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ロボット相撲で全国準V 〝くの字攻撃〟で圧倒 松阪工1年の久保君 三重

2023年12月23日(土) 15:55 7面
全日本ロボット相撲ミニクラスプレ大会で準優勝したロボット力士「クリーパー」と久保君=殿町の松工で

 半数は社会人、自立型部門(ミニクラス)

 県立松阪工業高校電気工学科1年・久保匠君(若葉町)がこのほど、東京・両国国技館で行われた「全日本ロボット相撲大会2023・ミニクラスプレ大会」(富士ソフト㈱主催)の自立型部門で準優勝した。久保君は「アイデアに基づいて設計し、思い通りに勝った瞬間の喜びが魅力」と話し、喜んでいる。
 ロボット相撲は、土俵上に2台の〝ロボット力士〟を置き、どちらかを土俵外に押し出すことで勝敗を決める。全日本大会は力士のサイズは縦横各20センチ、重さ3キロ以内と定められている。〝軽量級〟に当たるミニクラスは、幅広い層が取り組みやすく安全、安価に挑戦できるようにと昨年新設された部門で、縦横各10センチと4分の1サイズ、重さも500グラム以内と手のひらサイズの力士で直径約80センチの土俵で争う。
 久保君は電気工事士や電験の資格取得ができると同科に入学。春に友人と一緒に「機械研究ロボット部」(宮本直樹顧問ら3人、部員8人)に入部し、夏ごろからロボット作りに取り組んできた。
 3Dプリンターで成型したボディーにセンサーや駆動系のモーターなどをコンパクトに詰め込み、改良を重ねて仕上げ、「クリーパー」と名付けた。
 速攻など五つの攻撃パターンがプログラムされ、うち他を圧倒したのが敵の背後を取る「くの字攻撃」。370グラムと軽量で真っ向勝負では押し負けることがあったために編み出した。行司(審判)の「はっけよい、のこった」の掛け声と同時に斜めに走りだし途中でくの字に向きを変えて敵の横や背後に回り、そのまま押し出す戦術だ。
 またタイヤもグリップ力が高くなるよう、シリコン樹脂の成分配合など試行錯誤を重ねた。
 大会には、社会人らが約半数を占める50人がエントリー。1回戦から作戦通りに順当に勝ち上がった。準決勝では2本先取の1本目を取られて「焦った」というが逆転。決勝は県立四日市工業高校との県勢同士の対決となったが惜しくも敗れ、準優勝した。それでも「1回勝てばいいかなと思っていたけど、準優勝できて驚いています」。
 久保君は、来年1月に開かれるロボット相撲の県大会にも出場予定で、「(四工に)リベンジして優勝したい」と意欲を燃やしている。

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