中国の新疆ウイグル自治区で2月1日、改正「宗教事務条例」が施行される。モスク(イスラム教礼拝所)などの宗教施設を新築・改築する際に、「中国様式」にすることなどを義務づけている。習近平(シーチンピン)政権が掲げる「宗教の中国化」を推進する内容だ。

 宗教事務条例には、宗教に関するさまざまな規定が並ぶ。改正条例は、宗教施設の新築や改築、拡張をするときに「建物、彫刻、絵画、装飾は中国の特色と様式を体現しなければならない」と定めた。また、当局が認めていない宗教組織や宗教活動を見つけたら通報するよう促している。

 同自治区をめぐっては、ウイグル族ら少数民族への人権侵害が続いてきたとして欧米諸国や国際人権団体から非難の声が上がるが、中国政府は否定してきた。一方で中国政府は近年、「宗教の中国化」の方針のもと、イスラム教やキリスト教などに対する管理強化の姿勢を鮮明にしている。(瀋陽=金順姫)