珠洲で被災者の健康支援、「阪神大震災」経験いかす…神戸の保健師「一人でも多く不安を解消したい」
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神戸市の保健師・池田敦子さん(53)は、能登半島地震で大きな被害を受けた石川県
14日から緊急支援チームの一員として活動を始めた池田さんは、高齢者らの健康状態の確認や感染症対策を担っている。16日も約200人が避難する学校の体育館で「体調はお変わりありませんか」「お薬は飲みましたか」などと一人一人に声をかけて回った。
阪神大震災の発生時は、神戸市兵庫区にある民間病院の健診センターで働いていて、勤務先で支援物資の仕分けなどを担った。自治体の保健師が被災者に寄り添って活動する姿をテレビで見て、「同じ資格を持っているのに、何もできない」ともどかしく感じた。
2年後に市の保健師に転じ、仮設住宅を巡回して被災者の健康状態を確かめたり、相談に乗ったりするようになった。2016年の熊本地震や19年の台風19号では、発生直後から被災地に駆けつけた。
池田さんは「仮設住宅に移ってからはコミュニティーづくりの支援も必要になる。復興を支えていくことになる地元の自治体職員に、神戸のノウハウを伝えたい」と話す。(斉藤新)