今年もイチロー先生が高校生への指導を開始した。

日米通算4367安打のイチロー氏(マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクター)が、4、5日に北海道屈指の進学校、旭川東のグラウンドで同校野球部を熱血指導した。

キャッチボールやノック、フリー打撃などアドバイス。2日間の指導を終え、最後には「みんな勉強もしなきゃいけないし、野球の名門校と比較はできないけど、ある日はバッティング練習なしでとにかく守備、とことん守備をやる。へとへとになるまで、そういうのがあってもいいかもね。今日は打つ日だって。練習のメリハリはすごく大事なので。でもさすがに動かない、もう体力ない、そうなったら休めばいいし。全体的にまんべんなく練習するというよりも、何かに特化した練習をやるというのは監督、いいと思いますね。それもやみくもにやっていてはうまくなれない。うまくなるための形を僕はできる限り伝えたつもりだけど、ただ数をやるでは、間違った形の名人になっちゃうから。それだと。だったらそれはやらない方がいい。でも今まで知らなかったことを今回知ったことたくさんあったでしょ。それがもしみんなにハマればうまくなると思うし。言えるのは、やみくもにとにかくやればいいということではないというのは知っておいてほしい。ここは強くなるかもしれないけどね。ただひたすら厳しい練習をやってきた、気持ちの支えにはなるかもしれないけど、うまくなるかは別。うまくなるには正しい形で数を重ねる。質と量、両方大事なので。いっぱいだよ。やること。ほんといっぱい。足りないくらいだよ、時間。全部やったら。形にするの大変だから。でも頑張って。見ているから。もう寒いからそろそろ以上にしましょう」と挨拶した。

20年から始まったイチロー氏の指導は、智弁和歌山、国学院久我山、千葉明徳、高松商と続き、昨年は新宿、富士を指導。7校目に選んだ高校は北海道の旭川東。1903年(明治36)に創立した道立校で、陸上やり投の女子日本記録保持者、北口棒花の母校としても知られる。野球部は甲子園出場経験はないが、夏の北北海道大会決勝には頻繁に進み、現在決勝で11連敗中。甲子園まであと1歩のところに迫っている。悲願の甲子園出場へ。イチロー先生の教えが礎になる。

◆智弁和歌山(20年12月2~4日)初日は「観察」、最終日にはフリー打撃も披露した。21年夏の甲子園前には「ちゃんと見てるよ」とメッセージを届け、同年21年ぶりの頂点に。

◆国学院久我山(21年11月29、30日)フリー打撃で72スイングし11本の柵越え。リードの取り方など走塁技術も惜しみなく指導。チームは22年センバツで初の4強進出と快進撃。

◆千葉明徳(21年12月2、3日)初めて甲子園出場経験のない高校を訪問。ナインだけでなく指導者にも助言。今夏は甲子園出場した市船橋に4回戦で敗退。

◆高松商(21年12月11、12日)巨人ドラフト1位の浅野翔吾らに、狙いを説明しながらフリー打撃を行い、技術を伝えた。ティー打撃で使用したバットをプレゼント。同校は今夏の甲子園で8強入り。

◆新宿(22年11月26、27日)部員17人の文武両道の都立高校を自らの意思でサプライズ訪問。新宿のネオンが輝く環境に「都会だー」と声を上げるシーンも。

◆富士(22年12月3、4日)県内トップクラスの進学率を誇る進学校。富士山を望む同校グラウンドで指導。サプライズ登場に「ものまねの人ですか?」と戸惑う選手たちの前で449スイングのノックも打ち込んだ。

◆旭川東 1903年(明治36)に創立した道立校。野球部創部も同年。部員数は33人。北海道内屈指の進学校。甲子園出場はないが、夏の北北海道大会で決勝で11連敗中、甲子園まであと1歩のところに迫っている。主な卒業生は元大洋の本間哲郎、陸上やり投の女子日本記録保持者・北口棒花。巨人などで活躍したビクトル・スタルヒンも在籍したが中退している。所在地は北海道旭川市6条通11。郡司慶次校長。