更新日:2017年2月28日
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安齋 省吾さん(南荻島)
安齋 省吾(あんざい しょうご)さん
埼玉県ゆかりの音楽家を表彰する平成28年度
受賞について尋ねると、「まさに寝耳に水でした。ずっと宮内庁楽部(国内外の式典や演奏会で雅楽の演奏を行う部署)の1人としてやってきましたので、私個人としてこのような賞を頂くことは初めてです」と笑った。
雅楽は、歌・管(笛)・舞・絃(琵琶や筝)・打楽器などで構成される。管と舞はさらに細かく分類され、安齋さんは、管は「龍笛」、舞は「左舞」を担当した。
小学5年生のときに雅楽に出会った。近所に楽部の事務官が住んでいた縁で、雅楽の演奏を聴きに行ったことがきっかけだった。もともと音楽に興味があったこともあり、中学1年生から宮内庁で雅楽を学び始めた。
明治神宮での演奏会で龍笛を吹く安齋さん
雅楽で生きていくと決めたのは中学3年生のとき。雅楽をやめて普通に高校へ通う道もあったが、昼間は雅楽を学び、夜は定時制高校へ通う生活を選んだ。雅楽と勉学を両立するため、帰宅は毎日夜遅くになった。「昼間習ったことは翌日までに覚えないといけないので、布団の中で譜を確認してから眠りました」と当時を振り返る。雅楽を学ぶ楽生として9年間を過ごし、晴れて演奏会などで演奏を行う楽師となった。
以来、40年以上にわたって国内外での式典や催しで演奏を披露。定年(65歳)を迎えるまでの4年間は、楽部を取りまとめる首席楽長も務めた。今後については、「体が動く限り現役でありたい」と話す。「雅楽は日本の音楽の原点です。私が各地へ赴き演奏を行うことで、地域に残る雅楽の伝統を少しでも掘り起こし、全国で雅楽が演奏されるようにしたい。そのためには、少しでも雅楽に触れる機会を増やすことが大切です」。
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