長田(猫舌)のblog

主にギターアンプの解析、回路図の採取と公開を行っております。 回路図の公開は自身で読み取った回路図に限っており、主に国産のアンプを対象にしています。修理やメンテナンスなどにご利用ください。ただし公開している回路図は無保証です。内容の正確性には万全の注意を払っておりますが、誤記入や誤解の可能性は免れません。本サイトで公開している回路図によって生じた事故や損害については一切責任を負いかねますのでご了承願います。 また、電子回路とくに真空管に関する高電圧回路を取り扱っています。電子回路の知識や経験がない方が同様の作業をすると感電により生命に危険を及ぼすことがあります。同様な作業を行って生じた事故・傷害に対して当方は一切責任を負いません。

カテゴリ: Dan Armstrong

「ロッキンf 復刻プロジェクト」で扱っている「044 Orange Clash!」は
Orange Squeezer のクローン。
コンプレッサーに馴染みのない私には作ってみたものの調整が妥当か
判断が難しいものでした。正しく動作してるのか、なんかモヤモヤ。
プリント基板を 2N5457 バージョンと 2SK30A バージョンの2種類を
作成したものの、モチベーションが上がらず放置したままになっています。

モヤモヤするんだったらオリジナルと比較すればいい、というわけで
入手しました Orange Squeezer。日本製のバージョンのようです。
DSC05748A

正面操作パネル。
DSC05758B

"SQUEEZER" ロゴの左に小さな穴があり、LEVEL 調整ができるように
なっています。

背面。
DSC05755C

"Made in USA" の印刷がありません。左下にはギターへの接触防止の
ゴムのクッションが付いていたであろう丸い接着剤痕があります。

4隅のネジを外すと内部が見られます。DSC05761D
押し出し整形によるケースのようです。基板と絶縁紙を保持する溝が
あります。このケースが Orange Squeezer 専用なのか汎用品なのかは
不明です。

基板を取り出してみます。
DSC05767E
OP アンプは新日本無線(JRC) の NJM4558T キャンパッケージ。
 DIP ではなく、ピン配置に沿った丸いフットプリントになっています。
壊れて交換が必要な場合は面倒なことになりそう。

JFET はオリジナルの 2N5457 ではなく、2SK30A-Y。
フィードバック回路の整流ダイオードは Ge ダイオードの 1N34 ではなく
Si ダイオードの 1S1588。
4.7uF 16V のタンタルコンデンサが4つ使われています。

基板裏面のパターン。
DSC05768F
型式らしい"SO-5M" の文字。
ハンダ槽を使って作成された基板のようです。

ケース側の部品
DSC05771G

SPDT スイッチはフジソク製。
背面パネルに書かれている黄色いワイヤと青いワイヤがスイッチに
接続されています。ギターではなくアンプの入力ジャックに取り付けて
使用するにはこの二本の線の接続を入れ替えろ、ということ。

回路を探ってみるとロッキンf の「044 Orange Clash!」の 2SK30A
バージョンの回路とほぼ同じ。
回路構成は頭に入っていたものの、先入観を排するためにちゃんと
回路を追って回路図を手書きしています。回路図を採取する作業に
ついてはこれまで言及していませんが、こんな図を作ったあと
Bsch3V や KiCad で清書しています。DSC05774H

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