私が懸けるは憧れの果て


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作:折本装置
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番外編・オフ会


 それは、唐突に鉛筆によって提案された。

 

 

 【旅狼】

 

 サンラク:オフ会?

 

 鉛筆騎士王:うん、せっかくだし一回全員で会ってもいいんじゃないかなって思ってね

 

 サンラク:絶対何か企んでるだろ

 

 京極:僕はいいよ

 

 京極:予定が合えばだけど

 

 ルスト:私達もネフホロ関係のイベントがない日なら大丈夫

 

 モルド:今のところそんな大きなイベントの予定はないよね

 

 サイガ‐0:私も問題ありません

 

 オイカッツォ:俺も大丈夫だよ

 

 オイカッツォ:一人変な奴が付いてくる可能性はあるけど

 

 サンラク:それはまったくもって大丈夫じゃないんだよなあ

 

 鉛筆騎士王:まあ最悪カッツォ君だけ違う集合場所と時間教えればいいから……

 

 オイカッツォ:鬼かな?

 

 秋津茜:あのー

 

 鉛筆騎士王:いやいや、私はただ全体の利益を考えただけデスヨ

 

 ルスト:また外道してる

 

 オイカッツォ:全体の利益優先して個人を蔑ろにするのはディストピアなんだよなあ

 

 サンラク:どうした、あかね

 

 秋津茜:あの、オフ会って何ですか?

 

 ルスト:オフ会というのは、ネット上の友人たちがリアルで実際に会うことを指す

 

 秋津茜:え!会ってみたいです!皆さんとお会いしたいです!

 

 鉛筆騎士王:お、おお

 

 オイカッツォ:ネットの闇を知らない

 

 オイカッツォ:これが光属性か

 

 鉛筆騎士王:サンラク君、守ってあげないとだめだよ?

 

 鉛筆騎士王:いやホントに、ネタ抜きで

 

 秋津茜:サンラクさんは、いつも私のこと守ってくれてます!

 

 モルド:おや

 

 サイガ‐0:なるほど

 

 ルスト:これがのろけってやつか

 

 サンラク:乗るな!あかね、戻れ!

 

 秋津茜:わかりました!今からおうちに行きますね!

 

 オイカッツォ:おやおやあ

 

 サンラク:あっ

 

 鉛筆騎士王:うっ、あっ

 

 京極:悪が浄化されてる

 

 

 

 と、まあそんなわけで。

 

 

「お待たせしました!」

「いや、俺も今来たとこ」

 

 

 事実である。

 ついでに言うならば、まだ集合時刻の三十分前である。

 最寄り駅で紅音と待ち合わせして、オフ会の集合場所まで向かう。

 今日の彼女の服装は、麦わら帽子に白いワンピースである。

 むき出しになった、白い腕と首がまぶしい。

 

 

 ◇

 

 

 集合場所であるカラオケには、一時間ほどで着いた。

 

 

 

 さてと、とりあえずこれを装着して。

 

 

「楽郎さん、何を付けてるんですか?」

「普段着だよ」

「なるほど!」

 

 

 ガスマスクをつけてカラオケボックスに入った俺を見て、外道共は爆笑し、そうでない奴らはひたすらに困惑するだけとなるのだが……それはまた別の話である。

 

 

「いやーそれにしてもまさか全員揃うとは思ってなかったよ。サンラク君連れてきてくれてありがとうね紅音ちゃん」

 

「いえ!私も皆さんとお会いしたかったので!」

 

「紅音ちゃんは私のこと好きかい?」

 

「はい、もちろん好きです!」

 

「永遠さんも!玲さんも!夏蓮さんも!魚臣さんも!」

 

「あと、ら、楽」

 

 

 うん?

 紅音が、赤くなって固まった。

 かわいい。

 

 

「え、ええと!すみませんトイレ行ってきます!」

 

 

 顔を赤くしたまま、紅音は爆速で部屋を出てトイレに向かった。

 

 

 ◇

 

 

 その後も、紅音がトイレから戻ってきた後も顔は赤いままだったが、つつがなくオフ会は進んだ。

 俺が京極を幕末ネタで煽ったり、鉛筆が光属性に浄化されて苦しんでいたり、ルストがガンガンに新たなネフホロの型を考察し始めてモルドが謝ったり……めちゃくちゃだなあ。

 

 

 

 

「皆さんと一緒の時に、言うのはなんだか恥ずかしくて」

 

 

 紅音は、本当に照れ臭そうだった。

 かわいい。

 

 

「楽郎さん」

「うん?」

 

 

 どうしたのだろうかと聞こうとして。

 正面に回った紅音は、いきなり俺に抱き着いてきた。

 ちょ、ちょっとどうしたんですかね紅音さん。

 彼女は、顔を上げて俺を見て。

 

 

 

「大好きです!」

 

 

 満開の笑みで、彼女は俺に向かってそういった。

 ああ、まったく。

 

 

 

「俺も好きだよ、紅音」

「ふえ?」

 

 

 本音が思わずこぼれる。

 紅音の顔が真っ赤になるが、きっと俺も同じくらい赤い。

 

 

 

「ちょっと駅まで走るか?」

「は、はい、そうしましょう!」

 

 

 多分、俺は。

 これからも、この笑顔と一緒に歩いていく。

 いや、走っていくのだろう。

 

 

 

 

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