長田(猫舌)のblog

主にギターアンプの解析、回路図の採取と公開を行っております。 回路図の公開は自身で読み取った回路図に限っており、主に国産のアンプを対象にしています。修理やメンテナンスなどにご利用ください。ただし公開している回路図は無保証です。内容の正確性には万全の注意を払っておりますが、誤記入や誤解の可能性は免れません。本サイトで公開している回路図によって生じた事故や損害については一切責任を負いかねますのでご了承願います。 また、電子回路とくに真空管に関する高電圧回路を取り扱っています。電子回路の知識や経験がない方が同様の作業をすると感電により生命に危険を及ぼすことがあります。同様な作業を行って生じた事故・傷害に対して当方は一切責任を負いません。

カテゴリ: ロッキンf エフェクタ復刻

さて、「ロッキン VCF」です。
2月にロッキンf 1976年10月号を入手して回路図を復刻してから
7ヶ月ほど経過しました。当時は Tube Distortion の試作の合間だった
ので手をつけられずにそのままになっていました。

先月、「057 パラメトリック・イコライザー II」(RF057), 「016 パラメトリック・
イコライザー」(RF016) 2機種の復刻・試作を行いましたが、これは本機を製作する
準備運動だったとも言えます。
この3機種とも「二重積分ループ」(当時の呼び方。最近は「状態変数フィルタ」
が一般的)を使っています。RF057, RF016 と少しずつ複雑になっていき、
機能満載の「005 ロッキン VCF」に至るわけです。掲載順はまったく逆ですが。

試作が遅れた大きな理由はフォトカプラ。電球+CdS の組み合わせの
フォトカプラは現在市販されていません。当時(1976年)でも記事中で使っていた
モリリカの MCL723C や MTL703 は製造中止になって製作が難しい
ということが言われていました。
電球と CdS なら自作できる、のですが光源として効率の悪い電球はLED に
取って代わられ、2022年の現在は入手が難しくなっています。
9V で動作する小型の電球 ムギ球 を探すところから始めなければなりません。
なんとか ロッキンVCF の製作に漕ぎ着けたのは、ムギ球の入手と
フォトカプラの製作にめどがついたからです。

現在のバラック状態の「ロッキン VCF」。
DSC03779A

基板自体が大きいので一般的に使われるダイキャストケース(タカチの
TD シリーズなど) に収まるかも検討しなければなりませんが、
まずは動作確認と機能の選定のためこの状態で実験を行なっています。
基板右上部に2つある黒い物体が今回自作したフォトカプラ。

機能の選定、というのはロッキンVCF があまりに多機能すぎて
(機能を欲張りすぎて)使える機能と使えない機能を分別して整理
するという意味です。
オリジナルの通りに作ると3接点のレバースイッチ x 3 とノブが4つ、
FUZZ スイッチまで付いており、製作も大変だけど調整も大変だし
ライブ中に設定が変化したら大惨事。
まずはオートワウとしての条件出しを行っています。
その上で不要な機能をカットしてコンパクトな基板にまとめる、
機能限定の数種類の基板を作成する、などの開発をすることを
考えております。

ロッキンf 1979年12月号に掲載された「Mr. WOW」を復刻します。
オートワウです。

ロッキンf 1979年12月号
DSC03769A

表紙は Eric Clapton。当時4度目の来日で全国ツアーを行っている時期です。
この号の発売中に「Just One Night」のライブ収録が日本武道館で行われました。

RF040 「ミスター・ワウ」by 大野 祥之
DSC03773B

大野氏の記事は 1979年8月号(「036 ディストーションX」)以来2回目。
大野氏は回路を設計するというよりも、既存のエフェクタの回路を分析して
改良を施すことを得意としていたようです。
この「ミスター・ワウ」も元ネタがあるのかもしれませんが、詳細は不明です。

復刻した回路図はこちら
040_MrWOW


回路図 PDF

オートワウと言えば「005 ロッキン VCF」もオートワウですが、今回の回路は
それに比べれば少し簡単です。
図中、D4, D5 は 1S1588 を指定していますが、オリジナルの回路図では
ゲルマニウムダイオード 1N60 も選択肢に入っています。
今後入手が難しくなる部品です。

昨日部品を搭載したポットやジャックなどの周辺部品を組み付けます。

DSC03719A

この状態はフットスイッチと LED がついていないので不完全ですが、
ポットの配線が以前と比べてすっきりしたのがわかります。

前回と違う点は前段のゲイン11倍を加えたことと、 Level コントロールを
追加したこと。ミッドブースターとして使用できるようにします。

Frequency が急峻に変化するので 100kB の二連ポットを 100kA に変えました。
本当は 100kC が望ましいのですが、手に入りそうにありません。
苦肉の策、Frequency の回転方向が逆(右回し-> 周波数低)になりますが、
A カーブで代用することにしました。二連ポットの接続は 1番と3番の端子を
入れ替えるだけです。

コントロール(Level) がひとつ増えるので、ケース加工も少しだけ変わります。
DSC03714B

LED は4つのノブの真ん中に配置しました。

ケースに部品を組み込んで...
DSC03728C

ケースの中はこんな感じ。
DSC03729D

例によってケース裏蓋にラバースポンジを貼って絶縁しますが、
基板の固定方法を考えた方がよいかも。

とりあえず完成です。
基板に誤りもなく、正常に動作しています。
完成したのが夜の11時過ぎで、あまり音を出せないので少しだけ
試奏してみました。
Frequency の方向が逆になったのでちょっと違和感がありますが、
周波数の変化が滑らかになったように感じます。
ある程度狙った周波数帯に設定するのが容易になりました。
基本的にクリーンなのでミッドブースターとしても使えそうです。

先にギター内蔵ブースターを製作しましたが、
パラメトリック・イコライザー II の基板も一緒に到着しましたのでご報告。

部品面。
DSC03708A

半田面。
DSC03709B

基板ができるとやはりテンションが上がります。

基板上の部品を取り付けてみました。
DSC03710C

う〜ん。ユニバーサル基板の時の部品の配置や配線に費やす必要がないので
製作が楽でスピーディー。部品は揃ってたので製作に要した時間は
1時間経っていないと思います。

とりあえず、ブースターとして使える LEVEL 付きの構成(4ノブ)で
一台作成することにします。

動作確認が終わって一安心。
ただもう少し改良が必要でした。結果から先に言えば改良後の写真がこちら。

DSC03671A


パネル取り付けのネジ穴の幅を変えました。
ネジ穴の幅はロッキンf の記事に倣って 72 mm にしていましたが、取り付ける際に
少し短いように感じました。舟形ジャックプレートを測ってみると 73 mm。
ギター側のネジ穴を壊しそうなので、プレート側のネジ穴の位置をずらしました。
panel1

図面  PDF

パネル寸法については1箇所の修正だけです。
アクリル板に5箇所穴を開けて修正版パネルを製作しました。
DSC03669B

もともとのアレンビックのブースターのパネルはアルミ製でした。
現物を見たことがなかったのでてっきり黒いプラスチック製だろうと
勘違いしており、アクリル板(2mm)で作っています。
特に問題はないように思いますが、ノイズ対策はしておきたい。
とりあえずアルミテープをパネル裏面に貼り付けてシールドしました。

DSC03678D

あとは昨日取り付けたパネルと取り替えて改良終了。

発注していたギター内蔵ブースターのプリント基板が届きました。

DSC03652A
DSC03651B

今回、パネル取り付けスイッチの端子(4.7mm ピッチ) のフットプリントを
作成したので問題がないかチェックします。
DSC03654C

穴がちょっときついけど、問題なく入ります。この状態でスイッチを
基板から外すにはちょっと力がいります。
まぁ成功かなぁ。半田付けをミスした時には外すのが面倒だろうなぁ。

DSC03655D

基板上の部品を組み込んでみます。抵抗はカーボン皮膜抵抗の 1/6 W を
使いました。

DSC03642E

ストラトキャスターの舟形ジャックの代わりに取り付けるパネルは
82 x 31 mm のアクリル板(2mm厚) を使います。
アクリル業者に依頼してこのサイズにカットしてもらいました。
寸法は次の図面に示します。

panel1


図面 PDF

取り付け穴は電動ドリルで 1.5mm から 0.5mm ずつドリルを大きくして
開けていきます。万力が必要。

できたパネルがこちら。
DSC03644F

パネルに保護紙が付いた状態のまま仮組みするとこんな位置関係になります。
部品が干渉して取り付けられないようなことにはなっていないのでひと安心。
DSC03647G

オリジナルは 006P (9V) 電池をシンクロナストレモロのスプリングの間に
固定する、という方法をとっていますが、今回は電池を単5サイズの
12V アルカリ電池(A23S) を使ったのでストラトキャスターのジャックスペースに
電池ごと収まってしまいました。
その代わり、上の写真で使っているボックス型のスイッチ付きステレオジャックが
電池と干渉するため、使えなくなりました。普通のステレオジャックに
取り替えです。
DSC03663H

あとはネジを締めて取り付け完了。
電池交換のために木ねじ2個を何度も取り外すことになるので、ネジを
締め付けすぎないように注意します。

完成しました。

DSC03662J

黒ボディに黒パネルだと目立ちませんが...

プラグを差し込むとブースターの電源が入り、スイッチを上にすると
ブースターが動作します。スイッチ下の小穴にドライバを差し入れて
半固定抵抗で音量を調整します。好みのブースト量になったらドライバを
抜いて音量を固定して使用します。

音が良い! ハリのある中高音が飛び出します。定評のある回路なので
当然といえば当然ですが。
70年代後半はよく目にしたブースターで最近はあまり目にしません。
ギターの出力インピーダンスを下げて S/N 比を改善するのに有効な方法なので
お薦めです。

パラメトリック・イコライザーをケースに収め、調整後、
完成です。


DSC03630A

ケースはタカチの TD9-12-4N を使用しました。
ケースの加工で失敗(部品が入らない、部品が干渉する)しないよう、
部品の位置決めを入念に行います。
失敗するとケースは使えないのでケース代がパアになってしまいます。
注意して配置しても実際に取り付けてみて失敗に気づくこともしばしば。
なのでケース加工はちょっと気が重い作業。

ポットを6個配置しなければならないのでレイアウトに苦心します。
基板をオリジナルと同じサイズの横 95 mm にしたのでケース内での基板の
配置・方向は限定されます。それを考えるとケースを横置きにするのが妥当。
操作性を考えてポットを2段に配置することにしました。
フットスイッチを取り付けるかどうかは迷いましたが、試作段階では原音と
エフェクトの比較対照ができないと困るので付けることにしました。
常時 on のプリアンプとして使うならなくても構わないと思います。

ケースにマスキングテープを貼り、寸法線を入れながらレイアウトを考えます。
DSC03621B

試行錯誤のあと。ポット取り付け穴の位置を決めたものの(黒の丸の位置)、
LED(オリジナルに追加) の取り付け穴の位置を決めたところで
ポット類の操作性と LED の視認性を考慮して、ポット位置を右に
5 mm ずらして(赤丸の位置)修正しています。

絶対に間違いがない(失敗していない)という確信はありません。
あとはドリルで穴を開けて確認するしかない。
電動ドリルで取り付け穴を開けます。
作業中も穴あけ終了後も集中するため、途中の写真撮影を忘れています。

ケース内は次のような配置になっています。
DSC03633C

なんとかまとまりました。

最後に調整。Resonance の範囲を限定する VR7  の半固定抵抗の調整を
行います。 VR7 はオリジナルでは 3.3kΩ を指定していますが、
現在手に入るのは 3kΩ か 5kΩ でしょう。3kΩ も難しいかも。
今回は手元にあった 10kΩ を使っています。
調整の方法をオリジナルの記事から抜粋します。

--- ここから ---
調整法と使用法

配線にミスがないことを確かめてから、電池 006p (9V) を入れる。すべての
コントロールを 0 にして、OUTPUTにアンプ、INPUT にギター、あるいは
ベースをつなぐ。バック・パネルにある FILTER <-> DEFEAT スイッチは、
FILTER 側にする。
 HIGH、MID、LOW いずれのツマミを1/2、FREQUENCY を3/4、
MASTER を1/3、RESONANCE を最大にする。
ここで基板上の 3.3kΩBの半固定抵抗を調整する。
時計方向に回していくと、ある点で発振を起こす。発振寸前で止めて調整完了だ。

 次に使用法だが、MASTER VOLは全体の音量をそろえるツマミだ。
FREQUENCY はカットオフ点の位置、HIGH は HPF出力、 MID は BPF 出力、
LOW は LPF 出力である。
HIGHT と LOW を同量ミックスすると NF となる(RESONANCE = 0 )。
レゾナンスをあげすぎると歪が多くなることもあるので、
ほどほどに止めておくこと。ブースターにも使用可能だ。

--- ここまで ---

パラメトリックイコライザーのネタが続きますが、今回は出典の
古い方。1977年12月号の分です。

先週、 "057 パラメトリック・イコライザー II" (RF057)を製作しましたが、
そちらは機能縮小版となっています。コンパクトにストンプボックスの
ケースに収まり、006P 一本で動作します。

それに比べると今回の"016 パラメトリック・イコライザー" (RF016) は
コントロールが 6 個あり、それだけでもストンプボックスに収まりそうに
ありません。フットスイッチをつける余地があるか?
さらに電源は ±9V で 006P 2本必要。う〜ん。

ただ記事が掲載された1977年という時代を考えてみます。
パラメトリックイコライザーという言葉自体が耳慣れないものでした。
ギターアンプでパラメトリックイコライザーが搭載されて話題になった
YAMAHA F シリーズの発売は 1979年です。
それ以前にギター用にこの機材を開発・掲載した先見の明は評価される
べきだと思いますし、新しい仕様のヒントになるかもしれません。

まずは注意事項。
ロッキンf 1977年12月号の記事には2つ誤りがあります。
ひとつはプリント基板のパターンの図が左右反転していることと、
もうひとつは回路図中に R19 (10kΩ) が抜けていること。
1978年1月号に訂正記事が掲載されていました。
製作中に回路図にない R19 が基板上に搭載されるようになっているので
疑問に思って確認してみたところ訂正記事を見つけました。
ただし訂正記事には訂正された正しい回路図が掲載されていますが、
「回路図が間違っていた」「R19 が抜けていた」ということは
明記されていないので見落としがちです。注意。
復刻した回路図については修正をすでに行なっています。

製作にあたって、オリジナルと異なる次の2点の仕様を導入しました。

(1) -9V 電源は TJ7660 で作成し、DC9V 単一電源にする (DCジャック増設)
(2) 初段のプリアンプを LM301A から一般的な Dual OP-amp に変更

それ以外の仕様はできるだけオリジナルに準じることにしています。

基板は秋月の Bタイプ(95x72mm) のユニバーサル基板の短辺を半分に
カットして使用しました。

製作した基板はこちら。
DSC03608A

ポットなどへの配線が多く、ごちゃごちゃしていますが、記事中の配置に
準じて製作しました。

半田面はこちら。
DSC03611B

先に述べたように記事中のプリントパターンが左右反転しているため
パターンが一致しませんが、ほぼ同じレイアウトに揃えることが
できました。

バラックで組み上げて動作確認を行いました。
DSC03617C

ケースに組み込んでポット類にノブをつけないと詳しい動作を検証できませんが、
正常に動作しています。
RF057 との違いは特定の周波数の成分を Boost / Cut するのではなく、
特定の周波数に対するフィルターの特性をカスタマイズできる、という点。
HPF, LPF と BPF を組み合わせという点では同じですが、 RF057 は
HPF と LPF を組み合わせることで NF (Notch Filter = Band Eliminate Filter, BEF) を
構成し、BPF と合成して特定周波数帯域の Boost / Cut を行なっています。
これに対し RF016 では HPF, LPF, BPF のそれぞれを操作できるため、
特定の周波数帯域だけでなく、それよりも低域や高域をも Boost / Cutできる
仕様になっています。
(最初、High, Middle, Low とも 0 に設定して動作確認したら全く音が
出ないのでとても焦りました。)
ただストンプボックスとして使うには過剰な仕様のような気がします。
常時 ON のプリアンプとして、または録音時の音質調整などに使うのが
妥当なのかもしれません。

プリント基板を作成することにしました。
基板サイズや部品配置等はオリジナルに倣うことにしますが、
TD6-11-3 や 1590B に収めるにはもう少し小型化する必要がありそう。
試作で使ったユニバーサル基板は 56 x 48 mm。これよりも小さくしたい。

再度掲載しますが、 LEVEL コントロールもつけた全体の回路図。
057_ParametricEQ_II_boost
この回路図をもとに、プリント基板外部の部品を削除してプリント基板だけの
回路図を作ります。回路図中のポット類は基板からワイヤで配線するので
コネクタを基板中に設けることにします。

プリント基板の回路図はこちら。
057_ParametricEQ_II_boost_PCB
これをもとに部品の配置、配線を行いました。オリジナルの基板でも
数カ所のジャンパがあって製作が面倒だったので両面スルーホール基板にしました。

出来上がった基板パターンがこちら。
PCB_pattern
部品レイアウト
PCB_layout
52 x 44 mm と少しだけ小さくできました。
タンタルコンデンサを電解コンデンサで代用しているため、
その部分で面積を縮小できませんでした。
これでプリント基板を発注することにします。

DSC03601AA

昨日からの続きです。
製作した基板にポット類やスイッチ、ジャックを取り付け、
簡単な動作確認をしました。(あ、写真撮り忘れてる...)

U2 の TL074 は手持ちがなかったので LM324 で代用しました。
ケースに入ってない状態なのでハムも多少あるし、ノブもつけていないので
ポットをどれだけ回したかもよくわかりません。
動作していることは確認できましたが、パラメトリックイコライザーは
コントロールの組み合わせで音が決まるのでバラックの状態では
まともに評価できません。

というわけでケースを作成することにしました。
オリジナルの記事では当時イシバシ楽器店が取り扱っていた
エフェクター用ダイキャストケース(70mm x 120mm)を使って
いましたが、もう手に入らないでしょう。(確認していませんが。)
ケースはタカチの TD6-11-3N を使います。このケースに入れることを
前提に基板の大きさも決めています。ただポットやジャックの位置が
決まらないと基板が収まるか微妙なところ。
エフェクターは狭いうえに三次元配置になるのでなかなか難しいですが。

ケースにマスキングテープを貼り、寸法線を入れて開ける穴の位置を決めます。
DSC03554A
上面はポット3つとフットスイッチの取り付け穴。
ポットのレイアウトはオリジナルの記事の配置を参考にしました。

DSC03560B

ポンチを打っている時に気がつきました。
LED 表示がない! 
オリジナルの記事では LED が付いていませんでした。回路図にもありません。
急遽、上の写真の位置に 5mm の穴を開けて取り付けることにしました。
(基板上にも LED 用の電流制限抵抗 3.3kΩ を取り付けました。)
焦って決めたもので DC ジャックとの位置関係を失念しており、
穴を開けたあとに判明するのですが、DC ジャックと LED が干渉していました。
なんとかなったけど、LED の位置は再考すべきです。
(でもいい位置がないんだよなぁ。DC ジャックの位置を変える方が妥当か。)

穴あけ完了。
DSC03565C

これに基板等の部品を組み込み、配線を行いました。
DSC03592D

ポット等の配線
DSC03596E

DSC03598F

基板の半田面がケースにショートしないよう、ケース裏蓋の内面に
ゴムのスポンジを貼って絶縁します。

DSC03588G

とりあえず試作完成。
DSC03603H

配線間違い等もありましたが、正常に動作しています。

ちょっと戸惑ったのが BAND WIDTH。
私がこれまで扱ってきたパラメトリックイコライザでは "Q" (Quality Factor) 
だったのですが、"BAND WIDTH" になっています。
"Q" であればポットを右に回すと周波数範囲が狭まっていくわけですが、
"BAND WIDTH" なので逆に周波数範囲が広がります。周波数範囲を
狭めるには左に回さなければなりません。
なお、"BAND WIDTH" を "Q" にするのは簡単で、VR3 の100kB ポットの
1番端子と 3番端子を付け替えれば良いだけです。

でもやっぱりパラメトリックイコライザーですね!
音作りが楽しいです。これまで使ってきた YAMAHA F シリーズや
OZ-660 などと遜色はありません。
Middle を強調して抜けの良い音にするのが効果的に感じます。
オリジナルの記事ではブースターとして使えるように初段にゲインを設けて、
出力段にレベルコントロール(ポット4つ目!)を取り付ける回路も
併記されています。エフェクターとして使うならこれがオススメと
思います。
初段をボルテージフォロワーにしているので、この状態では
常時 ON のバッファ的に使うのが妥当なのかもしれません。

(追記 20220917)
ロッキンf 1981年2月号の回路図に併記されていたレベルコントロール付きの
回路図も記載しておきます。(057_ParametricEQ_II_boost)
(DC ジャックを追記)
057_ParametricEQ_II_boost

回路図 PDF 

もともとの回路図では基板上に R9 (100kΩ) を取り付ける場所がなく、
フットスイッチの端子と GND の間に空中配線するようになっていました。
なんでこんな配線にするんだろ?と思っていたのですが、レベルコントローラを
取り付けることを考慮しての配置だったんですね。理解しました。 

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