2020年7月豪雨の被災者から、住宅の再建費用の名目で現金700万円をだまし取ったとして、建築業者の元代表の男が逮捕されました。
詐欺の疑いで逮捕されたのは、熊本県人吉市にあった「匠工務(たくみこうむ)一級建築士事務所」の元代表・山口卓三(やまぐち たくみ)容疑者(75)です。

警察によりますと山口容疑者は2021年、豪雨で住宅が被災した人吉市の男性(67)に対して「1800万円の契約金を支払えば住宅を建てる」と嘘を言い、頭金などとして現金700万円をだまし取った疑いがもたれています。

工事は一切行われなかったということです。
警察の調べに対して山口容疑者は「700万円は返していないが詐欺と言われても納得いかない」と容疑を否認しています。

「匠工務」を巡っては、この男性を含む5人の被災者が約2900万円の損害賠償を求める裁判を起こしていて、警察は余罪を調べています。