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「新耐震基準」導入後に新築・改築でも半数の木造家屋が「全壊」に…石川・珠洲の現地調査

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 石川県能登地方で1日に起きた最大震度7の地震で、木造家屋の被害が相次いだ同県 珠洲すず 市では、1981年の「新耐震基準」導入後に建てられたとみられる家屋が倒壊していたことが、金沢大などの現地調査で分かった。調査した村田晶・同大助教(地震防災工学)は「新基準を満たしていても、約3年間続く群発地震でダメージが蓄積し、倒壊に至った可能性がある」としている。

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甚大な被害を受けた石川県珠洲市内(2日午前8時51分、読売機から)=伊藤紘二撮影
甚大な被害を受けた石川県珠洲市内(2日午前8時51分、読売機から)=伊藤紘二撮影

 現地調査は3日、特に被害が集中した同市正院町の一部の木造家屋(約100棟)を対象に行われた。40棟ほどが居住不可能な「全壊」で、そのうち半数が新耐震基準導入後に新築、もしくは改築されたとみられた。原形をとどめていない「倒壊」も約10棟あった。

 調査した地区は、1日の地震による揺れが震度6強だったと推定されている。国土交通省によると、新耐震基準では、震度6強以上でも建物が倒壊しないことを目指している。

 能登半島一帯では2020年12月から今回の地震の前までに、震度1以上の地震が500回以上発生。昨年5月には、最大震度6強の地震もあった。

 村田助教は「群発地震によって、柱と はり をつなぐ金具が弱ったり、壁内にひびが入ったりして、建物の強度が下がっていた可能性がある」と指摘。その上で「余震は続いており、倒壊しなかった家屋も油断は禁物だ」と注意を呼びかける。

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4905139 0 科学・IT 2024/01/06 15:00:00 2024/01/06 23:09:01 2024/01/06 23:09:01 https://www.yomiuri.co.jp/media/2024/01/20240106-OYT1I50075-T.jpg?type=thumbnail
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