アイドルイベントのレポを書いたり、ばってん少女隊のファンの方のお話をまとめる「今月の鯛員さん」(毎月第一金曜更新)などをやっています。

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ふくみみん

Author:ふくみみん
東京都内在住の会社員30代男です。
池袋サンシャインシティ噴水広場を中心にアイドルイベントの様子をブログにまとめています。

好きなアイドルはハロプロ、ばってん少女隊、そして広末涼子。

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◇今月の鯛員さん◇ 第53回:なりまっちょ (成松秋穂) さん

ばってん少女隊ファンの総称については「隊員」とすることが、2021年 12.26、公式に決定しました。
本ブログでは、当時の雰囲気をそのまま残すため、かつてファンの間で通例だった「鯛員」表記のままとしています。



福岡県のローカルアイドル・ばってん少女隊のファン (通称:鯛員) にはどんな人がいるのだろうか?
どんなきっかけで鯛員になったか、普段はどんな生活をしているのか。
「風変わりな人」として伝えられがちなアイドルファンの姿を、もっと真っ当に伝えたくて、実際に鯛員の方に聞いてみました。
この記事はタワレコオンラインで連載されていた「アイドルのいる暮らし」へのリスペクトをこめたパクリ企画です


■なりまっちょ (成松秋穂) さん


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【プロフィール】--------------------------------- 
女性、20代、職業:新聞記者、滋賀県在住 (出身は福岡県)
鯛員歴●2017年5月から
主なアイドル遍歴●私立恵比寿中学、HKT48、フルーレット
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なりまっちょ (成松秋穂) さんは、福岡県出身で、現在は滋賀県在住の28歳の女性鯛員。毎日新聞大津支局の記者であり、昨年4月、新元号「令和」の出典である万葉集の「梅花の歌三十二首」と、私立恵比寿中学の3rd シングル「梅」との関連を取り上げた記事を執筆し、その記事は毎日新聞ニュースサイトの総合アクセスランキング1位となった。また、百舌鳥・古市古墳群が世界文化遺産に認定されたのを記念し、たこやきレインボーが「なにわのはにわ」の特別バージョンMVを製作したことを取り上げた記事は、毎日新聞大阪本社発行の夕刊1面トップに掲載された。
大学時代に私立恵比寿中学やHKT48を好きになり、現在は、ばってん少女隊を主現場にしているという彼女に、ばってん少女隊の魅力、推しの希山愛の魅力、そしてアイドルについて感じていることを語ってもらった。



■安倍首相の言葉、どこかで聞いたことある。。。


平成31年4月1日に、新元号が「令和」となることが発表されました。
あの日は、どの新聞社も新元号にまつわる記事を書く日だったと思います。
例えば、「令和」さんという名前の人や、企業名の会社探しとか。実際、そのような原稿も出稿されていました。
生前退位ということもあり、前向きな気持ちで新たな元号を迎えようとする社会的事象を伝えようと、私もいろいろな取材をしました。
そんなとき、安倍首相が記者会見で、「厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように」と説明しているのが耳に入り、「あれ? このフレーズ、どこかで聞いたことがある。。。」と感じました。それが、私立恵比寿中学の「梅」の歌詞の一部だと気付くまで、時間はかかりませんでした。
SNSを調べてみると、私と同じように安倍首相の言葉から「梅」の歌詞を連想したファミリー (私立恵比寿中学ファン) のみなさんの投稿で盛り上がっていることも分かって。

「梅」は、同じ事務所のももいろクローバーZを桜、私立恵比寿中学を梅になぞらえ、桜と自分たちは違うけれど、冬の寒さに耐えてきた誇りをもって、ともに花を咲かそう、と歌う曲として、ファミリーのみなさんに知られています。
「令和に込められた願いと、同じコンセプトを掲げている作品があり、ファンの間で話題になっている、という事実がある」
これを記事にすることで、私立恵比寿中学というグループをこれまで知らなかった人にも知ってもらいたい、という思いも湧いてきました。
もし、時間に余裕があれば、スターダストプロモーションさんに電話取材するなど出来たかもしれませんが、あのときは4月1日の「令和」が発表された日に記事にすることに意味がありましたし、本当に勢いのまま書いた感じです。
記事はたくさんの方に拡散されて、私立恵比寿中学公式アカウントでも「梅」の令和ver.が公開されるなど、まったく予想もしなかった展開になりました。
「ドルヲタ記者」の暴走に終わらなかったのは、すべてファミリーのみなさんの私立恵比寿中学愛のおかげです。



■初現場で推しに出会う


アイドル現場に行くようになったのは、大学生のころからです。しばらくは在宅でしたが、初めての現場は、私立恵比寿中学が初めて福岡でのイベントを開いた、2012年の夏 (2012年 8.7@ソラリアプラザ) でした。
。。。あの現場に、ばってん少女隊愛ちゃん (希山愛) もいたんですか? TKさん (※) という鯛員さんが目撃している?
私は気付いてなかったですが、そうなんですか! あの日、あの現場に愛ちゃんもいたんですね。なんだか勝手に運命を感じます (笑) 。

ばってん少女隊を知ったのは、2017年5月の終わりごろです。
当時、私は入社して最初の勤務地、愛媛の松山支局にいました。愛媛にはひめキュンフルーツ缶という力のあるローカルアイドルがいるんですが、行政や地元企業とも連携していて、そこに新しく瀬戸内を拠点とするSTU48ができることになったので「愛媛のアイドル事情はどうなるのか? 」という記事を書きました。
そのとき、ふと地元・福岡のローカルアイドルは今、どうなってるんだろう? と検索してみると、ばってん少女隊がヒットしたんです。
たしか「おっしょい!」のMVを観たのかな。歌詞が博多弁で、福岡のいろんなところが映ってて面白いし、特に福岡タワー前の風景は大学時代によく歩いていた道だったので、親近感を持ちました。そして何より「可愛い!」。これは自分の目と耳で体感しなければと、直近で行ける現場を探しました。
そうして迎えた初現場が、結成2周年記念ライブのスカラエスパシオ2DAYS (2017年 6.10-11) です。

MVを観ている段階では推しが決まらなくて、スカラエスパシオは箱推し (グループ推し) 用の黒い初代Tシャツで参戦しました。
でも、ステージが終わったころには最年長メンバーの、愛ちゃん推しになっていたんです (笑) 。
愛ちゃんのダンスは、ステージで輝いていました。例えば「のびしろ行進曲」で、クルッと片脚の軸1本で回るところがありますよね。全員で回るところ。ありっさー (西垣有彩) の歌い出しの前です。そことか、ほんっとうに観てて気持ちいいんですよ。クルッと回るときのしなやかさと、軸のブレなさ。
キレッキレのダンス、癒される笑顔、そして、にじみ出る人柄の良さ。全部大好きです。
ちなみに、私のTwitterのアイコンは、くまモンをオマージュして自分で作画したものなんですけど、愛ちゃん推しになってから、着ている服を愛ちゃんのメンバーカラー緑の初代Tシャツに描き直しました (笑) 。



■「よそ者の視点」が今の自分を作っている


出身は福岡県北九州市です。もともとアニメが大好きで、小学生のころから「自分はアニメヲタクなんだ」という自覚がありました (笑) 。
1番好きな作品は「鋼の錬金術師」で、中学、高校時代は録画したアニメを週に20本くらい観ていて、そこから主題歌を歌っていたアイドルを好きになっていったんです。
アニメ「しゅごキャラ!」の主題歌を歌っていたBuono!鈴木愛理ちゃんや「絶対可憐チルドレン」の主題歌を歌っていた可憐Girl's中元すず香ちゃん (現・BABYMETAL) が、私にとって最初のアイドルです。

子どものころから漠然と将来はテレビ局で報道の仕事に就きたい、と思っていましたが、大学1年生の秋、福岡市長選挙があって学生コメンテーターとしてテレビ番組に出させていただいたときに、元毎日新聞記者の神戸金史さんにお会いできたのが、新聞記者になりたいと思ったきっかけです。
神戸さんはちょうど私が生まれた1991年、新人記者だったころに、雲仙普賢岳の噴火災害を「島原前線本部」に住み込みで取材することになり、その約4年間の記録が「雲仙記者日記」という本にもなっているんですが、それを読んだり、神戸さんから直接お話しを聞かせていただいたりして、取材相手に対する姿勢などを教わりました。
よそ者の視点というか。。。そこにずっと住んでいたわけじゃないんだけど、よそから来たんだけど、その土地で住民の方々と一緒に暮らしながら原稿を書く、という仕事に憧れたんですよね。

現在、私は愛媛での3年を経て、滋賀で2年目の生活を送っています。
最初は琵琶湖の大きさも分からないところから学んでいって、その土地柄について共感するところもあれば、当たり前とされていることに違和感を覚えることもあります。
転勤を重ねたぶん、それぞれの土地の比較もできるので、客観的な視点が持てると思いますし、滋賀に来てからも愛媛のことは気になるので、「故郷」が増えたように、関心を持つチャンネルをたくさん持てるような感じです。
そして。。。アイドルのことなど、自分の関心があることを取材して、それを理解してくれる上司がいて、今は楽しく働けています。はい (笑) 。


■体験して感じる アイドルの力


仕事は毎月シフトの希望をとるんですけど、土日も世の中は動きますし、新聞も休まず作っているので、週休2日で土日が休みになるときと、平日が休みになるときが半々ぐらいです。
ばってん少女隊のイベントに参加するときは「この日は、ばっしょーちゃんなので!」と、前もって休みをとっておくんですが、急に仕事になることもあります。
2nd アルバム「BGM」の神戸でのリリイベ (2019年6.1@神戸ハーバーランド) のとき、1部と2部通しで1日いられる予定だったんですけど、夕方から仕事になってしまって。

1部の特典会で、愛ちゃんに、
「この後仕事になっちゃって、楽しみにしていたんだけど、2部いられなくてごめんね」と伝え、あ〜、2部もいたかったなぁ〜なんて思っていたら、特典会後の抽選会で、愛ちゃんのサイン入りポスターが当たったんです!
「やったー!」ってめちゃめちゃ嬉しくてウキウキで受け取りに行ったら
「お仕事頑張ってくださいね」って愛ちゃんが笑顔で手渡ししてくれて、女神だ。。。と思いました (笑) 。

応援しているつもりでも、結局、応援されているんですよね。
応援したいと思ってても、ライブを観て元気になったり、曲を聴いてるだけで励まされ、応援されています。
私にとって、普段の生活のなかに「アイドル」がいることが、すごく力になります。
アイドルの力って本当にすごくて、ライブ会場や、歌番組だけでなく、様々な場面で、その力を発揮できるはずと思います。

新聞記者をしていることを、メンバーに話したことはありませんでしたが、先日、ばってん少女隊が1日刑務所長を務めた福岡矯正展 (2019年 12.7@福岡刑務所) を取材させていただき (※) 、念願だった夢が1つ叶いました。

さくらちゃん (瀬田さくら) が「学校みたいで、暗かったイメージが変わった」とライブMCで、またありっさーが「刑務所は社会復帰に向けて仕事ができる環境だと感じた」とインタビューで話していましたが、イベントを主催する刑務所が伝えたかった矯正の役割や施設のイメージを、アイドルの等身大の言葉で自然に伝えていたと思います。
メンバーはもちろん、全国から駆けつけた多くの鯛員さんも、今回の出演がなければおそらく行かなかった場所に行き、知らなかったことを知ったのではないでしょうか。

この発信力をもっと行政や企業も良い意味で活用できたら、ファンにとっても、アイドルにとっても、良い相乗効果が生まれるのではと思います。
アイドルが関わることで、社会のいろんな可能性が広がる。
自分の目と耳で体感したこのことを、もっと世の中へ伝えていきたいし、自分はそれができる仕事をしている、と思っています。

。。。メンバーが私に気付いていたかですか? そもそも自分の顔を覚えてもらっているかという問題がありますが (笑) 、私は仕事に専念するよう努めましたし、メンバーも取材を受けるプロとして応えてくれましたので、そこについては分かりません。。。好きなことを取材するときこそ、プライベートとの線引きははっきりしておかないと、客観的な視点が揺らいでしまいますし、プライベートのときも思いっきり楽しめなくなってしまう、そう感じています。



■アイドルが働く環境


ばってん少女隊の魅力は。。。楽曲の良さはもちろんですが、決め手は、うーん、ニュアンスが難しいんですけど、「安心して人に薦められるところ」です。
約2年前に、メンバーへのプレゼントが、手紙以外禁止になりました。
禁止にした主な理由は、10代の女の子には高価すぎるプレゼントが贈られてくるから。つまりメンバーの人格形成への影響を考えて、とのことでした。
「普通の女の子」として暮らしていたら、ありえない体験を「アイドル」はするわけで、そのなかで、当たり前に「10代の女の子」として扱ってあげることって、すごく大切なことだと思います。
例えばきいなちゃん (春乃きいな) の大学受験のための活動休止も、その1つかもしれません。
運営の方針もあってか、ばってん少女隊のメンバーも特典会でお話しするときは必ず敬語で礼儀正しく、相手の気持ちが良くなる対応をしてくれます。
良い環境のなかで、アイドルをやれているんだな、と安心するので人にも薦めやすいです。
過酷な環境で働いている地下アイドルやローカルアイドルがいることを、かつて記事にしたこともあります。アイドルのみなさんが働く環境は、本当にメンバーのことを大事にしてくれる、良い環境であってほしいですね。


■よそ者の視点とローカルアイドル


全国転勤の職なので、きっと近いうちに勤務地が変わります。いつか福岡に戻るかもしれません。
入社したときから、いつかは福岡へ、と希望を出しています。ただ、ずっと地元に居続けたいという意味ではありません。
今、自分は滋賀県民、大津市民だと思っていますが、福岡で生まれ育った「よそ者」でもあります。転勤するたび、故郷が増えていくような感覚がありますが、逆にどこにいてもアウェイ意識というか、「よそ者」の視点を持ち続けたいと思います。福岡に戻ることになっても「よそ者」の視点も意識しながら、さまざまなテーマを取材したいのです。

ばってん少女隊も、地元のアイドルとして応援したいし、外から見た福岡のアイドルとしても応援したいです。

滋賀のおすすめは。。。美味しい地酒が本当にいっぱいあるんですよ。
それぞれが個性的で奥深くて。「飲み助」の私としては嬉しい限りです (笑) 。
私は遠征したら必ず、その土地の食べ物を食べてお酒を飲むようにしているんですが、鯛員さんも、もし滋賀にいらっしゃることがあれば、是非滋賀のお酒を飲んでみてください。
ばってん少女隊のみんなにも、滋賀に来てほしいですね。
滋賀には、滋賀ふるさと観光大使の西川貴教さんが発起人である「イナズマロックフェス」という音楽フェスがあります。ももいろクローバーZがトリを務めた2019年は、2日間で延べ9万5,000人の来場がありました。
イナズマは本当に良いですよ、地域密着、地域振興を体現しています。
ステージもある無料エリアがすごく広くて、地元の人が遊びに来やすいんです。
お目当てのアーティストやライブを観に県外から来る方もいれば、地元の人にとっては地元のお祭りみたいな感じで。
いつか、イナズマにばってん少女隊が出演したら、そのときは是非、滋賀の美味しいものを食べてほしいです。
。。。もうすぐ、愛ちゃんも20歳の誕生日を迎えるので、お酒が飲めますね。お芋好きな愛ちゃんは、私も好きな芋焼酎や焼き芋焼酎を好きになるかもしれませんが、滋賀のお酒にも挑戦してもらいたいですね。ほろ酔いで頬を赤らめている愛ちゃん。。。想像するだけで癒やされます(笑) 。





【鯛員さん募集】
当ブログではお話を聞かせてくれる鯛員の方を募集しています。
特別なエピソードは必要ありません。「ありのまま」で大丈夫です。
接触厨も楽曲派もOK。楽しみ方は人それぞれ。(でも周りの迷惑には気をつけてね)
DDの方も“鯛員の日”があるなら立派な鯛員です。
ご協力いただける方は https://twitter.com/SuhaiGenba までDMでご連絡ください。

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