葉傀学園戦記 — あやかしだらけの学校で最強の妖術師を目指します! —

夢咲蕾花

序幕 因習の子

 201×年 長野県某所 霧河村きりかむら


 その村には奇妙な習わしがあった。

 奇妙な習わし——とは、十年に一度村で選ばれた男児が神様に召し上げられるという、脈々と続いてきた習わしである。

 その年に選ばれた男児は、『神様』とやらとを成した。

 村はそれを千年も望んでいた。神様との交配が成功した例は、ただその一度だけだったからだ。

 けれども神様の子は、生まれて間もなく姿を消した。

 どこへ行ったのか、果たして誰がそれを手引きしたのかは不明である。

 けれど村は事情が事情ゆえ警察には頼れず、また駐在所の警官も村の因習に染まっていたため本部には伝えなかった。


 ……余談だがその年の冬、村は山崩れに巻き込まれて地図から存在が消えてしまったらしい。

 その原因はただの大雨による地盤の緩みとされていた。

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