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聖路加国際病院(東京)で鼻の整形手術を受けた30歳代の女性が植物状態になって死亡したのは医療ミスが原因だとして、両親が病院側に計約1億1500万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が22日、東京高裁であった。岩井伸晃裁判長は医師の処置の一部に過失があったとし、病院側に計600万円の支払いを命じた。
判決によると、女性は2011年2月、結婚前に鼻の形を整える手術を受けた。その後、呼吸を確保するため気管にチューブを入れる際、誤って食道に挿入されて植物状態となり、13年1月、脳死による多臓器不全で死亡した。
1審・東京地裁判決は請求を棄却したが、岩井裁判長は医師がチューブの挿入を十分に確認すれば、女性が意識障害にならなかった可能性があると判断した。
女性の母親は23日、東京都内で記者会見し「簡単な手術と聞いていたのでまさか死ぬとは思わなかった。病院のミスが認められたと娘に報告できる」と話した。聖路加国際大は「判決文が届いていないのでコメントは差し控える」としている。