2009年に注目すべきバンドのひとつ、andymori

ツイート
iTunesの今週のシングルとして選出され、1月28日から無料配信がスタートしたandymori(アンディモリ)の「FOLLOW ME」。まるで生き急ぐかのような疾走感と、立ち止まったら消えて無くなりそうな儚さが同居するロックナンバーだ。

理想どおりにいかない現実に対する憤りと全てを俯瞰するような穏やかさ。若さゆえの悩みとナイーブさ、若さがあるから見える希望がごちゃ混ぜになった楽曲の世界観。危うげな未完成さが魅力のバンドのようだが、無料配信をきっかけに出会う人々をも巻き込んでいく勢いを感じさせる。

◆「everything is my guitar」PV
◆「青い空」PV

そして面白いのが、このビート感、音数のシンプルさのひねくれ感が、海を渡ったUKロックと同じ匂いを放つ点だ。おそらく、お互いに音楽的接点はゼロだ。andymoriがUKのそれらに影響が受けているとも思えない。感性の赴くままに音を重ね、ノイズを取り、そしてアンサンブルに心地よさを求めただけなのだろうが、でも出来上がった音は世界基準の2009サウンドだ。

2007年秋、東京の西荻窪で結成され、吉祥寺を中心に都内各所でライブ活動を始めたandymori(アンディモリ)。結成からわずか1年、2008年10月に全国発売された1st EP「アンディとロックとベンガルトラとウィスキー」は、ノンプロモーションにもかかわらず、大きな話題の渦を作り出した。早耳の音楽関係者の中では、とんでもないバンドが出てきたと囁かれ、CDショップのバイヤーはこぞって店頭試聴コーナーで展開させた。

YO-KING、銀杏BOYZ、サンボマスター、GOING UNDER GROUND、長澤知之らアーティストや、ファッション関係者、デザイン関係者、演劇関係者もandymoriへの熱いメッセージを送っており、そこには感嘆の声、絶賛の声、なによりその若さから溢れるスピード感と感性を歓迎するコメントが多く寄せられている。カルチャーを作り出す現場に携わる人々からの賞賛の声は、そのビビッドな感性の輝きの強さを表しているのだろう。

2月4日には待望の1stアルバム『andymori』をリリースする。まったくの無名に等しかった彼らが、多くの若いオーディエンスに広く支持されるまで、おそらくさほど時間はかからないだろう。

<andymoriライヴ>1月30日(金)高円寺GEAR
1月31日(土)下北沢 club Que
2月7日(土)大阪LIVE SQUARE 2nd LINE
2月13日(金)福岡DRUM Be-1
2月21日(土)渋谷チェルシーホテル
2月26日(木)新宿LOFT(2 STAGE LIVE)

◆iTunes Store andymori(※iTunesが開きます)
この記事をツイート

この記事の関連情報