今日発売の『このたび、勇者はモン娘をアイドルへ導くことになりました』がつまらなすぎ。電撃文庫作品とは思えない駄作。
説明に文章を割いてばかりとか、この内容で三五〇ページ超えは密度が薄いとか、作中の歌詞が寒過ぎるとか、イラストレーターがあまり上手くないとか、まあ理由は色々あるわね。
多々ある原因の中で一番マズイと思ったのは、魔王の娘であるヴィオラの出番が少なすぎること。
あたしに限らず、ラノベ読みの中には魔族娘スキーが結構いるわ。
公式サイトの立ち読みではセイレーンとゴーレムとドリアードしかいなくて、「あらすじに書いてある魔王の娘はどこいったんだよ!」ってフラストレーションが溜まりまくってる中、いざ購入し、口絵のヴィオラを見かけた瞬間、「これはいい! 勇者と仲良くしたがってる魔王の娘萌え!」ってなったと思うの。
ところが、実際にヴィオラが登場するのはニ八七~三一三ページ(割合にして七・五%)だけ!
しかも、三〇七~三一三ページはヴィオラが部下に殺されかけてるシーンなのよ! 主人公と友好関係を築けないまま瀕死にしちゃう*1って、作者頭おかしいでしょ!
マジで出番これだけなのよ! 剣で貫かれ、魔王の瘴気を噴出して終わり。エピローグに名前すらないし!
主要キャラが無事ならそれでいい? なわけないでしょ!
類似事例は、戸津秋太先生の『戦慄の魔術師と五帝獣』三巻にもあったわね。
【お知らせ】イラスト担当してる戸津先生(@totsuakita )の「戦慄の魔術師と五帝獣3巻」本日発売です!よろしくおねがいします~!新キャラのシェリルちゃん!https://t.co/iDzPTklQLR pic.twitter.com/5ieHMmCsrh
— し (@sirako_miso) 2016年6月10日
新キャラのシェリルは狐で巫女服の、エルフ転生したりチート魔術で運命をねじ伏せたりする某なろう作家垂涎のキャラなのに、登場するのは本編ニ八ニページ中、たったの一七ページ。
割合にすれば六%しか出てこないのよ! 主人公のフェイがもふもふするシーンも、海で他のヒロインと遊ぶシーンも、もちろんなし!
「ラノベの売上はイラストによる部分が大きい」とか言われてるけど、登場回数が少なかったら、いくらイラストレーターが頑張ってもキャラの魅力伝わんないわよっ!
まずはキャラの魅力を言動で引き出しなさい! それが作家の仕事よ!
このたび、勇者はモン娘をアイドルへ導くことになりました (電撃文庫)
- 作者: 哀歌,冬馬来彩
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2016/08/10
- メディア: 文庫
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*1:作中の描写によると、死んでないみたい。