BitTorrentプロトコルでは、大きなファイルは多数の「ピース」（または「部分」）に分割されます。これらのピースは、通常、数キロバイトから数メガバイトの範囲で、特に大きなファイルではさらに大きくなることもあります。

各ピースはそれ自体が完全で、個々にダウンロードおよびアップロードすることが可能です。ピースの分割により、ファイル全体を一つのソースから直接ダウンロードするのではなく、多数のピア（他のユーザー）から同時に小さなピースをダウンロードすることが可能になります。これは、データのダウンロードが早くなるだけでなく、一部のユーザーがダウンロードを終えても他のユーザーがダウンロードを続けることができるという利点があります。

各ピースは独自のハッシュ値を持つため、ダウンロードが完了したらそのハッシュ値を計算し、トレントファイルに記録されているハッシュ値と比較します。これにより、データが正しくダウンロードされたかどうかを確認することが可能になります。もしハッシュ値が一致しなければ、そのピースは破損している可能性があり、再ダウンロードが必要となります。

トレントがすべてのピースをダウンロードし終えた時点で、それらのピースは元のファイルを再構築するために組み合わせられます。これは通常、使用しているBitTorrentクライアントが自動的に行います。