トプラク・ラズガトリオグルの加入により、SBKで俄然注目を集める存在となった今季のBMWだが、早速の内紛発生。先に行われたヘレステストでは、好調だったトプラクのタイムを最後上回ったサテライトのスコット・レディングだったが、この時のアタックで前を走っていた同じBMW陣営でファクトリーチームのマイケル・ファン・デル・マークに執拗に絡み続けたことにマイケル激怒。「無礼にもほどがある!(怒)」
「レースやってる訳でもないのに、なんなのあいつ!」とマイケル。去年まではBMWのファクトリーチームだったマイケルとレディング。その時から特段上手くいってる様子もなかったが、今季レディングがサテライトに都落ちとなり、関係が離れたことで溜まっていた鬱憤が噴出したか。もはや我慢の限界とレディングの横暴な走りを非難。
「あの時はぼくら三人(トプラク・マイケル・レディング)ともアタック用のSCQタイヤを履いてコースに入ったんだ。ぼくの前にトプラクがいて、ぼくは彼について走っていたんだけど、途中のブレーキングで彼に追突しそうになった。そこでスローダウンしたんだけど、ぼくの後ろにいたレディングが半ば強引に前に出た。そのあとのコーナーではレディングが遅かったのでぼくが抜き返すかたちになったんだけど、レディングはそのあともぼくのラインに執拗に介入して、ぶつける勢いで何度も前に出ようとしてきたんだ。最終コーナーでは実際ぼくにマシンをぶつけてきて、アタックに入った1コーナーでも強引にインに割り込んできた。おかげでぼくのタイムアタックはパーさ。スコットはSNSで自分の走りを自慢したいがためにあんなことをやったんだろうけど、実に無礼千万。最後アウトから被せてまでぼくを抜こうとしたのにはあきれてものが言えなかったよ!」
「なに?別にテストには何の問題もなかったよ」ヘレステストでは最終日、BMW陣営ではトプラクさえも上回り最速のタイムとポジション(ブレガ、ジョナサンに次ぐ総合3番手)で終えたレディングは気分上々。コース上で発生したマイケルとの交錯事件もどこ吹く風。
「オレはただトプラクについて行きたかっただけさ」とレディング「自分の前には2台のBMWファクトリーマシンがいて、それまでの最速はトプラクだった。オレはトプラクがどんな走りをしているかを間近で見たかった。だからあとを追いかけたんだ。マイケルはオレとトプラクの間に挟まれてただけのこと。オレがマイケルをアウトから強引に抜いた?違うよ、外から被せてきたのはマイケルの方だっつーの!それにここはサーキットぞ?誰もが自分の好きなラインで走ってる。あの時はマイケルは(トプラクについていこうと)必死に走ってて、オレもそれを必死に追いかけてた。それで1周の間に2度、抜いたり抜かれたりとなった。それだけのことさ。別にバカな走りをしてすべてをぶち壊しにしようとした訳じゃない」
このふたりの様子を先行しつつも後ろを振り返りながら見ていたトプラクは、レディングの蛮行に首をひねる。「今回はただのテストですからね。なんであんなにヒートアップしてスコットがマイケルに絡み続けたのかちょっと意味がよくわからないです。レースでもないのにあんなに突っかかって走るのはよくないと思います。スコットはもっとテストに集中すべきでした。マイケルも災難でしたね」
なおヘレステスト二日目に、レディングの先行を許したトプラクだったが、これはトプラクに身体的な問題が発生していたからのよう。「初日に幅広タイプのシートを使って走ったら、走ってる時にカラダが前後に動きすぎて尻の下が焦げるほどこすりつけてしまいました。二日目には通常タイプに戻したんですが、お尻が信じられないほど痛くて5周とまともに走ることができませんでした。次のポルティマオテストまでにお尻が治るといいのですが」
チームメイト同士のいざこざに、自分は尻にトラブルとなったトプラク。トプラクの尻のトラブルは、シートに激しく当てすぎたことで、坐骨神経周りを痛めたのではないかという話。あまり聞いたことがない問題ではあるけど、ブレーキングでは誰よりも激しく突っ込んでいくトプラクだからね。その動きも異次元の激しさで、尻が音を上げたということだろう。
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