Shin-Fedorさんからの私信への返信

shin-fedor.hatenablog.com

私信ありがとうございます。 1年前の記事も消えているし、暇空絶許路線でいくことにしたのかとびっくりしたんですが、連続した立場での意見ということで、良かったです。
なお、

fugunokamatari氏はちゃんとした人っぽかったので説明したくなった次第です。

とのこと恐縮ですが、私はちゃんとした人でないので、アカウントはよく消したり作ったりしてます。ブコメや増田もよく消す。
前垢についてセルフ開示しておくと、Internet Archiveで確認できますが、id:Shin-Fedorさんの1年前の記事に

自分もまったく同じ認識

とコメントしているのが私です。

まとめ

1

id:Shin-Fedorさんは、依頼者の利益に反する弁護を行っている弁護団は職責を全うしていないと考えた。
私は、弁護士は依頼者の意思を尊重する義務が有るため、受任し続ける以上は最終的に「暇空と同じこと」を主張するのは必然であり、かつ、依頼者の利益にも特に反しないと考えた。
この不一致により、私は、id:Shin-Fedorさんが「弁護士は「暇空と同じこと」を主張するくらいなら、良心に従い辞任すべき」というニュアンスでコメントしているのだと誤読した。

2

id:Shin-Fedorさんは、弁護士が職責を全うしないのは、弁護士が思想信条を優先したからだと考えた。
私は、弁護士自身の信条と法廷における主張を、根拠なく結びつけることは断じて避けるべきであると考えた。

3

id:Shin-Fedorさんのブコメの対象である増田には、具体的な弁護内容について記載はなかった。
そのため私は、増田とブコメの繋がりが理解できず混乱し、「乗っかるとは何のこと? それも実際にTwitterで乗っかってた垣鍔は無視で、渥美批判? もしかして農業アイドルの意趣返しがしたいの?」などと邪推した。

続き

あとは、思いついたこと、つらつら書いてるだけなので、読まなくていいです。

暇空のメンタル

前から思っていたのですが、「精神的に追い詰められている」というid:Shin-Fedorさんの読みは、私は支持しません。
むしろ私は「水原は、暇空茜というアバターを演じている」と認識していて*1
「消される」系陰謀論もロールプレイングの一環で、そのプレイヤーである水原を奮い立たせるもの、
法廷に行かないのも、水原vs仁藤という構図を最小限に抑えるため、水原≠暇空ということだと解釈しています。
つまり暇空としての発言は虚実入り交じるもので、リアルの水原の心理状況をネット上から推し量ることは困難だろうというのが私の見解です。

もちろん印象で語ってるだけなので、これでid:Shin-Fedorさんの読みが否定されるわけではありませんが、
id:Shin-Fedorさん自身が認める通り、

暇空氏がパンクするのではないかという俺の見立ては間違っていたが

と、予想が外れているわけで、「メンタル限界」説は、現在では説得力を失ってきているかなと思います。

なお今日ホットエントリに上がっている榊正宗さんは、まさにネットのイナゴに載せられて、ギリギリでドクターストップにかかった実例ともいうべき人ですが、 暇空と比較すると、

  1. 暇空は金はある無職であり、さらにアバターを使ってリアルの自分と人格を分けている。榊正宗は実名かつ会社役員として守るべき立場があった。
  2. 暇空は自ら主体的に炎上を作り出していった。榊正宗は自然発生したけもフレ2炎上事件に巻き込まれた立場。
  3. 暇空は、榊正宗と比べ、自分への誹謗中傷に顔真っ赤にならず冷静に対応できている。 比較: Twitterで誹謗中傷されてたので訴えようとしてみたら和解した話|暇な空白 vs 氷村ふぁねるによる誹謗中傷についてのご報告(榊正宗)|榊正宗 Official note
  4. 暇空はいくつかの過去の実績を以って自分のギャンブラーとしての素質を証明できている。

と言った違いがあるかなと思います。

以上より、私は、id:Shin-Fedorさんの「弁護士は暇空にドクターストップかけるべきだった」という意見に賛同しません。

「乗っからない」弁護?

前提事項、弁護士が守るべき倫理の基本として弁護士職務基本規程の関連しそうな条文すべて引用します。

(依頼者との関係における自由と独立)
第二十条 弁護士は、事件の受任及び処理に当たり、自由かつ独立の立場を保持するように努める。
(正当な利益の実現)
第二十一条 弁護士は、良心に従い、依頼者の権利及び正当な利益を実現するように努める。
(依頼者の意思の尊重)
第二十二条 弁護士は、委任の趣旨に関する依頼者の意思を尊重して職務を行うものとする。
2 弁護士は、依頼者が疾病その他の事情のためその意思を十分に表明できないときは、適切な方法を講じて依頼者の意思の確認に努める。
(受任の際の説明等)
第二十九条 弁護士は、事件を受任するに当たり、依頼者から得た情報に基づき、事件の見通し、処理の方法並びに弁護士報酬及び費用について、適切な説明をしなければならない。
2 弁護士は、事件について、依頼者に有利な結果となることを請け合い、又は保証してはならない。
3 弁護士は、依頼者の期待する結果が得られる見込みがないにもかかわらず、その見込みがあるように装って事件を受任してはならない。
(不当な事件の受任)
第三十一条 弁護士は、依頼の目的又は事件処理の方法が明らかに不当な事件を受任してはならない。

さて、id:Shin-Fedorさんとしては、弁護士が守るべき暇空の利益の筆頭に、暇空のメンタルヘルスを上げるのでしょうが、私は前節で述べたように暇空のメンタルは問題ないと判断しています。
では、メンタルは横において、弁護士が職業利益として追求すべき、暇空の正当な利益とは何か、と考えると
暇空の集めるカンパの目的に

目的:上記の全ての訴訟で和解なく判決まで戦い抜くことです。

とありますから、要するに
自分の主張を基本的に曲げずに、可能な限り裁判所へ認めさせること、勝てる訴訟は勝ち、敗訴でも「ナニカグループ(暇空語)」に不利な事実認定を少しでも得ること。
ということだと思います。
これを専門知識を以て支援するのが暇空弁護団の役割です。

id:Shin-Fedorさんは、

プロの弁護士なら、暇空氏のネット上での言動をたしなめたり、不利になるからやめましょうと助言したりするはず
全面的に暇氏の描いた無茶なシナリオに乗るのかよ、これじゃこの裁判はColaboが勝つだろうし、そうなったら暇空氏の代弁者となっていた弁護団も傷を負うのでは?

とおっしゃいますが、
「反省の態度があるから賠償額減額」とか「デマを現在進行系で流してるから賠償額増額」とかは、世間一般と異なり、払う金は有り・守るべき地位のない暇空にとってはほとんど無価値なものです。
今回という特殊例に関しては、弁護士はそこに注力する必要はありません。一度助言して、暇空が聞かなければそれでおしまい、といったところでしょう。

「タコ部屋デマ裁判」に関しては、Colabo側の瑕疵が全然見えない。暇空氏と弁護団が何を狙っているのかますますわからない。

それならばなおさら、職業倫理として、弁護方針は「まんま乗っかる」以外にありえないと思います。

弁護士職務基本規程の逐条解説書p112 では「到底勝訴の見込みがあると思われない事件」も、「一律に「不当な事件」に該当するものとはいえない」として、

弁護士がどのように説得しても依頼者が自己の正当性を主張して説得に耳を貸さない場合がある。このような場合、弁護士が依頼人を代理して、その言い分の・主張・立証を尽くしたものの、結果として判決によって依頼者の主張が排斥されることとなれば、依頼者もその結果に納得せざるを得ず、そのような弁護士の活動も社会的な意義が認められるべきである。

と述べています。
「別の主張をしていれば勝てるのに、Colaboに不利な事実を認定できるのに」というのがid:Shin-Fedorさんの主張なら、確かに弁護団の怠慢と批判できるでしょうけれど
今の私信の内容では、依頼者の意思に反する主張はできないんだし、弁護団何も悪くないじゃん、としか思えません。

言論の自由を損なう有害なレッテル貼り文化の中で、せめて司法は聖域であるべきではないか

件の増田についたブコメ一覧は、まともに文章が読めない党派性マンが、はてな世論で大手を振っていることを端的に示していると思います。
件の増田は、ただの野次馬根性増田でしかありません。どこに暇空を擁護する要素を見つけられるんですか?
見たい証拠だけ見て、気の食わない論客に不当なレッテルを貼り、その後の議論をレッテルだけを理由に無効化する。
おかしいな?と思う人も、変なレッテル貼られたら叶わないから、口を噤むようになる。 結局、軽薄で文字の読めない人たちが勝ち馬と判断するかどうかで、世論が形成されてしまう。

私は、はてなにしろTwitterにしろ、ネット論争がこういう傾向を見せるのは、もうどうしようも無いことだと思います。
ネット論争の大勢はただのレスバで決まります。文盲で早とちりなオーディエンスを多く引き連れたほうが勝ちです。
ただそういう時代だからこそ、双方の意見を尽くして判断する司法、そして嫌われモノでも報酬さえ支払えば擁護する「傭兵」としての弁護士の価値が輝くのではないでしょうか。

農業アイドル訴訟で、遺族側弁護団は、メディアと世論を味方に付ける場外戦術に打って出ました。    でもこんなものが本当に通用するようになってしまうと、司法はただの人民裁判になって何らの価値もなくなります。
だからこそ世論に真っ向から反していても何ら不利益を被ることなく弁護できる自由の権利を、「あの人は〇〇を弁護した弁護士だから…」という風評の流布で制限しようとするのは、とても怖く感じますし、
証拠もないのに「この弁護を行うのは邪な動機があるはずだ」というただのレッテル貼りを行うのも、許容できません。

こんなんで「これだからやっぱりオタクってダメだわ」みたいなアングルにされるのも腹立たしい。 と、id:Shin-Fedorさんは書きますが、オタク趣味と弁護内容を結びつけたのはid:Shin-Fedorさん自身じゃないかと思います。

*1:いま偶然に見つけたんですが、本人も同じこと言ってたみたいですね。スクショなのでちょっと文脈がよくわからないのですが。 https://twitter.com/himasoraakane/status/1613501490429300737