ダンスフロアの向こう側

DJ GIRLFRIENDの告知や考えていることなどをまとめています。

202312

 

月初めからインフルエンザもどきに。検査では陰性だったけど、高熱・吐き気・倦怠感などなど、とても普通の風邪とは思えない激しい症状に見舞われた。泣く泣くすたあらやDIGICHARATへ遊びに行くのをキャンセル。

熱に浮かされながらスコット・ピルグリム テイクス・オフを見る。これがメチャクチャ良い。僕が惚れた腫れたの話でそこそこ重要視するのは恋愛関係に対する誠実さで、ここへの価値観が合わないと全然のめりこめ無いのが常だった。その点、元カレ(カノ)軍団と向き合う過程は誠実だったし、ロマンスが魔法でも万能の道具でもなく、若気の至りで突っ走っていくような作風も良かった。吹き替えっぽさとカートゥーンっぽさの融合が良い形で出ているのもプラスポイント。おすすめ。

 

東京行脚開始。1日目はmmm。半年このパーティで酒を飲んでいなかったせいで完璧にペースを見誤る。ご厚意に甘えさせていただいているけど、いつも潰れて良いわけではないので酒には気をつけよう。ゲストのお二人とお客さんが良い形でマッチし、良い形でトリップ状態に入るような良いパーティだった。ゲストさんのこだわりや勢い、技術に引っ張ってもらっている感じがあるので、レギュラー側でもガンガン引っ張っていけるよう精進したい。

 

2日目はモネを見に行くことに。印象派の一見おかしな色使いでも遠方から見ると美麗な彩色になっている塩梅に驚く。実際に近くで見ると想像よりずっとアウトな色使いに見えるのが面白い。そういった鮮やかで華やかな絵とは対照的に、晩年の絵は弱視の苦しみがありありと見えるような輪郭の危うさをしていて、老化に苦しめられる姿が想像出来て少し寂しかった。

モネの後は別の友人と飲み。ありあまる毒を全部出し切るような飲み会で少し笑ってしまった。適切でないことはわかっていても、考えてしまったことはなくならないしやってしまったことは消えないのでTPOをわきまえつつ適度に肩の力抜いて自分と向き合っていきたい。

 

3日目は大学生のオフ会のサポートをした後月夢のパーティへ。東京に居た時によく遊んでいた面々が健在で嬉しい。想像よりずっと月夢の人たちはハイコンテクストなアニソンDJをしていて、クラブも知らないときにアニクラでDJを聞いたときのような、自分の想像を超えるものに出会ったような衝撃を受けた。それと同時に、クラブがパンパンになるくらいアニソンやアニメが好きな友人が居て、沢山乾杯して、終わった後飲みに行って......といった彼らのことがとても羨ましくなった。

僕が意図的に選択しなかった未来だとは思うけども、いざ目の前でそういう幸福の形を見ると自分は不可逆性のある人生を送っていると強く感じる。皆に挨拶をして中野の出演へ。

中野でのDJは上々。B2Bの調子が良いのが個人的なハイライト。ライブの中打ちDJイベントはオタクの打ち上げ飲み会とかなり似たバイブスがあり、「こういうのがあったらいい」「これが良かった」「こういう解釈はどうだ?」といった思いつきや妄想をガンガンDJに起こすことでフロアの熱気が上がっていくような印象。

自分のターンはゲストの間ということで落としつつ、気分が乗ったのでSwingアニソン祭り。配信で使い古されたネタではあったけども、即興であそこまで出来たのであれば上々だろう。意地でもアイドルマスターラブライブ!の比率をほぼ均等にしたい、と思いながら選曲に悩んでいたので1:1くらいに出来て満足。

終盤は疲れがにじみ出てしまったが、イベントに継続的に来てくれている人たちや久々な人たちと歓談しつつ落ち着き目に終了。この類のイベントあるあるではあるが、ラウンジ・メインの導線管理がかなり難しい。合同のときは烏屋さんの出演ターンがきれいにメインへの集中機会を与えていて、そこがうまくいったのだと今更合点がいく。今後の運用について悩みつつ帰路へ。

 

4日目は東京ドームへ。コロナ前のようなやんちゃなノリを交えつつ入場。ライブは結果的に来てよかったと思えるような公演ではあったけど、商業的に二次元アイドルを続けることの難しさを痛感するようなものだった。

 

BUIYABASS当日。仕事納めをやろうとしても無限に仕事が湧いてきており、すべてを切り上げて納めたことにした。どうせ完璧な仕事納めなんて無いし、完璧な納品なんて無い。無理なく進めるしかない。1stゲストの前ということで結構緊張気味にスタート。序盤の勢いにブレーキを掛けつつ方向転換する方針はうまくいったと手応えがあったけども、後半は迷走しつつな感じだった。レイヴィーな音楽を聴くのは好きだけども、自分でDJをしたことが数えるほどしかない。とはいえDrum&Bassを聴くのは楽しいし、DJをするのは好きだ。現状は手数を増やすべく反復練習しつつ勉強しているような状態だけども、来年はDrum&Bass DJとしての技量を高めていきたい。

 

北アニ当日。今年のアニメOP/EDを配信でかき集めつつサビ飛ばしのためのHOT CUEなどを打つ。前のターンでどう来るかがわからない以上、どんな展開にも対応できるように準備していきたい。ショウケースっぽく前の手番の流れをぶった切って1曲目を再生するのは自分のクラブ・DJ美学に反するし、前後の人たちのスタイルから適切な自分の役割を見つけ、自分のエゴを出しつつアプローチする、というのをアニクラの文脈でトライしたい。前飲みでサイゼ。前のみに行かなかった人たち+友人で集まり楽しく談笑。そこそこにエンジンをかけて音出し、本番へ。

本番は自分の感覚が長尺DJだったせいか、仕込んでいたものを出し切れていた感じはなかった。前の出番から一気に客がはけてしまったため、早めの定番アニソンを数曲かましてからBPMを落とし、年末らしい曲をかけまくる。録画を見ていると公募応募者の皆さんが前に集っていてとてもありがたい。あの公募に応募した人々が納得できるDJだっただろうかと自問自答。自分の弱い早いアニソン部分は早めに切り上げてしまい、もう少しBPMを落とすのを早くすべきだったと反省。二兎を追うものは一兎も得ることはできない。やりたいことをもっと思い切って取捨選択すべきだった。

しかし、フロアとの対話はそこそこに成功していた気がする。遅いアニソンDJでぶち上がる人はほとんど居ないことはわかっていたけども、それでも年末のひと時を幸せに彩る手伝いはできたんじゃないだろうか。リベンジしたいと思いつつも、今後出演することも叶わないだろうし別の機会で呼ばれたときのために継続的に仕込んでいきたい。

申し訳ないと思いながらも最後にねじ込んだRumble、きしまやシアターの面々の乱入リワインドは、自分の札幌生活1年3ヶ月を振り返るようなひと時で良かった。全身筋肉痛の気配を感じながら帰宅。

 

今年は人との交際費の割合が生まれた中で一番高かった年だと思う。昔は音のことしか見えていなかったし音だけ追いかけて行動していたけど、いつの間にか人の営みを見つめるようになった。

ライブやクラブに行く以外の友達との遊びもよくやった。色々なものを見た。あとは十分金を稼いで子供を育てるか自分より若い人たちに労働力や金をぶっ込み続けられれば万々歳な気がする。行き当たりばったりの計画なし人生なので来年くらいはもう少しビジョンを持ちたい。今年もお世話になりました。