長田(猫舌)のblog

主にギターアンプの解析、回路図の採取と公開を行っております。 回路図の公開は自身で読み取った回路図に限っており、主に国産のアンプを対象にしています。修理やメンテナンスなどにご利用ください。ただし公開している回路図は無保証です。内容の正確性には万全の注意を払っておりますが、誤記入や誤解の可能性は免れません。本サイトで公開している回路図によって生じた事故や損害については一切責任を負いかねますのでご了承願います。 また、電子回路とくに真空管に関する高電圧回路を取り扱っています。電子回路の知識や経験がない方が同様の作業をすると感電により生命に危険を及ぼすことがあります。同様な作業を行って生じた事故・傷害に対して当方は一切責任を負いません。

カテゴリ: KORG Nutube 6P1

KORG Nutube エフェクタコンテストに出品していた私の「Nutube 80V Booster with mini Amp.」が返却されて帰ってきました。残念ながら「選外」でした。

昨年の10月以降、 Nutube 6P1 を使ったオーディオヘッドフォンアンプ、ギター用ヘッドフォンアンプ、ハイブリッドギターアンプの3種類を製作してこの場で報告しておりますが、この新しい真空管でフルチュープアンプを作れないか、という目標を持っていました。ハイブリッドギターアンプを作った時点で Nutube が真空管らしいクリーンな音を出してくれたので希望を持てたのですが、反面、JFET によるソースフォロワー(バッファ)を3箇所も入れないと音質が保てないことも分かりました。ソースフォロワーを外すとグリッド電流が漏れるため、高域が落ち込みます。なんとかならないか。


そこで考えたのが、Nutube 6P1 のアノード(プレート)電圧に80V を加え、グリッド電流を抑えることによって JFET をなくしフルチューブアンプにしようということでした。同時に、80V で駆動する Nutube 6P1 の真空管らしいクリーンな音を聞いてみたい。エフェクターコンテストなのでアンプを出品したら審査してもらえないかも。じゃぁ、クリーンブースターにアンプが付いてる、というコンセプトにしようということにしました(少なくとも、ストンプボックスの形に収めなければならないようでした)。

80V 電圧(実際には 77V 40mA)は NJM2392 でチョッパ型昇圧 DC-DC コンバータを設計しました。このあたりは何度も作っているのでトラブルもなし。正月休みに製作しました。 プレート電圧が 80V と(真空管としては)低め。これでスピーカーを鳴らすアンプとなると... 思案して E88CC (JJ) を選びました。(ちなみに今回の回路はすべて現状で入手できる部品で構成しています。)E88CC で プレート電圧 80V で負荷線を引いてみると... (;_;) 0.2W しか出ない。あぁぁぁぁ。しかたないなぁ。


完成したのは1月9日(成人の日)。ストンプボックスの箱に収めると Nutube 6P1 のマイクロフォニックが激しいことに愕然としました。フットスィッチを踏むと盛大に「ピーン」。とくにゲインを上げるとマイクロフォニックノイズが発振するようです。クリーンブースター(最大Gain 10)として使うにはなんとか使えそうだけど。


こうして完成した「80V booster with mini Amp.」ですが、アンプ部の出力は 0.1W 程度になってしまいました。とはいえスピーカーをつなぐと練習用には充分な音量が出るとともに、歪みも得られています。
いろいろと課題が残るものになってしまいました。出品作品の中ではアンプとして使える作品はこれだけだったようで、その点は評価されたようです。


KORG Nutube 6P1 でアンプを製作しました。プリアンプ:真空管+パワーアンプ:トランジスタのハイブリッドアンプにしました。パワーアンプの回路は 7/18 に投稿した 12AU7 のハイブリッドアンプと同様です。24V 0.5A ACアダプタで動作させており、 2W 出ているようです。
それほど大きな出力ではありませんが、トランジスタの放熱ならびに熱結合をするためケースに入れました。タカチの YM-130 に押し込みました。本当はアルミダイキャストのケースに入れたかったのですが、 Nutube 用に作った変換基板のピンソケットの背が高くて基板全体が収まりませんでした。
音は、というと以前のヘッドフォンアンプや 12AU7 ハイブリッドアンプに比べるとブライト感がなくなったように思えます(スピーカーの影響もあるかもしれませんが)。シングルコイルではボリュームをフルにしても大きくは歪みません。ハンバッカーだとナチュラルな真空管らしい歪みが出ています。でもちょっとおとなし目かなぁ。
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ギター用ヘッドフォンアンプの回路図です。
1段目の入力、1段目と2段目の間、2段目の出力にそれぞれ J-FET でソースフォロワを入れています。おそらく1番目と3番目の J-FET は省略可能でしょうが、その有無によって音質が変わるようであれば良い方を回路として選択する予定です。ただ、2番目の J-FET は省略できそうにありません。1段目と2段目をカスケード接続していますが、普通に1段目のプレートからの信号をカップリングコンデンサで接続するだけだとバイアス設定用 33KΩ が交流負荷抵抗になってしまい、1段目のゲインが大幅に減少します。そのためにソースフォロワを入れて1段目と2段目の干渉を避けています。

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写真が変わり映えしませんが、 Nutube 6P1 でギター用ヘッドフォンアンプを製作しました。以前製作した 12AU7 でのヘッドフォンアンプ

http://juggbox.blog.jp/archives/640352.html


と比較するため、電源を24Vにして回路素子やOPアンプ周りはほぼ同じにしています。(回路図は後日投稿します。)
ゲインは三極管1段で 7 。2段にカスケードして全体のゲインを約50 にしています。ヘッドフォンで聴く音量では真空管アンプらしいクリーンできらきらした音質です。以前製作したギター用ヘッドフォンアンプとよく似た音質です。充分な音量が得られており、物足りないことはありません。あと少し回路を足して真空管ブースターとしても使える様にする予定です。

9V バージョンのギター用ヘッドフォンアンプも製作中ですが、ゲインが一段で 3 程度しか取れそうにないので、果たしてうまくいくか。
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(2016.10.19 FB投稿済み)

KORG Nutube 6P1 でヘッドフォンアンプを作りました。次回以降は徐々にギターアンプに展開していきますのでしばらくご辛抱を。最初にヘッドフォンアンプを製作したのは以前製作した 6DJ8 (E88CC) の YAHA アンプと比較できそうだからです。電源は DC12V。LINE 入力を真空管で 10 倍程度電圧増幅して OPアンプのボルテージフォロワでヘッドフォンを鳴らす、という YAHA アンプと同様な構成にしました。バイアスは +2.0V に設定。
Nutube 6P1 のデータシートに掲載されている回路を基本にしています。入力部はデータシートの通りに 2SK30A のソースフォロワをいれておりますが、出力部はプレートから取り出した増幅信号を(ソースフォロワを入れずに)そのまま OP アンプの非反転入力に入れています。

製作してほとんど問題なく動作しました。音質的には歪みもなく、素直な音が出ているように思います。 YAHA アンプ(6DJ8)と比べると音量が少し小さいです。μ が 14 と 33 の差でしょう。アンプとしてのゲインは 5 (14dB) くらいのようです。このあたりは追って詳しく計測したいと思います。音質は YAHA アンプと似た感じだと思います。
特筆すべきは 6P1 の起動の早さ! 直熱菅は起動が早いということを聞いてはいましたが、こんなに早いとは。AC アダプタが接続されると同時に音が出ます!! これはエフェクタに適した機能だと思います。
6P1 に電源が入るとエメラルドグリーンの蛍光が光ります。これはフィラメント(ヒーター)の光ではないようです。フィラメントは全く光りません。
回路図は整理して後日投稿します。とりあえず、ご報告まで。

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(2016.10.16 FB 投稿済み)

先週の3連休は結局何も手が出せずにいました。理由は 6P1 のピン間隔が 2.0mm のため、2.54mm ピッチのソケットや基板に合わないからです。簡単に試作をしようとするとやはりユニバーサル基板やブレッドボードに回路を作りたいものです。
そこで変換基板を作製しました。秋月の縦が2.54mm 横が 2.0mm ピッチという変則基板を使いました。5 pin のピンソケット2列で試作回路基板と接続します。
さてこれから。とりあえずデータシートに記載されているサンプル回路から作ってみようかと思っています。
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6P1 の支持は10本のピンだけ。ピンソケットのハンダ付け部分で 6P1 の裏に隙間ができるので、ラバースポンジで隙間を埋めています。

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(2016.10.08 FBに投稿済み)

KORG Nutube 6P1 を入手いたしました。
さて、何を作ろうか。3連休だしね。
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12AU7 (JJ ECC82) との大きさ比較

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裏面。ピンが結構ごついように見える。でも実際にはピンが肉薄。ピン幅は広いので IC ソケットへの挿入は難しそう。

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説明するまでもなく、購入先は秋月 (^^;)

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