メイキング:Microsoft Word 2010で小説同人誌の表紙を作る(PDF出力)
#字書きによる表紙作成ワンドロ ではPhotoshop Elements 6.0で作成したのですが、そもそもが表紙作成のハードルを下げよう! という趣旨の企画であるということで、Microsoft Word 2010ではどこまでできるのか、試してみました。
ちなみにエレメンツのほうのメイキングはこちら。画像の作業を始める前の英題案出しや、写真素材の選び方についてのブレインストーミングもリンク先の記事の前半にあります。
まずは結果をご覧ください。
エレメンツ以外の有料部分であったロゴの円形素材と、タイトルの和文フォントは代用しています。
影の付きかたが違うのと、英字のぼかしが足りないのが差異かなと思います。
◎以下、Wordによるメイキングです。
Wordを開きます。
(1)用紙設定
断ち切りが3mm、背表紙が4mmの文庫サイズの表紙データを作るので、
幅220mm=3+105+4+105+3
(断ち切り+表紙+背表紙+裏表紙+断ち切り)
高さ154mm=3+148+3
(断ち切り+高さ+断ち切り)
の220mm×154mmの用紙設定にします。
(2)トンボ設定
続いて余白の上下左右を3mmの位置に設定します。このトンボ外は断ち落とされます。
(3)背表紙
挿入タブから図形の四角を作ります。
背表紙の色で塗りつぶし、枠線を線なしにします。図形ツールのサイズで背幅+1mm程度の幅、高さ154mmに設定し、配置を「左右中央揃え」「上下中央揃え」にします。
(3)写真素材
挿入タブから図を挿入します。写真素材は Unsplash | Free High-Resolution Photos さんから!
図ツールの書式から位置を左上に設定します。続いて、その他のレイアウトオプションから位置の基準を余白ではなくページに設定します。
トリミングで表1に収まるサイズに調整します。
図を背面へ移動します。
(5)写真の色味調整
図形でオレンジ色の四角を作ります。
図形の塗りつぶしからその他の色の設定をクリックし、透過性の数値を調整します。
今回は最終的に90%位にしました。
比較
(6)英字
挿入タブからテキストボックスを作ります。
描画ツール内で枠線と塗りつぶしを消し、文字列の方向を縦書きにします。
フォントサイズや行間、文字色を設定します。
ホームタブからフォントを開き、左下にある文字の効果を開きます。
文字の塗りつぶしで透過性を設定します。今回は60%程度。
文字が半透明になりました。
(7)タイトル
先ほどと同様テキストボックスを作り、背景の塗りつぶしと枠線を消し、文字サイズや色を調整して配置します。
ホームタブで影→外側→中央を選択し、文字に影を付けます。
影有り無しの比較。(「き」だけ影を外してみました)
(8)ロゴ・著者名・文庫名
タイトル同様にテキストボックスで作り、影を付けます。
(9)円形ロゴ
挿入タブから図形で円を作ります。
塗りつぶしを消し、枠線を白にします。
ロゴ内の文字が収まるサイズに調整。
コピペで円を増やします。
こちらは実線ではなく破線に設定します。
右上のサイズで数値をいじり、少し大きめに設定します。
完成した二重の縁でロゴ内の文字を囲みます。
(10)アクセント文字
タイトルのアクセント文字を暗い色で作ります。これもテキストボックス。
ホームタブの光彩から、その他の色の光彩で白を選択します。
さらに、光彩のオプションで透過性を調整します。
ぼんやりとした白い光彩付きの文字ができました。緑の丸を操作して傾きをつけます。
「が」と「く」も同じ要領で作ります。
(11)背表紙の文字
縦書きのテキストボックスでタイトル・著者名・文庫名を入れます。
(12)表4のパーツ
バーコード・ISBNと価格・あらすじ・文庫名をテキストボックスで入れます。
バーコードはC39HrP48DhTtというフリーフォントです。
あらすじと文庫名のあいだに挿入タブから図形の直線を入れます。二重線で破線を選択。
(13)PDF作成
名前を付けて保存でPDFを選択し、保存。
PDFデータができました!
完成です! やったー!
最後までご覧いただきありがとうございました。
とても丁寧な筆致で描かれた青春もので、あっと驚く結末が待っているミステリなので、こんな場で言うのもあれですが、ぜひ! 何卒! お読みいただければと思います。
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