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会話

【能登地震発生後に観測されたデマや根拠のない批判のうち、主要なものを集めて正してみた】の追記補足版です。 「初動対応が遅い!」 ⇒地震発生から1分後には総理官邸に対策室が設置され、5分後には被害状況把握、被害防止措置徹底、救命救助に全力で取り組む旨の総理指示。20分後には自衛隊による航空偵察がおこなわれ、35分後には石川県馳知事より自衛隊への災害派遣要請。約1時間後には岸田総理と馳知事が官邸入り、4時間で特定災害対策本部会議が開催されている。 「自衛隊初動1000人は少ない! 逐次投入けしからん!」 ⇒道路が復旧しない限り、何万人動員しても現地には送り込めない。被災地の道路啓開と活動領域の広がりに合わせ、派遣人数は1月6日までに5400人規模に拡充している。 「政府はハイパーレスキューの出動を2日も止めていた!」 ⇒消防庁から要請を受けた8府県の緊急消防援助隊と、警視庁の特別救助隊が1月1日中に派遣されている。東京消防庁のハイパーレスキュー隊も2日から派遣され、現地での救出活動に従事している。 「震度速報に誤報があったのは不手際だ!」 ⇒情報発信を最優先すべき時。多くの人命がかかる緊急速報発出を行政に萎縮させることこそ問題。 「津波避難のアナウンスはヒステリックでパニック状態!」 ⇒逃げ遅れてしまう恐れがある人を避難させるために危機感を煽る目的で、あえて感情を込めておこなっている。 「志賀原発で変圧器の火災が! 冷却水の一部が溢れ出た! 異常だ!」 ⇒安全上問題ないと発表されている。政治家が個人的な想像だけで不安を煽り、ただでさえ混乱している震災時、被災されている方々にさらなる心労をもたらすことのほうが異常。 「中国に忖度して台湾からの支援を断った!」 ⇒当該時点では被災地までの道路が寸断されており、他国からの人員を受け容れる余裕がなかったため、台湾のみならず、他国からの援助を受け付けていなかった。 「被災地は大変な状況なのに、首相は新年会をハシゴした!」 ⇒1月5日、岸田首相は経済団体の新年会など複数の会合に出席したが、それぞれ出席時間は10~20分程度。来賓としてスピーチし、関係者に挨拶したあとはすぐに次のスケジュールへと移動している。またその場では参加企業に対して賃上げなどを要請している。 「海外にはバラまいてるのに、被災地には40億しか出さない!」 ⇒40億円はあくまで予備費から出す当座のお金。復旧に要する費用は、これから被害状況を基に必要額を見積ったうえで、補正予算を組んで用意する。 「避難所の自販機をチェーンソーで破壊、飲料と金銭盗み避難所パニック!」 ⇒管理者に許可済みで事件性なし、避難者の飲料確保目的だった。 「物資が運べないなら空中投下しろ!」 ⇒国連WFPでも、「空中投下は危険で、地上輸送の7倍もの費用がかかるうえに、1回あたりの輸送量に限りがある」と明示されている。 「なぜヘリを使わない!」 ⇒使えるところでは使っている。また瓦礫がある場所では風圧により二次被害が出るリスクがあるため、ある程度広い場所が確保できないと使えない。 「なぜ岸田は現地に行かない!?」 ⇒交通インフラが寸断から復旧中で、緊急車両の通行が最優先。総理の視察には現地リソースも割かれるため、現実的に可能な状況ではない。それを踏まえ、1月5日に与野党が現地視察の自粛を合意している。 「被災地の道路はガラガラ!」 ⇒多くの人の我慢や規制のおかげ。「混んでるから来るな」ではなく、「来ると混んで復旧や救助に差し支えるから来るな」というメッセージに反している。 「特定非常災害指定が遅い!」「激甚災害指定が遅い!」 ⇒いずれも災害発生後、復興段階の予算策定や事後処理にまつわる規定であり、現在進行中の災害救助には全く影響しない。 「ヤマザキパンが国からお金をもらっている! 癒着だ!」 ⇒国の災害被災地に対する「プッシュ型支援」の一環として、各業界団体と連携し、被災地からの要請を待たずに必需品を届け、支援物資の費用は国が後払いする仕組みが確立している。国からの緊急の依頼に応えられる大企業が急遽生産と輸送と納品をおこなっているわけで、対価を支払うのは当然のこと。 「七尾市の職員が炊き出しを食べている! その分を避難民に配れ!」 ⇒七尾市の職員もまた被災者であり、かつその地に留まり災害対応の激務をこなしている。当然炊き出しを食べる権利がある。 <以下追記分> 「被災地でシルバーのハイエースが火事場泥棒をしている!」 ⇒通信設備復旧のために被災地入りしていた電気通信設備会社の車両だった。 「なぜ被災地でドローン使用を禁止するんだ!? もっと活用すべき!」 ⇒被災地での救助活動の妨げにならないよう、無許可の民間ドローンを禁止しただけ。民間でも、国や自治体からの依頼を受けて捜索・救助活動をおこなう場合は使用可能。 「ホテルや旅館に二次避難しろ!? 被災者にお金を払わせるのか!」 ⇒費用は国・自治体が負担するため、基本的に無料で利用可能。12日時点で、石川県や新潟県、富山県などで約2万5000人分の宿泊施設を観光庁が確保済。避難所の過密解消、環境改善、感染症対策のためにも、政府は二次避難を推奨している。 「岸田首相の被災地訪問延期の理由が天候不順! 被災地に寄り添ってない!」 ⇒ヘリは有視界飛行のため、運行は天候に大きく左右される。悪天候で飛行を強行することは事故で二次被害を引き起こすリスクがあるうえ、搭乗員や首相の命にも関わる。 「海外にはお金をバラ撒いてるのに、国内にはたった20万円、しかも貸付!?」 ⇒それはあくまで「緊急小口資金」のみの話で、他省庁や自治体で独自の支援が用意されている。たとえば石川県では「被災者生活再建支援法」が県内全域に適用されており、住宅が全壊した世帯などに最大300万円が支給されることになっている。 また厚労省では、被害を受けた事業者の国民年金保険料支払いは2026年6月分まで全額免除、厚生年金は納付期限を最長3年間猶予するとしている。 日本学生支援機構は、被災によって「家計が急変した学生への奨学金」「返還困難となった奨学金の減額返還、返還期限猶予」「被害を受けた人へ10万円の災害支援金」を用意している。 わずか2週間あまりで、デマや根拠ない批判が多すぎやしないですか。国民一丸となって災害復興に向かっていこうというときに、人々を不安にし、混乱させ、災害を利用して政府を叩き、人の命がかかった緊急事態でもイデオロギーでしか物事を考えられない、性根の腐った連中は恥を知って頂きたい。 さらに問題なのは、二次避難の件や20万の件はかなり悪質なミスリードで、記事の見出しや批判コメントだけを見た人が誤解してしまい、制度を使うことをためらってしまうリスクがあることですよ。デマを吹聴してる人たちは、自分のデマで人命を危険に晒している自覚を持って頂きたいですね。 既にコミュニティノート等でデマだと指摘を受けている情報も多いはずですが、騒いでる人たちはまったく撤回も反省もしないばかりか、逆に意固地になって自説に固執してますよね。ということは、彼らは決して被災者に寄り添いたいのではなく、単に災害をダシにして政府を批判したり社会を混乱させたいだけなんでしょう。実に醜悪です。 私たちは「こんな人たち」に好き勝手させるわけにいきません。情報にはリテラシーをもって臨みつつ、デマは都度否定して、正しい情報を広めていきましょう。
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