を傾けました。中学生、高校生から高齢者まで。中でも女性たちの活躍が印象的で、新しい風を肌で感じました。パ
今年5月のG7広島サミットでは、広島の市民や被爆者の間に違和感が募りました。広島の冠をつけた「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」に、G7が核抑止政策を正当化する理由が明記されたからです。さらに、一方の戦争当事国であるウクライナのゼレンスキ
この記事にもあるように、迫田穆成さんは被爆者でした。夏の甲子園で戦後初の広島勢の優勝を果たしたのは、被爆から12年後の夏。胸は誇らしさでいっぱいだったと、迫田さんは振り返っていました。広島総局の記者たちが被爆者たちの思いや人生をたどるシリー
場所と時間は違っても、78年前と同じことが今、繰り返されています。この日、多くの市民がキャンドルを手に集った広島の原爆ドームは、米軍が投下した原爆の爆心地のすぐそばにあります。ここから、「即時停戦を」「もう誰も殺さないでほしい」「危険にさら
ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ地上作戦。二つの戦争が世界を揺るがす中、欧州の人道主義の欺瞞性を指摘する記事が、やっとメディアに載るようになってきました。この記事の見出しは「欧州の『二重基準』」ですが、被爆地・広島にずっと身を置いて
これまで地方版の写真もので取りあげられていた花火大会に、これほど深い思いが込められていたのかということを知り、感動しました。この「東北屈指の夏のイベント」に魂を吹き込む花火師の方々はもちろん、この話を全国に発信してくれた記者やデスクのみなさ
G7広島サミットは今年5月に開かれました。前提として、G7は厳格な核同盟という性格があります。「広島」の冠が付けられた「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」は、目隠しされた平和記念資料館をG7首脳らが訪問した5月19日の夜に発出されました。
被爆者たちの思いや人生を記者がたどるシリーズ「聞きたかったこと」は、2008年4月にスタートして以来、根本快記者(広島総局の1年生記者)が書いた今回の記事で426回目となります。次世代への継承に向けて残された時間が少なくなる中で、広島総局に
広島が初任地の吉田耕一郎・映像報道部記者が、地道に取材を積み上げて真相を突き止めた調査報道です。何度も広島に足を運んで、人間ドラマともいえるドキュメンタリーに結実させました。「火傷の手当てを受ける少年」の写真は、広島平和記念資料館が2019
高村薫さんが語られていることは、私が広島で話をお聞きする被爆者や被爆2世の方々、平和問題に取り組む若い世代の人たちの心情ととても重なる気がします。特に以下の高村さんの言葉は、広島にいてその通りだと実感します。 「絶対に戦争を起こしてはな
G7広島サミットを前に、非常に時宜を得た単独インタビューだと感じました。本来、G7が世界に発信すべきことを、G20のインドネシア大統領が発信しているように思いました。 「戦争が始まってすでに1年が経っている。(対ロシア)制裁は戦争を止める
素朴な疑問として、なぜ普通に広島平和記念資料館を見学することができないのだろうと思う人は多いのではないでしょうか。資料館のどこまで入り、何を見て、被爆者の証言を聞くか聞かないか――という議論や配慮をしなければならないこと自体が、普通に考えれ
取材する記者もがんの苦しみを経験しているからこそ、ここまで深い追悼記をつづることができたのだと思いました。「痛みに弱い」。これはおそらく、坂本龍一さんを理解するうえで重要なタームです。山内記者はこう書きます。 《自らの痛みだけではなく、
G7サミットの開催を控えた広島に住んで記者活動をしていると、《人権保障と格差縮小を進めつつ、核兵器の悲惨さを伝えることが、日本の市民社会が世界に向けて構築すべきアツの中身なのだ》という三浦まり教授のご指摘は、本当に胸にすとんと落ちます。そし
世界でいま起きている現状を、国家指導者としての豊富な政治経験を持つ人物が冷静な目で見つめると、今回のインタビューの内容になるのだと思いました。人類にとって極めて重要な内容が詰まった貴重なインタビューだと受け止めています。 マハティール氏
大江健三郎さんは、第2次世界大戦後50年の1995年12月に広島で開かれた国際会議「希望の未来」に参加し、ノーベル賞受賞者フォーラム「二十一世紀への遺産」で登壇して、次のように語っています。 「それまでに事故、アクシデントも含めて、大きい
川崎哲氏のインタビューには、重要なポイントがいくつも示されていると思います。 《もちろん北朝鮮による核やミサイルの開発、中国の軍拡と海洋進出は重大な問題です。しかしその対抗策が、抑止力強化という名の軍拡や日米同盟の強化であれば、地域の軍
ピンク・フロイドの中心的メンバーだったロジャー・ウォーターズ氏は、最終的には戦争が地球を壊すと主張し、「直ちに停戦を求める。これ以上ウクライナ、ロシアの1人の命も犠牲にしてはならない」と訴えました。現代の世界は、絶滅戦争ともいわれた独ソ戦の
ドイツが当初、主力戦車「レオパルト2」の提供に慎重だった背景について考える視座が、ウクライナ戦争をこれ以上エスカレートさせないためにも不可欠だと思います。「分断の克服 1989―1990」で大佛次郎論壇賞を受賞された政治学者の板橋拓己・東京
【視点】G7のうち米英仏は核保有国だ。核兵器の非人道性を訴える展示をみせることに、官邸幹部は「被害の詳細の展示まで見てもらえるかは、かなりセンシティブな問題だ。ハードルは高い」と話す――。この部分が、当該記事の重要な肝であると思います。G7