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中国政府の内部も書きたい、ダンジョンのことも書きたい、ほえドールも書きたい、透たちも書きたいでネタが渋滞しているので、順に頑張って消化していきます(白目)

第111・北朝鮮、西海岸空爆作戦

 

 ––––1時間後。


 北朝鮮の鉄壁と思われた西海岸は、今––––火の海となっていた。


 攻撃態勢に入っていたノドンIRBM発射台が、次々と爆発していき……周囲に無惨な屍を晒していく。


 あちこちに倒れた兵士が散乱し、行われる空爆の激しさを物語っていた。


「おい!! 早く発射準備急げ!!」


 空爆の最中、ノドンTELの発射をなんとか成功させようと––––北朝鮮兵士たちは全力だった。


 ここでもし失敗すれば、将軍の命によって粛清される。

 意地でも、調子に乗った日帝へミサイルを撃ち込む必要があった。


 そうでなければ、報復の意味が無い。


「がぁっ!?」


 作業の横で、またも別のミサイル発射台が吹き飛んだ。

 熱波が顔を焼き、目から水分を奪う。


「隊長!! ここはもう無理です!! 逃げましょうよ!!」


 離れていた所にいる部下が、全力で叫ぶ。


「黙れ! そんな戯言抜かす暇があるなら防空部隊のケツを叩いてこい!! 国産ミサイルに自信があるなら1発でも当てろとな!!」


 言っている傍で、陣地から地対空ミサイル『ポンゲ5』が発射された。

 おそらく、向かってくる爆弾なりミサイルなりを捕捉したのだろう。


 だが、あのミサイルでは残念ながらF-35を捉えられない。


「今の内だ!! 残り7基! 1発でも良いから撃ち上げるぞ!!」


 作業率が80%を超えたところで、いくつかの発射台が爆発を起こす。

 命中したのは、滑空爆弾『ストームブレイカー』だった。


『ポンゲ5』防空ミサイルは、全弾が外れていたのだ。


「役立たず共め!! 司令部に連絡しろ!! 戦闘機ならなんでも良い! すぐにここへ送れとな!! あと暇なやつは対空砲火を続けろ!」


「ふ、負傷者は……!?」


「いらん!! 今は戦闘を第一とする! 我々に治療する余裕なんかな––––」


 一瞬だった。

 隊長が操作していたノドンの発射台に、『ストームブレイカー』が直撃。


 残っていた4基全てが、爆散して地面に散乱した。


「うっ、うわぁあああああ!!!」


 目の前で同胞を失った部下は逃げ、防空ミサイル陣地へ駆け込んだ。

 ここなら少しは安全だろうと思ったのであろうが、それはパニック状態の脳が作り出した幻覚。


「あっ……」


 空爆の魔の手は、防空部隊にも及んだ。

 9基あった『ポンゲ5』防空ミサイルが、同時に大爆発を起こす。


 逃げ込んだ人間もろとも、対空陣地は崩壊。

 日本を直接攻撃しようとしていた北朝鮮軍は、呆気なく全滅した……。


 上空まで到達し、被害の様子をカメラで見るF-35部隊。

 攻撃は、あまりにもワンサイドなものだった。


「ノドンTELの全基破壊を確認。また、防空ミサイルも全て破壊した」


「了解、よくやった。そのまま黄海に出て離脱を––––ん? ライトニングへ、新手だ」


「なんだ? ホークアイ」


「戦闘機部隊が真っ直ぐそちらへ向かっている、見えているわけではないだろうが……嫌なタイミングだな」


 今回の反撃作戦のため、三沢を離陸したF-35A部隊は既に2回空中給油を行っている。

 予定では北朝鮮本土を横断し、黄海から東シナ海––––そして九州の新田原基地へ帰る算段だった。


 しかし、敵機に曲がりなりにも背後を取られるなら事情は変わってくる。

 いくらステルス機とは言え、エンジン部分の排熱をガッツリ捕捉されれば探知されるのだ。


 部隊の隊長機は、すかさず無線を使った。


「各機、燃料の残量は?」


 大半の機がギリギリの状態を報告してくる。

 なれど、嬉しい例外があった。


 工作船を攻撃した機は、初期にストームブレイカーを撃っていたので機体が軽量化していた。

 おかげで、まだ60%残っているとのこと。


「武装はあるか?」


「『AIM-9Xサイドワインダー』が2発です、機銃もフル装填」


「よし、ではライトニング6と7に殿(しんがり)を任せる。お前らの働きで作戦の成否は決まるぞ、それ以外の機は黄海に脱出、空中給油機と合流して新田原を目指せ」


 12機の内2機のF-35が、轟音を立てて反転した。

 作戦は、いよいよ最終局面に入る。


111話を読んでくださりありがとうございます!


「少しでも続きが読みたい」

「面白かった!」

「こういうダンジョン×自衛隊流行れ!」


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