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この作品「TSハーレム法のある世界 前編」は「TSF」「集団TSF」等のタグがつけられた作品です。
TSハーレム法のある世界 前編/XJ(改)投棄場のようなものの小説

TSハーレム法のある世界 前編

79,335文字2時間38分

少子化対策の中で制定された法律、TSハーレム法。男子校の中から選ばれたクラスが一人の男子を除いて全員女子になり、そして一人の男子の手によって全員妊娠させるという。そんなクラスの話。
こちらも消失品の改定再アップでございます。

2024/01/29[小説] 男性に人気ランキング29位になりました

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TSハーレム法。少子化対策の中で制定された奇怪な法律のひとつだった。

全国の中で毎年男子校の中から1クラスが選ばれ、その中でハーレムが作られる。
その中でクラスの中で男子でいられるのはたった一人、事前に行われる遺伝子検査及び生殖能力検査等の中でもっとも優秀な生徒だけが。

そして、それ以外の男子生徒は全員女性化されてしまう。
教師が男性であった場合、教師までもが女性になる。例外はない。

そんな環境の中、たった一人になった男子生徒は定められた期間内に全員と関係を持って、妊娠させねばならない。
もしそれができなかったならば……

そんな法律にこのクラスが選ばれてしまった。僕たちの学校のクラスが。
そして男子役に選ばれたのは……僕だった。






1日目


「さて、TSハーレム法に従って全員の性転換が完了したな。まずは諸君、よろしく」

そういって教壇に立つ担任の先生もしっかり女になっていた。保健体育担当の熱血教師も今では美人教師だ。
でも保健体育の教師であることに変わりはない。つまり、せっかくの美人がジャージで台無しって事。
それでもジャージの下にある胸のボリュームがはっきりするぐらい分かってしまうのは大変だ。

「それじゃあ、これからのお前らの生活を説明しておく」

TSハーレム法に関する説明が担任から語られる中、僕はチラチラとクラスを見回した。
僕を除いて全員、制服のスカートを穿いた女子たち。


TSハーレム法のある世界の話
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女子校に紛れ込んでしまったような錯覚、みんなレベルが高いし、スタイルもいい。
頭の中では全員元クラスメイトの男子だってことぐらい分かっている。だけどこんな状況じゃあ、緊張するなって言うほうが無理な話で。

そんなことしていたら一人のクラスメイトと目が合った。相手も気がついた様子。そしてにやりと笑ってブラウスの胸元を指でつまみ……胸の谷間をちらっと見せた。
あわてて目線を前に向けなおした。

「以上だ。初日だから簡単な説明までだが、明日以降はちゃんと"授業"を始めるからな。今日は体を休めるように」

担任の説明が終わる。しまった、ぜんぜん聞いてない。
長いハーレム生活の始まりだった。





「ったく、どうしてキミヒコが男子役なんだろうなぁ」
「もう、僕だって分からないよ」

休み時間、クラスメイト達が僕のところに集まる。会話は必然的に今の状況、そして何故僕が、という話だ。僕だってそう思う。
クラスの中では背が低くて、体力もそんなになくて、とても遺伝子検査とかでいい結果が出たと思えなかった。

「お前本当に大丈夫だろうなぁ。全員相手できるだろうな?」
「ど、努力するよ」

女子になったクラスメイトの言葉にやや圧倒されながらも何とか応える。
わけが分からないと思っているのは僕だけじゃない。いきなり女になったみんなだってそうだ。

「本当に女って落ちつかねえよ。このスカートなんてよく穿けるなって感じ」
「そうそう、すっげースースーしておちつかねえな」

ぴらぴらと短い制服のスカートをいじっている。おかげで中の下着が簡単に見えそうになっている。
本人はそれに気がついているのか、とにかく僕はどきりとして目線をそらした。白、だった。見えちゃったよ。
そういえばみんな制服はミニスカートだけど、ちょっと短すぎないか?







2日目


「さあて、今日から本格的に授業開始だ」

一時限目、教壇に立つのは保健体育担当の担任だった。
このハーレム生活は実質隔離状態。元々の僕らの学校ではなく、人里から遠く離れた施設、廃校舎を使用している。
そして授業以外の日常生活も完全寮生活だ。

身の回りの世話、食事や寮の掃除は他スタッフが実施する。そして授業を受け持つのは女になった担任がメイン。
その担任の宣言から始まる授業。嫌な予感しかしない。

「一時限目は保健体育兼、特別授業だ」

つのる不安。確かに専門は体育教師だから自分の専門の授業から始めるのは理解できる。
だが、ここでいう保健体育は特定の意味を連想するしかない。

「とりあえず真ん中あたりのやつ、机をひとつにまとめてもらおうか」

てきぱきと生徒に指示し、数台の机をまとめ始めた。
そして作り上げたのは……うん、僕には舞台に見える、ステージに見える。

「よーし、全員机の周りに集まれ」

がたがたとクラスメイト達が机を立ち、その周りに集まる。
僕もそれに習った。遠目に見ていようと思ってちょっと離れた場所に。

「おい、キミヒコは前に来い。お前が一番肝心なんだからな」

行こうと思っていたけど呼ばれてしまった。隅っこで黙っていることはできずに素直に前に出る。
で、何をするのか?

「これからお前達が体験するセックスを教えてやる」
「は?」

そして担任はあっという間にジャージを脱ぎ捨て、下着姿に。黒ですよ黒。大人な下着ですよ。
ためらうことなくブラを取り外し、たわわに実った胸がぷるんとこぼれます。

ショーツも脱いであっという間にすっぽんぽんになりました。
わーい、やっぱり嫌な予感的中!

「お前らのことだから既に鏡で自分の体をじっくり堪能済かもしれんが、一応説明だ。これが女性器だ」

鏡で見てるかも、というくだりで何人かがドキッとしてたが、それは気がつかなかったことにしておこう。
そんなことより担任はセッティングされた机の上に乗り、足を広げM字開脚!? その間にある割れ目を遠慮なく見せびらかした。

スタイルがいい、そして胸も大きい。綺麗な担任の裸にみんな見惚れていた。
その担任の、ピンク色の、綺麗な女性の部分。

「センセっ、パイパンなんっすね」

うん、確かに毛がない。

「お前らが見やすいように剃っておいたんだよ」

教育熱心ですこと。

「デリケートゾーンって言われているぐらいだからな。トイレ行ったらちゃんと拭くんだぞ」

担任の説明は続く。多分みんな生で見るそれに釘付けになって、話半分じゃないかと。
事実、僕も半分聞いていればいいほうで。

ピンク色の、ひだひだのそれ。当然生で見るなんて初めてで、釘付けになってました。
女の人って、こんな風になっているのか。

「おいキミヒコ、聞いているのか?」
「えっ? あ、はい」

てな感じで聞いてませんでした。

「では早速だが、実際にやってみせよう」

え?

「キミヒコ、さっさと脱げ。実際に私とお前とでセックスをせって見せようといってるのだよ」

え? ええぇぇぇぇぇぇっっっっっ!?

「いや、だって、そんな無茶苦茶な……」
「無茶苦茶じゃない。これは授業だ」
「授業だって……みんな見てるし」
「当たり前だ、模範講習だからな」
「で、でも、先生とは……」
「私とは嫌とな? 言っておくがクラス全員妊娠させるって話は私も含まれているからな」

なんちゅうこった!!

「おーい、キミヒコ。早くしろよ」
「そうそう、待たせる男は嫌われるぞー」
「ううっ……」

みんな人事だと思って。そうやって茶化さないでよ。でもとにかく、僕に逃げ道はないってことだけはよく分かったよ。
仕方なしに制服を脱いでいく。ううっ、注目されている中で裸になるなんて、辛い。

これってどういうイジメだろう。こうなってからずっと思っているけど、どうして僕が男役なんだか。
こんな衆人環視にさらされるならば、僕も女の子になっちゃったほうがマシかもしれない。
男はつらいよ。

「ほぉ……」
「いや、意外と……」

素っ裸になって、みんなの視線を感じて、あわてて担任の裸を見ておっきくなっちゃってたそれを隠している。
けど、無駄かもしれない。

「ふむ、顔に似合わず意外とデカいのだな」

もう何も言わないで欲しい。

「では始めよう。ここからはキミヒコも覚えておかねばならぬことがあるからな、しっかり聞くのだぞ」

へーい、一応これ、授業でしたね。

「まずお互いに前準備は大切だ。何故大切か? いきなりやっては痛いからな。まずは濡らすのが大切なのだが、その方法は……」
「うわっ!?」
「いくつか方法はあるが、こうして口でやることもできる。いわゆるフェラだ」

いきなり僕のを咥えてきた。こんなこと本当にするの!?

「それと共に自分のをマッサージして濡らすこともできる」

なんだかいやらしい音が聞こえてきたような。

「まあ、口でやるのはなかなかハードだからな。それよりはお互いにマッサージするのがいいかもしれない。ほら、キミヒコ。私のを触ってみろ」

えっ、マジで?
あまりにも唐突な展開。当然女性のそれを見るのは初めてだし、触ったことなんてあるわけがない。
だというのに今この展開、それも授業という名目の中で触れと?

おまけに担任の、本人了解の上で。
いいのだろうか? いや、本人がいいっていってるのならば。

「じゃ、じゃあ…失礼します」
「そうやって恐縮しながらするな。そういうのは気分を低下させるからNGだ」

……わかりました。

「そう、まずは表面を撫でてマッサージするように」

さ、触ってるぅぅっ、女の人の……こんなこと、生まれてこの方経験したことがない。
この人生、今にいたるまで女の子と付き合ったことないし、ましてや手をつないだこともキスもないし、ましてやエッチだなんて。
それが今、こんなことしている僕って一体……

「お前たちにもあったものだからこのスティックをどうすればいいかは大体分かると思うが……」

そして担任は僕の大きくなったコレを……

「そして次にそっと指を入れてだな……」

うわ、濡れてる。先生、興奮してるって事?

「んっ……そう、そうやって入り口のところをだな」

先生、赤くなってる?

「あっ……こうしてお互いに気分を高揚させていくのが大事で……っ♡」

気がついたらクラスメイトたちは僕と先生に釘付けで。
この光景に耐えられなくなったのが、我慢しているのか、スカートの上からさすったり、直接スカートの中に手を入れていたり、胸を揉んでる人も。

それよりも先生のテクが、結構いいんだけど。
てか、これやばいっっ……!!

「うあっ!?」

我慢できなかった。勢いよく吹き出たそれが目の前の先生の裸に降りかかって。

「………」
「………」
「………」

言いようのない沈黙が支配する。たちこめる栗の花の匂い、それともイカ臭さか?
人生初のぶっかけをしてしまいました。

「ふむ、なかなかいい量を出すな」

沈黙を破ったのは担任だった。僕が出して自分の手についたもの、白い液体をまじまじと観察しており、そしてティッシュでふきふきと。
この人だけ違う空気が流れている気が。ある意味教師だからちょっとのことでは動じないのか。

「本番までいこうと思ったのだが、無理だな?」
「はい……」

賢者タイムというやつです。頭がクリアになります。
ここから先は無理です。

「まあ、無理強いはしない。これは皆にも言うが無理矢理はよくない。セックスはお互いに高揚して初めて気持ちいいと思えるものだ。いきなり女になって辛いと思う所もあるだろうから、せめてものセックスぐらいは気持ちよくやるんだぞ、いいな?」

教育者らしい生徒を思った言葉……の、はずなのだがその中身は教育者らしくない気がする。
大体話の内容が学校の授業じゃなくて、その手のいやらしいお店の講習みたいじゃないか。

「それとキミヒコ」
「は、はいっ!」
「女は時間がかかるってことを覚えておけよ。男は我慢するんだ」
「……覚えておきます」

何に時間がかかるのかは質問することができなかった。





その後の授業は普通通り、依然と何ら変わらない授業で数学に現代語にと続く。が、ロクに集中できなかった。
そんな気分でいると一日があっという間に過ぎ去ってしまう。

もやもやした気分の中、寮に戻っていく。TSハーレム法によって選ばれたクラスは今までの学校とは別の場所で授業を行う。
今僕たちがいるこの学校は廃校になった校舎を再利用しているらしい。確かに建物は古いけど、設備自体は手を入れたらしくて結構綺麗でしっかりしている。

まあ、一応僕達学生だからあんまり環境が悪いと授業進行の妨げになるしね。
場所は田舎とまではいかないけど、それでも街からちょっと離れている。そうなると生活も変わってくる。

全員決められた寮での生活。クラスメイトたちと共に共同生活が行われる。量もまた古い旅館を改装したらしい。それはそれで綺麗だった。
しかし気分は隔離状態。けど、そうでもしないと今日みたいな授業ができないわけで。
どっちにしても僕以外全員女子に変わりない。

女子の中に男子の僕が一人だけ。中身はみんな今までと同じってことは分かっていても、やっぱし気が休まらない。
そして何よりも気が休まらないことがある。昨日は体調が、とか言ってごまかしたけど、今日は回避できなかった。
お風呂の問題を。


かぽ~ん


何故こんな音がするのかはさておき。
この寮は旅館を改装しただけあって、大浴場も備わっているのです。なかなかいい感じのお風呂です。
つまり……

「すげえだろ、ほら。おっぱい浮くんだぜぇ」
「おおっ、濡れて輝いてるのがまたいいですなぁ」

皆と一緒に入ることに……おちつかない。


TSハーレム法のある世界の話
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「キミヒコぉ、そんなに恥ずかしがらなくってもいいんだぜぇ」
「そうそう、別に見られても恥ずかしくないし」

こっちが恥ずかしいんです。
性転換したみんなはやたらとスタイルがよくて、胸も大きくて、グラビアモデルみたいな体系で。
あっちこっちで恥らうことなくさらけ出される極上の女体。みんな恥じらいの気持ちはこれっぽっちもない。

見放題とかうらやましいとかいわれそうだけど、さっきもいったとおり男子一人がこの環境は落ち着かなくて仕方ない。
だから極力みんなのことを見ないようにしているけど、そうはいかなそうだ。

「そうそう、むしろ風呂で一発やるのもいいしなぁ」
ぴとっ
「そうそう、好きなだけ触ってもいいんだぜぇ」
ぴたっ
「……くっつかないでよ」

あたってます、柔らかいです……勘弁してください。
大体なんでみんな僕にタイミング合わせて入ってくるんだよ。入浴時間それとなくずらしたのに。

「まあまあ、それじゃせっかくだしここは風呂でしかできないことを」

そういって一人が僕の手を取る。突然手を取られたから振り払うことができなかった。
そして僕の手を、正確には腕を自分の股間に……

「ほぉ~ら、おマンたわしぃ~っ」

股の間に、僕の手を走らせました。
こう、つーるつーると。

「ひっっ!?」

腕に伝わってくる女の子の大事な場所の感触。未知の刺激に僕の体中に異常な血流が発生。
てか、これやばいっっ……!!

ぶっっ……

「うわあぁぁぁっっ!? き、キミヒコおぉぉぉぉっっ!!?」
「ちょっと、鼻血鼻血っっ!! 救急車あぁぁぁぁっっっ!!」

救急車は必要ないと思います。多分。
のぼせたのは間違いないですけど。






3日目


廃校になった学校を使って……といっても設備が悪いわけじゃない。
なんでもTSハーレム法によって選ばれたクラスは毎回この校舎を使っているとか。

まあとにかく、今の生徒は男子が僕だけで他はみんな女子生徒(もしくは女教師)であるから、共学として使用されていた設備は若干の違和感があったり。
例えばトイレがそう。小さい校舎だけど男子トイレはちゃんと用意されている。

ただ単に共学として使っていたから設備そのままにしていると思った。1箇所残して女子トイレに改造しちゃえばいいのに。改装費用ケチったのか?
しかし、残されている意味がちょっとだけ分かった気がする。

「ふぃ~っ、やっぱし立ちションはいいなぁ」

男子用小便器の前で、クラスメイト(女子の体)が用を足していた。
パンツ足首まで下ろして、スカートわさっとたくし上げて。ええもう、おしり丸出しですよ。

男子トイレがこうしてしっかり残されているのは女子化した男子も立ちションできるようにしているためだろうか?
確かに女子になっても男子としてのハートを失いたくない、みたいな思考に配慮して残しているとか?

「あのさあ、ちゃんと女子トイレに行ってよ」
「いいじゃねえか、減るものじゃねえし」
「じゃあ……拭かなくていいの?」
「男がこまけぇこと気にするなよ」

器用に腰を振って払っていきました。そんな汚い状態で相手はしたくないよ?
その前によくホースがないのに立ちションできるよね?
どっちにしても、歴代のハーレムクラスも同じようなことしてきたのだろうか?







4日目


TSハーレム法のせいで特殊な環境におかれているけど、そこはやっぱり学生ですから。
一応、それ相応に授業はある。普通の授業が。
そう、普通の授業……水泳が。

「水着は指定されていないんですね?」
「そうだ、細かい規定はない。もっとも、局部を露出するようなものはさすがに禁止だがな」
「そうですか、それで先生は……フンドシとさらしなんですか」
「そうだ」

どやっ、て顔されても困るんですけど。
そう、先生は今ふんどしとサラシを巻いた姿で僕たちの前に立っている。
うん、ステキなおしりですね。なんでその姿にした?

「お前たちはTSハーレム法なんてもので束縛されている。だからそれ以外のところでは自由にしたっていいだろ?」
「それでその格好?」
「うむ、まずは教師である私から率先せねば」

言ってることは格好いいのですけどやってることは滅茶苦茶だい。
教師がこんな理屈と推していいのだろうか?

「ふっ、いい担任を持ったよ」
「俺たちのこと、本当に分かってくれてるんだなぁ」

そしてクラスメイトたちも、しっかり担任に従っている。
皆が着ている水着は……

1人目、ブラジル水着とかスリングショットとか呼ばれている水着(Vなやつ)
2人目、紐水着。文字通り、紐がビキニの形してるだけ(大事なところは隠している)
3人目、下半身の割れ目のところしかない(Iバックというらしい)
4人目、おしりの真ん中に布地がない、丸出し(大事なところは隠してるからOK?)
5人目、旧式スクール水着(ある意味正解)
6人目、貝殻ビキニ(どこから入手した?)

「ねえみんな、このクラスは常識というものが崩壊しちゃったの? 先生も含めて」
「キミヒコ、お前は固すぎる。もっと自由になれ。固くなっていいのはお前の下半身だけだ」

ダメだこりゃ、早く何とかしないと。
そういえば僕以外全員女子になってハーレムさせられている時点で常識は崩壊してました。







5日目


寮生活、集団生活であるため日常を全て共に生活する。朝から晩まで、皆同じ。
当然食事だってそう。健康管理に気を使われた食事は実においしい。
おいしいのだけど……

玄米ご飯
レバー
いわし
ひじき
カキ
にんにく

「……精力がつく食事ですね」

おかげさまで毎日体力が有り余ってる気がします。気がするだけ。
で、他のクラスメイトたちのメニューはというと

ガラナ
ナツメグ
パッションフラワー

が、結構つかわれているらしい。媚薬なんだってさ。

「効果あるのかよ本当に。キミヒコいまだにヘタレのまんまじゃん」
「俺らのま魅力マシマシなはずなんだけどなー」

痛いところをつかれてしまった。







6日目 夜


いまいち寝付けなかったその日の夜。とりあえず気分転換を含めて水を貰ってこようと部屋を出る。
基本部屋割りは僕だけがひとつの部屋を使って、他の人たちは基本二人ずつで部屋を使う。
そんなクラスメイトの部屋の一室から明かりが漏れていた。

「つけっ放し?」

明かりといってもかなり弱い。デスクライトだろうか。
電気代の無駄だから消しなよ、といおうと思って部屋の前に立って、硬直した。

「あんっ、はぁっ……♡」
「素敵ぃ、もっと、もっとぉ………♡」

クラスメイトが、女の子同士が、裸になって、ちゅっちゅらぶらぶしてました。

「!!?」

声を出しそうになって、何とか抑えた。
薄暗い明かりの中、女の子の裸が輝いて見える。胸を、下を、愛撫しあって、キスしあって……

釘付けになってしまって、自分のそれが固くなったのに気がついて、その場を音を立てないようにそっと離れた。
目に焼きついたその光景。僕の心臓はいまだかつてないぐらい音を立てていた。

結局、余計眠れなくなりましたが。







7日目 朝


寮生活、集団生活であるため日常を全て共に生活する。朝から晩まで、皆同じ。
洗濯もそう。基本的に衣類の洗濯は管理をしてくれている寮母の方にお願いするのだが、今日はちょっと様子が違っていた。

「シーツ?」

一人がベッドのシーツを手に、洗濯室へと足を運んでいた。それ自体は普通だろう。
だけど、その表情はどこか申し訳なさそうな。

「どうかしたの?」

声をかけたのが間違いだった。

「お前のせいだ……」

そんなことを言われたのだから。
なんで僕のせい? 当然心当たりがない。何かした覚えはない、何だというんだ。

「お前が、ちゃんと男らしくしないから」
「ん?」
「媚薬みたいな食材のせいで活気付けられて、処理し切れなくて……」
「んんっ?」
「それで二人でベッドの上でレズプレイで慰めあって……」
「………」
「おもいっきりヤッちゃったせいで、汚しちまって」

……何もいえなかった。







8日目


「どうよ、お前女の体慣れたか?」
「う~ん、慣れたといえば慣れたかな」
「俺はビミョー。スカートがなー、すーすーするのが落ち着かねーし」
「それな。けどもうそういうもんだと思って諦めたわ」
「暑いときはいいけど冬とかやだなこれ」
「スカートもだけど、とりあえずブラをつけるのも苦労するよな。なんとなく慣れたけど」
「ああ、めんどくさいよな。女ってこんなのつけなきゃいけねえってさ」
「でもよ、俺らってデカいほうじゃん。だからないと逆に不安定っていうか」
「たしかにな。ノーブラで走ったらブルンブルン揺れて痛てのって」
「歩くだけでも結構揺れるぞこれ」
「うん、安定させるにはやっぱブラは必要だわな」
「けど苦労したぜ。後ろでつけるのってなかなか手が回らなくて」
「あー確かに、思ったよりめんどいよな。女ってよくできるよな。慣れかな?」
「最近前でつけてくるっと回せばいいって知りました」
「そうだったな。で、つけた後に周りの肉を寄せて入れてってさ」
「うんうん、最初は自分の乳毎回触ってドギマギしていたがな」
「そういう意味では慣れたな」

だが、僕のすぐそばでその会話はやめてほしい。本当に。







9日目


「あうぅ……」

隣に座るクラスメイトのトシアキが超ブルーな顔をしていた。

「どうしたの、体調悪いのか?」
「悪いも何もねえよ……生理だよ」

……ああ。

「女ってすげえな。こんなの毎月経験してるのかよ。マジ辛い」
「マジかよ」
「やだなぁ、それ」

話を聞いた他のクラスメイトがのっかってくる。
みんなこれから経験する事になる生理の症状に興味があるのは自然だ。

「ありえないぐらいに血が出るんだぜ。マジ死ぬかもって思うよ」
「うわぁ」
「やだなぁ」
「時々塊が出てくるのがさらにだよ」
「塊……」

保健体育の授業で受けて頭で知っているのと、実体験するのはまったくの別物、か。

「だからキミヒコ。男として俺にアイスをおごってくれ」

何故そこに行きつく。

その日以降、クラスメイト達は順に初潮を迎えたのでした。
……しばらく寮の食事は赤飯が続きました。







10日目


「どうよ、お前女の体慣れたか?」
「う~ん、慣れたといえば慣れたかな」
「俺はビミョー。やっぱりチン○がなくなった感覚ってのは、どうにも……」
「ああ、それは納得。こう、足を動かしたときの存在感のなさってのは」
「やっぱもじもしするよね」
「うんうん、あるかどうか確かめるような感じでつい足動かしちゃうってのが」
「それもだけどトイレに行ったときがな」
「ああ、今まで先っぽから出てたのが付け根から出てくる感覚」
「こう、ダイレクトに体に伝わってくるのが」
「う~ん、違和感あるかも」
「またさ、いちいち拭く度に『あ、ないんだ』って思い知っちゃうのが」
「絶望するよなぁ」
「立ちションもやり辛くなっちまったし。最初やった時は大惨事だったぜ」
「おう、できないこともないけどちと苦労するわな」
「オレは無理だった。だから立ちションは諦めて素直に座ってやることにした」
「ん、それが正解かもな」

苦労してるんだ、みんな。
傍で話してなかったら、皆の苦労なんて知ることなかったかも。







11日目


クラスメイト達は基本的にスペックが高い。スタイルがいい、顔がいい、そういう意味で。
当然スタイルがいいというのは……胸が大きいわけで。
胸が大きいと肩こりが結構あるらしい。

「だからって、こんなことする理由になりますかっ!」
「いいじゃねえか、減るものじゃないし」

アキヒコは多分クラスメイトの中で一番胸が大きい。みんなも大きいけど、アキヒコは群を抜いている。自称、Mカップ。
その胸を、僕の頭にずん、とのせてきた。重い、そして柔らかい。そして……うざい。

「だから離れてって」
「あのさぁ、俺達生理のせいで疲れてんだよ。だから休ませろって」
「ん?」

たしかに、よく見たら半数の人が気分悪そうだったり、落ち着かなかったり、いらいらしてそうだったり。
確かに生理のときは情緒不安定、って言ってたか。そのせいだと。
それはわかった。しかし……

「今のこれとそれは全然関係ないんじゃ?」
「ばれたか」

その時、アキヒコはまだ生理ではなかったようです。







12日目


集団生活をしている以上、どっかでかハプニングとか、ラッキースケベな展開が遭遇するんじゃないかと思っていた。
いや、別に期待しているわけじゃないですよ。

単に心構えというか、遭遇したらどう対処しようかと対応策を考えていただけですよ。
しかし、その中でもこんな状況に遭遇するのは想定外だったもので。

「あ」
「あ」

遭遇して出てきたのはその一言。場所はトイレ(男子トイレ)の個室。そのひとつをあけたら、使用中でした。
何でこっちを使ってるんだ、といいたかったが、その前に見てしまったものに硬直する。

洋式トイレに坐っている。ということはスカートたくし上げて、ショーツを下ろしているのは当然で。
ということは下半身あらわになっているわけであり。しかし、だ。
その下、便器の中は真っ赤に染まって……生理中のようです。

「失礼しましたあっ!?」
「まあまあ、そうすぐに出て行かなくてもいいんだぜぇ」

醜悪な笑顔を浮かべて、僕の腕をつかみ逃がさないよと無言にいってます。

「ほおら女子は大変なんだよぉ、男には分からないよねぇ、血がいっぱい出ちゃうんだよぉ」

見せ付けてます、下を見せ付けてます。
血で赤く染まった便器。にやりと笑った顔が恐怖心を倍増させます。そして……
どろり、と流れ出します。

「ぴぎゃゃあぁぁぁっっっっっっ!!?」

本当に、男子トイレは使わないでもらえませんか? トラウマになってしまいそうです。
なお、見せつけた女子はその後他女子から色々と怒られたようです。







13日目


「どうよ、お前女の体慣れたか?」
「う~ん、慣れたといえば慣れたかな」
「俺はビミョー。けど慣れたといってもさ、生理だけは慣れたくはないな」
「うん、それは俺も激しく同意」
「オレはまだだけどさ、やっぱきびしい?」
「マジで厳しい。今まさに生理中なんだけど、すっげーだるい」
「ああ、俺は頭痛もある」
「頭痛とか肩こりとか腹痛いとか、これが普通だってのがなぁ」
「それが毎月かよ、うわぁ」
「あの股間から血がだばだば出るのもシャレにならねーぜ」
「ホラー映画かってぐらい」
「たまに塊が出てくるのもなぁ。女子がレバー苦手ってのがちょっとわかった気がする」

うん、それ僕も見ちゃったよ。本当に大変なんだよねぇ。







14日目


それは借りていたマンガを返しにいったときのことだった。

「これどうもありがうわあぁぁぁぁっっ!?」

部屋の扉をあけて出てきたクラスメイトはトップレスだった。
目の前にいきなり現れたおっぱいに絶叫してしまった。

「なんだよいきなりでかい声出して」
「いやちょっと、何で裸なのさ!」
「裸じゃねーだろ、ちゃんと下穿いているだろ」

確かに穿いている。しかし穿いているパンツはやたらと面積の少ない紐ではないか。
前はかろうじて隠れていて、後ろはおしりがくっきり。

「俺は裸族なんだよ。部屋にいるときは裸のほうが落ち着くんだよ」

さいですか。

「いやだけどさー、気をつけたほうがいいよ」

と、僕の反応とトップレス女子のやり取りをを部屋の中から面白がってみていたルームメイトの女子からのお言葉。

「何だ? 注意って」
「ちゃんとブラしてないと型崩れしちゃうよ。垂れちゃうよ」
「むむっ、それは確かに気をつけないと」

もうちょっと広い範囲で気をつけてもらえませんか。







15日目


「何故呼ばれたか、分かっているね?」
「いえ、まったく」

いきなり担任に「放課後職員室へ」といわれたのだが、心当たりがありません。
心当たりがない僕に対し、担任は厳しい顔しながら眉間に手を当ててます。

「君はどうしてそんなに鈍いんだ」

鈍いと言われましても心当たりが全くないのですが。
これはどうすればいいんだろう。なんて返せばいいのだろうか? これってお説教の時間ですか?

「キミヒコ君、君は今日に至るまで誰ともやってないではないか」

……そうですね。

「まさか忘れてないだろうな? TSハーレム法によって、君は全員を妊娠させねばならんのだよ」
「ええ、はい。分かってます」
「しかし、だ。いまだに一人も相手してないではないか」
「……すいません」
「自信がないのか?」

自身というか、なんというか……やっぱり自身なんだろうなぁ。
正直クラスの中でも運動神経がいいとはいえない僕が何で男子役? と思ってさ。
そりゃあ僕も男だからあエッチなことに興味がないわけじゃないけど。

なんていうかその、皆の元々の男の姿を知っている相手だからというか、男だったクラスメイトを相手にするのかっていう罪悪感とかいろんな志向が混ざってまして。
本人たちも喜んでやっているわけじゃないし、このふざけたTSハーレム法なんて制度の中で僕もクラスメイトも皆がやらされているって考えると、ちょっとねぇ。
一歩を踏み出すのが、やっぱり怖いんだろうなぁ。







16日目 夜


寮部屋は基本2人1部屋。ただし、僕だけは男子ってことで一人部屋になっている。
それにしても……何故ダブルベッドなのかはつっこまないでおこう。
そのベッドで寝ていると、気配を感じた。ぎし、とベッドの上に誰かがのってきた気配が。

「ん?」

眠りから覚め、ぼーっとする頭で枕元のライトをつけた。するとそこにいた人物を見て……
完全に目が覚めた。

「よお」

トシアキが、すごく近かった。


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「ななな、なんで、何なのその格好はっっ!!」

色々言いたかったけど、まず真っ先に目に入ったことから突っ込んだ。
トシアキが、スケスケな服着て迫ってるっっ!!

たしかベビードールだっけ? スケスケの服で、おっぱい丸見えで、それ以外はパンツだけで。
枕元のライトだけの薄暗い部屋の中、浮かび上がったトシアキの姿はかなりエッチだった。

「な、な、な、何なのさ一体」
「お前な、女がこんな格好で男の部屋に来るって言ったら決まってるだろ? 夜這いだよ」
「よ、よば……っ!?」

いきなりの出来事に頭が追いつかない。よ、よばいって……

「あまりにもお前がヘタレだからな。こっちから攻めるってことに決まったんだよ」
「き、決まったって……」
「担任の提案だ」

あの先生は……無茶苦茶な。

「だ、だけど、僕はそんなこといわれても……」
「お前、いい加減にしろよ」
「へ?」

静かに言い放ったトシアキに、じっとこちらを見つめるトシアキに固まった。
固い表情、そのトシアキの表情は……泣きそうにも見えたが。
トシアキが僕の手を取った。そして……

「!?」

その手を、僕の手を、トシアキのショーツに触れさせた。

「無いのが分かるだろ、男のモノが」

うん、確かにない。平らだ。男ならあるはずの突起物はない。それを言いたいのがわかった。

「俺達は、いきなり女にされたんだぞ」

ああ、そうだ。TSハーレム法のせいで。

「あるはずのものがなくなっちまって、この喪失感はハンパねえんだぞ」

女になって、なくしてしまった。

「生理になっちまって、あんなみじめは気分になって」

男には絶対に分からない辛さ。

「あげくに、子供産めなんて……」

不条理極まりない。

「だけど、逆らえないんだよ……」

男に戻れない、言われたとおり子供を産まされる。

「何とか我慢して、現実受け入れようとして、なのに……」

諦めた、受け入れた。

「お前は、どうして俺達の決意鈍らせるんだ!」

確かに、僕は分かってなかった。トシアキは、涙を流していた。
僕は、一人だけの男だ。このハーレムで、たった一人の。だから、男としてしなければいけない。

みんなが現実を受け入れて、前に進もうとしているならば。僕も、男としてやるべきことをしなければ。
だから、まずは……

「……んっ!?」

トシアキをぎゅっと抱き寄せて、キスをした。
なんとなく知っていた知識でキスをする。舌を入れて、濃厚な。
すごく不器用でぎこちないとは思うけど、それでも……

「ぷはっ……お、お前何するんだよっ。キスはねーだろっ!!」
「でもっ、僕が本気になったって分かるだろ?」

驚いた表情、そして顔が赤くなる。
距離が近い。見つめあう。そして……トシアキが耐え切れずに笑い出した。

「ははっ、お前急に格好良くなったな。無理するなよ」
「トシアキだって無理してるだろ?」

二人で、笑ってた。お互いの緊張が、緩んでいった。
ひとしきり笑って、気持ちが落ち着いてきて、そしたら僕はそっとトシアキを引き寄せた。

引き寄せて、反転して、トシアキをベッドに添い寝させるようにして。
薄暗い部屋の中、ベッドの上で僕はトシアキの上になっていた。
ベビードールのスケスケの服、よく見えるトシアキの体をまじまじと見つめていた。

「あんまり見るなよ、恥ずかしい」

何をいまさら。自分からここまでやっておいてそれはないだろ。
あ、担任の決定って言ってたか。それじゃ自分の意思ってわけでもないかもな。

ただ、それは僕も同じ。というより全員同じ。みんな自分の意志でここにいるわけじゃないし。
ふざけたTSハーレム法って制度のせいで、みんなここにいるわけで。

逆らいけど逆らえない。子供作れって言われて、従うしかない。
ムカつく話だ。けど、だったらいつまでも逆らうんじゃなくて……毒を食らわば皿まで理論で。

「あ……」

添い寝するトシアキを、ぎゅっと抱きしめた。
からだ全体で感じるトシアキの感触、柔らかい女の子の体の感触。

抱きつく僕にトシアキは逆らわない。むしろ、自分からもぎゅっと抱きついてきて。
そうしてから、もう一度僕らは、キス。

今度はトシアキの方から。僕は抵抗しない。
やっぱりぎこちない感じで唇を重ねて、舌を絡ませあって。
担任は事前準備は大事だと言っていたな。これも大事な事前準備ってことだろう。
そうしてお互いに準備をしつつ、確認する。

「本当に、やる?」
「ここまで来てやっぱやーめたはないだろ?」

念のため確認しただけ。トシアキは当然拒否しない。
だから僕はこのまま、進んでいった。
キスと同じように、ぎこちないもので。





「トシアキっ!」
「あれ? えっと……うわっ!?」
「よかったあぁぁっ、心配したんだよぉ」
「えっと、あ……」

トシアキがゆっくりと目を開ける。気がついたようだった。トシアキは始めての後、失神してしまったのだった。
当然僕はあせった。いきなり声上げて、ぐったりしてしまったんだから。

だから必死になってトシアキに呼びかけて、意識を取り戻したところ。
失神していた時間は大したことないと思うけど、僕はこのまま目が覚めないんじゃないかと気が気でなかった。

よく考えたらそんな事あるわけないけど、突然の出来事にあわててしまって。
そしてトシアキは、自分が失神してしまったことに恥ずかしさを感じているようで。

「ごめん、ちょっとやりすぎたみたいで」
「いや、それは別に……」

ぎゅっと抱きしめる僕。トシアキは何を言おうとしていたのか、途中で言葉に詰まる。
それにしても初体験は散々な感じだなぁ。まあいいや、とりあえず今日はこれでもう寝よ……

「おい」
「へ?」

じっと睨みつけるトシアキ。え、なに?

「これで終わりかよ、夜は長いんだぞ」
「……へ?」

言わんとしていることが分かってしまった。だけど………

「大丈夫なの? ついさっき失神……」
「初体験があんな変なもので終わらせてたまるか。お前も男ならそれを塗り替えるぐらい……気持ちよくさせろよ」

また、スイッチが入ってしまった。





「ん…」

部屋に朝日が差し込んできた。そして思い出す、一晩中トシアキとやっていたことを。

「………」

思い出したら恥ずかしくなってきた。僕もトシアキも夢中で。
それにしても、トシアキは可愛かったなぁ。そんなトシアキは、いまだ寝息を立てている。
あの乱戦でトシアキが着ていたベビードルは脱ぎ捨てられ、今は生まれたままの姿。

「……ん」

その顔は、やっぱり可愛かった。

「………」

変な気持ちに駆られた。
かわいい寝顔に近づいていく。そっと、そっと……

ちゅっ

「…………」
「…………」

キスしてしまった。それと同時に、目を覚ましたトシアキ。
目と目が合う。唇が重なり合ったまま、互いに硬直している。

すぱーん

結局、僕が頬をひっぱたかれてその時間は終わった。



コメント

  • アックス

    素晴らしすぎる!!TSした側のそれぞれの感情も垣間見えるのもいい!! 出来ることならTSした側メインでも読んでみたかった

    08:18
  • 石ちゃん

    いきなり消えてたからびっくりした

    1日前
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