EU「難民締め出し」新協定合意のウラで、ドイツが移民法改正を閣議決定「難民→移民→帰化」が最短3年に

どうすれば難民を減らせるか

EUは、ほぼ壊滅状態といっても大袈裟でないほど混乱してしまっている難民の扱いをめぐり、すでに何年も揉め続けてきたが、12月20日、EU加盟国、欧州議会、欧州委員会のあいだで、ようやく将来の対策の合意に漕ぎつけた。

EUの目下の懸案は、「どうすれば難民を減らせるか」だが、これまで受け入れ条件を厳しくすることに反対し続けてきたのはドイツであるから、今回の決定は、EUの中でドイツの力が弱まったことも示唆しているかもしれない。

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合意後、難民の制限には消極的だったはずのフェーザー内相(社民党)は、「歴史的な成功」とか、「ヨーロッパで国境を無くすつもりなら、EUの外壁の守りを堅固にし、難民審査を機能するものにしなければならない」などと、あたかも自分の交渉が成功したかのようなコメント。

また、ショルツ首相(社民党)も、「多くの違法難民が流入しているEU国、ここにはドイツも含まれるが、その国々の負担を軽減するための重要な決定」と自画自賛。

 

ただ、ベアボック外相(緑の党)は、「前々から必要だった改訂」と言いつつも、「子供連れの家族を例外にしようとした我々の要求は通すことができなかった」と複雑な心境を吐露した。

では、今回の合意で、いったい何が変わるのだろうか?

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