出力アンプは終段が SANYO 2SD1046 と 2SB816 のコンプリメントペア
による プッシュプル。写真のようにパワーアンプ基板 EPK-144 のラグ端子に
半田付けして接続されています。

出力 30 W くらいであれば、トランジスタの放熱はシャーシ底面に取り付ける
程度ですむようで特に大きな放熱フィンはついていません。
EPK-144 基板は FLIP-200F と共通な基板ですが、出力トランジスタペアと
R214, R215 の抵抗(耐電力)を変えるだけで各種出力のアンプに対応できる
構成になっています。
前面コントロールパネルにポットのボルトで取り付けられている
プリアンプ基板EPK-264B。

すべての回路の電源(B電源、ヒーター電源、パワーアンプ電源)が
電源トランス ETPV-80C の単一の2次巻線から供給されるため、
電源部がシンプルです。大きくて面積を取る平滑コンデンサ
(3300uF 35V x2)を別基板に外付けすることでプリアンプ部と
同じ基板に電源部をまとめています。
ダイオードブリッジによる平滑回路によって±30V を作っており、
すべての電源をここから供給しています。

プリアンプ部の 12AX7 のヒーター電源も上記の +30V から供給しています。
12AX7 の4 pin と 5 pin のヒーター端子(12V接続)に 100Ω 5W のセメント抵抗を
直列接続しています。およそ 0.15A の電流が流れるわけですから 4.5W の
電力を消費し、そのうち 56 % はセメント抵抗で熱になって消費されます。
エンジニアとしてはなんとももったいないと感じてしまう方法ですが、
回路がシンプルにはなります。
真空管の B 電源には±30V から ±20V を作り、あわせて40V を供給しています。
もちろん 12AX7 本来の使い方ではありません。
使えないわけではありませんが 12AX7 のデータシート
(例えば JJ https://www.jj-electronic.com/en/ecc83s-12ax7-7025 )
の Eb-Ik (Ua-Ia) 特性グラフに負荷線を引こうとしても引ようがない、つまり
まともな設計ができない領域での使い方です。
おそらく昔ながらの真空管アンプのエンジニアだったら採用しないであろう
回路方式で、製品化に際して社内で異論があったのではないかと推測します。
による プッシュプル。写真のようにパワーアンプ基板 EPK-144 のラグ端子に
半田付けして接続されています。
出力 30 W くらいであれば、トランジスタの放熱はシャーシ底面に取り付ける
程度ですむようで特に大きな放熱フィンはついていません。
EPK-144 基板は FLIP-200F と共通な基板ですが、出力トランジスタペアと
R214, R215 の抵抗(耐電力)を変えるだけで各種出力のアンプに対応できる
構成になっています。
前面コントロールパネルにポットのボルトで取り付けられている
プリアンプ基板EPK-264B。
すべての回路の電源(B電源、ヒーター電源、パワーアンプ電源)が
電源トランス ETPV-80C の単一の2次巻線から供給されるため、
電源部がシンプルです。大きくて面積を取る平滑コンデンサ
(3300uF 35V x2)を別基板に外付けすることでプリアンプ部と
同じ基板に電源部をまとめています。
ダイオードブリッジによる平滑回路によって±30V を作っており、
すべての電源をここから供給しています。
プリアンプ部の 12AX7 のヒーター電源も上記の +30V から供給しています。
12AX7 の4 pin と 5 pin のヒーター端子(12V接続)に 100Ω 5W のセメント抵抗を
直列接続しています。およそ 0.15A の電流が流れるわけですから 4.5W の
電力を消費し、そのうち 56 % はセメント抵抗で熱になって消費されます。
エンジニアとしてはなんとももったいないと感じてしまう方法ですが、
回路がシンプルにはなります。
真空管の B 電源には±30V から ±20V を作り、あわせて40V を供給しています。
もちろん 12AX7 本来の使い方ではありません。
使えないわけではありませんが 12AX7 のデータシート
(例えば JJ https://www.jj-electronic.com/en/ecc83s-12ax7-7025 )
の Eb-Ik (Ua-Ia) 特性グラフに負荷線を引こうとしても引ようがない、つまり
まともな設計ができない領域での使い方です。
おそらく昔ながらの真空管アンプのエンジニアだったら採用しないであろう
回路方式で、製品化に際して社内で異論があったのではないかと推測します。