中将棋大将棋 を覚えませんか?
昔、大和の国には色々な将棋がありました。小将棋、中将棋、大将棋、大々将棋、……。
今では将棋と言えば一種類ですが、戦前迄は中将棋も比較的遊ばれていたそうです。
こんな昔古来の将棋を覚えてみるのも面白いのではないでしょうか。
中将棋ならば今でも遊べる機会も少しはあるかもしれません。
中将棋
大将棋
獅子 【獅子】 成りはない

【王将】の動きを2回する
①①、①②と一手で2ヶの敵駒を取れる
①を飛び越えて②に行ける
動かないで①の敵駒を取れる。 これを『居喰い』と言う
どこにも動かないこともできる。 これを『じっと』と言う
獅子を取る場合の制約
奔王 【ほんのう】 成りはない

前後左右,斜めにいくらでも進む
チェスの【クィーン】と同じ動き
龍王 【りゅうおう】 成れば【飛鷲】

前後左右にいくらでも進み、斜めに1マス動く
飛鷲 【ひじゅう】 成りはない

前後左右,斜め後にいくらでも進む
斜め前は【獅子】の動き
龍馬 【りゅうめ】 成れば【角鷹】

斜めににいくらでも進み、前後左右に1マス動く
角鷹 【かくおう】 成りはない

左右と後,斜めににいくらでも進む
前は【獅子】の動き
飛車 【ひしゃ】 成れば【龍王】

前後左右にいくらでも進む
角行 【かくぎょう】 成れば【龍馬】

斜めにいくらでも進む
堅行 【けんぎょう】 成れば【飛牛】

前後にいくらでも進み、左右に1マス動く
飛牛 【ひぎゅう】 成りはない

前後,斜めにいくらでも進む
横行 【おうぎょう】 成れば【奔猪】

左右にいくらでも進み、前後に1マス動く
奔猪 【ほんちょ】 成りはない

左右,斜めにいくらでも進む
反車 【へんしゃ】 成れば【鯨鯢】

前後にいくらでも進む
鯨鯢 【けいげい】 成りはない

前後,斜め後にいくらでも進む
香車 【きょうしゃ】 成れば【白駒】

前にいくらでも進む
白駒 【はくく】 成りはない

前後,斜め前にいくらでも進む
鳳凰 【ほうおう】 成れば【奔王】

斜め2マス目に飛び、前後左右に1マス動く
2マス目に飛ぶ場合、間の駒を飛び越して行ける
麒麟 【きりん】 成れば【獅子】

前後左右2マス目に飛び、斜めに1マス動く
2マス目に飛ぶ場合、間の駒を飛び越して行ける
王将 【おうしょう】 成りはない

全ての方向に1マス動く
酔象 【すいぞう】 成れば【太子】

後以外に1マス動く
太子 【たいし】 成りはない

【王将】と同じ動き
【太子】があれば【王将】を取られても敗けとならない
【王将】が2ヶあることになる
金将 【きんしょう】 成れば【飛車】

前後左右,斜め前に1マス動く
銀将 【ぎんしょう】 成れば【堅行】

前,斜めに1マス動く
銅将 【どうしょう】 成れば【横行】

前後,斜め前に1マス動く
猛豹 【もうひょう】 成れば【角行】

前後,斜めに1マス動く
盲虎 【もうこ】 成れば【飛鹿】

前以外に1マス動く
飛鹿 【ひろく】 成りはない

前後にいくらでも進み、左右,斜めに1マス動く
仲人 【ちゅうにん】 成れば【酔象】

前後に1マス動く
歩兵 【ふひょう】 成れば【と】

前に1マス動く
と 【と】 成りはない

【金将】と同じ動き
紫色名称の駒は『大将棋』の駒。『中将棋』には登場しない
猛牛 【もうぎゅう】 成れば【金将】

前後左右に1マス、又は2マス動く
2マス目に動く場合、間の駒を飛び越える事はできない
飛龍 【ひりゅう】 成れば【金将】

斜めに1マス、又は2マス動く
2マス目に動く場合、間の駒を飛び越える事はできない
悪狼 【あくろう】 成れば【金将】

前と左右,斜め前に1マス動く
嗔猪 【しんちょ】 成れば【金将】

前後左右に1マス動く
猫刄 【みょうじん】 成れば【金将】

斜めに1マス動く
桂馬 【けいま】 成れば【金将】

前1マス、斜め1マスに飛ぶ
間の駒を飛び越して行ける
鉄将 【てつしょう】 成れば【金将】

前,斜め前に1マス動く
石将 【せきしょう】 成れば【金将】

斜め前に1マス動く
【獅子】を取る場合の制約
【獅子】を取る場合、相手の【獅子】を取った直ぐ後で、自分の【獅子】を取られるような取り方をできない、と言えます。(『付け喰い』を除く)
① 足のある【獅子】は【獅子】で取れない。(『付け喰い』を除く)
足のない【獅子】は【獅子】で取れる。
『足がある』とは他の駒に守られている状態です。
左図、先手の【獅子】は【金将】で守られている(足がある)ので後手の【獅子】では取れません。
後手の【獅子】には『足がない』ので先手の【獅子】で取れます。
② 『付け喰い』
足があっても他の駒と一緒に取る場合は取れる
左図では先手の【獅子】にも、後手の【獅子】にも足がありますが、
先手の【獅子】は【盲虎】と一緒に後手の【獅子】を取れます
これを『付け喰い』と言います
③ 『影足』
足は直接的に付いていなくても良い
左図では先手の【獅子】には直接は足がありません。しかし、後手の【獅子】の対面に【飛車】があります。
この【飛車】で間接的に足があることになっています
これを『影足』と言います
④ 『先獅子』
自分の【獅子】を取られた直後に敵の【獅子】を取れない。
一手以上あけた後なら取れる
左図では先手の【獅子】は『詰み』になっています。
そこで、5九【角行】,5六【堅行】(【獅子】取り),2六【角行】(【獅子】取り)としたいのですができません。
一手以上あけなくてはいけません
5九【角行】,5六【堅行】(【獅子】取り),7二【飛車】成り(『王手』),同【龍王】,2六【角行】(【獅子】取り)と、1手以上あければ取れます。
『成り』に関するルール
相手の陣地(中将棋では4段目、大将棋では5段目)に入ると『成る』ことができる。
『成り』としなくても良い。選択権は自分にある。
ただし、『成り』としなかった場合、直後の自分の手番に『成る』ことはできない。
一手以上(相手の手も含めれば三手以上)あけなければならない。
以上、中将棋、大将棋のルールです。 それでは機会があったら、このいにしえの将棋を楽しんで下さい。
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