小国町の祭りごとの全面的な見直しの必要性
投稿著者: Dr H. Umetsu(政治学者) 小国町出身
2004年以来開催されている恒例の白い森音楽祭が今年は、9月23日の土曜日に小国町の最北端の五味沢地区にある白い森公園で催された。本年度、白い森音楽祭に招待され、祭の主役を演じたのは、アーティストで東京在住の加藤雄一郎さんでした。
しかし、小生の感想では、今年の音楽祭は完全な失敗であったと思います。まず、集まった観客があまりにも少なすぎて20名を満たすのかどうかという有様でした。おそらく、加藤雄一郎さんも観客の少なさに愕然として帰路についたものと推察されます。
小生はこの音楽祭の前に加藤雄一郎さんがXへの投稿で、山形県小国町の白い森公園の音楽祭に招待されたという投稿を読み、白い森公園はものすごく整備管理がなされ、きれいな場所ですから、必ずコンサートの様子をXにアップロードしてくださいとお願いしました。
その後、加藤雄一郎さんは小生の要望に応えてくださり、コンサートの様子をXにアップロードしてくださりました。しかし、そのアップロードされた動画を見て、観客の少なさに唖然としました。また、同時に、小国町の祭実行委員会は一体、何をやっているんだという憤りを覚えました。
加藤雄一郎さんにあまりにも失礼です。そこで、小生は、山形県小国町を決して嫌いにならないでくださいと再度、投稿しました。
白い森音楽祭は2006年のときには、約400名ぐらいの観客が集まったとのことですが、その後はマンネリ化して、どんどん観客が減少しております。そして、今年はわずか20名足らずとなりました。これぐらいの観客しか来場しないような音楽祭はやるべきではありません。野外コンサートの場合、最低でも200名以上の観客がいないと盛り上がりに欠けます。
おそらく、この音楽祭にも、加藤雄一郎さんへの謝礼や交通費を含めて、小国町役場から税金が投入されているものと推測します。そして、町役場の依頼により、祭実行委員会が準備作業を行い、実施したものと思われます。
繰り返しとなりますが、今回の音楽祭は完全な失敗です。その失敗の要因は季節はずれの暑さもあったでしょうが、最大の要因は、小国町祭実行委員会の広報、宣伝、営業不足にあったように思われます。祭の実行を託された以上、できるだけ早めの広報、宣伝を心掛け、町内外の人々に祭の開催がしっかりと伝わるようにすることが大切です。また、場合によっては、情報が十分に行き渡らない場合には営業を行う必要もあるように思われます。
さらに加えて言えば、白い森公園という小国町の最北端で音楽祭を開催する意義はどこにあるのか再度、確認する必要があります。小生はその意義がさっぱりわかりません。白い森公園は確かに小国町の観光名所の1つであり、さらに言えば、最も整備管理がなされ、ものすごくきれいな場所です。
しかし、白い森公園は、小国町の中心部や東部、西部に住んでいる人でさえ、非常の遠く離れていることもあり、めったに訪れない辺鄙な場所です。なぜそのような辺境の地で音楽祭を開催する必要性があるのでしょうか。別に小国町の駅前通りを丸一日通行止めにして、そこで開催したほうが観客の人数は相当なものとなり、本当にすばらしい音楽祭が開催できるのではないでしょうか。小生は何も白い森公園という場所に固執しすぎることはないように思われます。
このことは、小国町の他のイベントの開催場所についても言えるはずです。白い森公園は元々、小国町森林組合の提唱で構想が練られ、整備や管理がなされてきました。おそらく、森林組合には雇用の安定的な確保というねらいがあったものと思われます。
そして、白い森公園が整備された後は、小国町の様々なイベントがそこでなされてきました。
しかし、小国町の中心部からはるかにかけ離れた場所でのイベント開催は、逆に大半の小国町町民を完全に疎外する結果となり、芋煮会のイベントを除けば、参加者が少なく、ほとんど盛り上がりに欠けるものとなってきました。
音楽祭の開催地も大いに問題ですが、小国町の場合、それぞれのイベントを別個に開催する必要性があるのだろうかという疑問が湧きます。どういうことかと言うと、例えば、音楽祭を10月の「芋煮会」と同日に同場所でやるのも1つの手ではないでしょうか。「芋煮会」には約600人ぐらいが参加するということですから、それくらいの人数が集まれば、音楽祭も大いに盛り上がるのではないでしょうか。
もちろん、「芋煮会」のイベントを主催する実行委員会と「音楽祭」を主催する実行委員会とでは別個となっていますから、調整が必要となりますが、むしろ、同日、同場所開催にしたほうが町民や町外の人も本当に楽しめるものとなると推察されます。
小国町の政治家や町役場職員はもっと頭を使うべきです。しっかりとした仕事をしてください。町のそれぞれのイベントや祭をただ単に税金を注ぎ込むものと捉えるべきではありません。むしろ、イベントや祭を小国町にお金がしっかりと落ち、町をより潤沢するものと見なすべきです。このような観点から、小国町の町のイベントをすべて総点検することを切に望みます。
投稿者 Dr H. Umetsuのプロフィール
政治学者 日本国際政治学会、日本オーストラリア学会所属。
誕生日:1958(昭和33)年 12月 山形県小国町生まれ 64歳
学歴: 山形県立小国高校卒、東京国際大学教養学部卒、東京外国語大学外国学部卒、南オーストラリア州フリンダース大学大学院社会科学学部政治学研究科修士号(MA)取得【学術修士】、シドニー大学大学院政治行政学部政治学研究科博士号(Ph.D)取得【学術博士】。シドニー大学院時代にオーストラリア、フィジー政府政策顧問としてインターン勤務。
職歴: 塾、予備校専任講師、大学教員、現在は、官公庁コンサルタント、塾、予備校経営。