00:00
00:00
00:00

小渕恵三内閣で官房長官を務めた野中広務・元自民党幹事長(写真/共同通信社)

小渕恵三内閣で官房長官を務めた野中広務・元自民党幹事長(写真/共同通信社)

 官房機密費の情報公開をめぐって政府を相手に訴訟を起こし、一部開示の最高裁判決を得た上脇博之・神戸学院大学教授が指摘する。

「機密費の使途を見ると、違法性のあるものが多数ある。たとえば、官邸が法案や予算に反対する野党議員を賛成させたり審議に協力させるための国会対策費に使えば、その支出は賄賂といえるでしょう。公金で選挙支援するのも法的におかしい。違法性が疑われるからその使途を公表せよというのが、われわれが裁判を行なった理由です。

 例えばアメリカでは機密情報でも例外を除けば25年以内に機密解除、情報公開することになっている。日本も違法な使い方がされていないか検証できる仕組みにしなければならない。現状は、国民のために使われているというよりも、与党議員のため、政権維持のためだけに使われている」

 使途公開がない限り、機密費という国民の税金は、今後も権力者とそれにたかる政治家にしゃぶられ続ける。

(了。前編から読む

※週刊ポスト2023年12月15日号

関連キーワード
あわせて読みたい
関連サイトのオススメ記事

関連記事

今、あなたにオススメ
あなたにオススメ

トピックス

2023年4月に一般男性との結婚と妊娠を報告した新井恵理那(時事通信フォト)
新井恵理那、結婚相手の「一般男性」は大手製薬会社の御曹司 大株主として「数億円分」を保有
週刊ポスト
震災について思いを語ったビートたけし氏
ビートたけしが明かす被災地への思い「“被災地に笑いを”なんて戯れ言だ」「震災のたびに芸人の無力さを感じるよ」
NEWSポストセブン
「功労者・和田毅のプロテクト漏れ」発覚でソフトバンクが空中分解危機 杉内、内川らも他チームで引退の歴史に選手も不信感か
「功労者・和田毅のプロテクト漏れ」発覚でソフトバンクが空中分解危機 杉内、内川らも他チームで引退の歴史に選手も不信感か
NEWSポストセブン
「デビュー20周年コンサート」で日ハムのユニフォームを着る小金沢さん(2007年撮影)
《歌手の小金沢昇司さん65歳が死去》「仕事を受けられる状態にない」飲酒運転逮捕からの転落半生「事務所倒産」「体調不良」表舞台から姿を避けた3年間
NEWSポストセブン
本田真凜の今後に注目が集まる(時事通信フォト)
【本田真凜が引退発表】宇野昌磨との交際は「オープンな姿勢」、“踏み込んだトーク”でバラエティ番組が争奪戦か
週刊ポスト
全焼した「目白御殿」(写真/共同通信社)
全焼の田中角栄邸、元秘書が語るその豪華さ 庭にはゴルフの打ちっぱなし、事務所には100人収容のホール
週刊ポスト
松本人志(時事通信フォト)
松本人志の裁判休業で“松ちゃん頼り”だったテレビ界は大きな方向転換へ 「性の闇」のパンドラの箱が開く可能性も
週刊ポスト
「安倍さんは知らなかった」は本当なのか?(写真/共同通信社)
【裏金問題】「安倍元首相は無関係」説を覆す重大証言 「安倍事務所では昔から裏金を『もどし』『還付金』と呼んでいた」
週刊ポスト
歌手としてデビューした21歳の頃、結婚を考えていた男性がいたと明かした(時事通信フォト)
【追悼】演歌の女王・八代亜紀さん “五八戦争”の最中に語っていた「結婚を考えた男性」との悲恋
週刊ポスト
検査入院したという神田正輝(時事通信フォト)
《復帰目途たたず》長期離脱中の神田正輝に『旅サラダ』番組サイドが下した決断【大阪・ABCテレビの回答】
NEWSポストセブン
実は交流を持っていた赤木雅子さん(左)と田中眞紀子氏
《世界仰天ニュースで注目》「赤木ファイル」巡って闘う赤木雅子さんに“強力な助っ人”田中眞紀子氏が活動を支援していた
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長も餅をついた(時事通信フォト)
【六代目山口組の餅つきに密着】参加者は「PCR検査必須」、会場はさながら高級ブランドのファッションショー、高山若頭は50万超のフランス製ダウンジャケット
NEWSポストセブン