大河ドラマ「どうする家康」主演の松本潤さん始め、ドラマの出演者が、自ら演じる人物とゆかりのある地を巡る、シリーズの旅番組「どうする家康 大河たび」。
今回、松本潤さんが訪ねたのは「久能山東照宮(くのうざんとうしょうぐう)」です。
静岡市は、かつて駿府(すんぷ)と呼ばれ、家康が主に幼少期と晩年に暮らした街です。
久能山東照宮は、江戸時代に建てられた、家康をまつる最古の神社です。
家康公の遺言によって建てられた久能山東照宮
松本さん
ここは家康公が亡くなられてから建てられた。
久能山東照宮 宮司 姫岡恭彦さん
そうなんです。家康公の遺言によって建てられました。自分が亡くなったら、御遺骸は久能山に移して、神様としてまつって、位牌は、愛知県岡崎にある大樹寺に納めなさい、と。
松本さん
大樹寺も行きました。
松本さん
やっぱり家臣の方々、子孫の方々は、ここにまつるにあたって、思いがあったんですかね。
姫岡さん
はい、思い入れはたくさんあったと思いますね。そのためにいろんな形の建物を作ったり、家康公のメッセージも取り入れているんですね。
松本さん
メッセージ?
家康のメッセージ
姫岡さん
こちら楼門の真ん中に、鼻の長い動物がいるんですけど、獏(ばく)なんですよ。想像上の霊獣で、鉄とか銅を食べると思われていたんですね。
姫岡さん
家康公の生きた戦国時代は、鉄とか銅は武器になってしまうんですね。獏(ばく)はその鉄とか銅を食べるということで、平和のシンボルとして考えられておりまして。
これは家康公から平和というメッセージを発しているんじゃないかなと。
松本さん
今回、家康公を演じさせていただくにあたって、いろんなところにお参りに行ったりさせてもらっているんですけど、本当にいろんなところにまつられていますね。
家康のメッセージは本殿にも
松本さん
この黒い扉は何で塗っているんですか?
姫岡さん
黒い漆(うるし)になります。総漆塗り極彩色(そううるしぬりごくさいしき)ですね。
松本さん
すごいカラフルですね。黒でしまるところは黒でしまっていながら、金や金具のテカリと、絵の具の色彩と。
姫岡さん
やはり大事な方をおまつりするためにはどうしたらいいかということを考えたと思います。そこにまた彫刻があるんですね。「甕(かめ)割り」という彫刻なんです。
松本さん
甕(かめ)割り、ほんとうだ。真ん中の人が甕(かめ)の中に入っていますね。
彫刻「甕(かめ)割り」には、"命は尊い"というメッセージが込められているといいます。
徳川家 家紋 丸に三つ葉葵 が上下反対に?
姫岡さん
ここでクイズを行いたいと思うんですけど。
松本さん
はい。
姫岡さん
本来は三つ葉葵というのは下が2つ、上が1つで三つ葉葵になっていますけれども、上下反対になっているものがあるんです。どこにありますでしょうか。
松本さん
どこにありますでしょうか?こんなにあるのに、どこか探すんですか?
松本さん
あっ、あります!
姫岡さん
下が1つで上が2つありますね。
松本さん
1個だけ違いますね。
<答えはこちら>
姫岡さん
建物が完成してしまうと、後はどうなりますか?年数がたっていけば。
松本さん
壊れる。
姫岡さん
そうですよね。ですから、これはわざと反対にしまして、まだこの建物は途中なんですよと。まだこれから進歩があるんですよ、ということ言ってるんですね。
松本さん
ピークじゃないと。
姫岡さん
はい。
松本さん
完全にならずに、先を見据えて。その願掛け、すてきですね。
久能山東照宮では、平和や繁栄を願う家康の思いが受け継がれていました。
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物語は、東海から。
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【公式サイト】
久能山東照宮
JR静岡駅からバス「日本平ロープウェイ」で下車、山頂より日本平ロープウェイ5分
日本平久能山スマートインターより日本平山頂、山頂より日本平ロープウェイ5分