シロクマの背に乗る

前表紙
名興文庫, 2022/10/01

小説より奇なる「始まりと終わり」のノンフィクション。

願わくばこの手記がだれかの未来につながらんことを。

前半は、作家を志す少女の決意とトライ&エラーの日々。

そして出版の一歩を踏み出すまでの軌跡を描く。

時代の空気を浴びながら道を模索し、「熊さん」ことレーベル代表との信頼を醸成していく光の章。

それが後半では一転、疾走するレーベルが徐々に変調してゆく過程が暗い色調で語られる

舞台裏のさらに奥、ごく少数の者だけが知る真実を著者の視点で光を当てる。

これは、とあるレーベルの船出と沈黙そして葛藤を再構築した、祈りの手記である。

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