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石川・能登で震度7、津波注意報に 4人心肺停止の情報

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深尾三四郎さん他3名の投稿深尾三四郎山本真義北川和徳

気象庁によると、1日午後4時10分ごろ、石川県で最大震度7の地震があった。気象庁は同日午後4時22分、石川県に大津波警報を出した。大津波警報の発令は2011年の東日本大震災以来。午後8時半、津波警報に切り替えた。

気象庁は山形、新潟、富山、福井、兵庫各県にも津波警報を出した。2日未明には全ての県で津波注意報に切り替えた。

警察庁によると、石川県七尾市や輪島市、志賀町で計4人が心肺停止との情報があり、確認を進めている。

総務省消防庁によると、新潟と岐阜両県で3人が軽傷を負った。新潟県上越市では90代女性が心肺停止となり地震との関連を調べているという。

気象庁によると、石川・輪島港で1メートル20センチ以上、金沢で90センチ、富山と山形・酒田で80センチの津波を観測。注意報が出ていた北海道や島根でも津波が観測された。

同庁によると、震源は石川県能登地方で、震源の深さは16キロメートル。地震の規模はマグニチュード(M)7.6と推定される。1日午後4時以降、2日午前1時までに震度1以上を観測した地震は93回発生した。石川県能登では建物の高層階をゆっくりと揺らす「長周期地震動」の最大階級の4を観測した。

気象庁は一連の地震について「令和6年能登半島地震」と命名した。震度7は18年の北海道地震以来で、石川県内の観測は初めて。同庁は今後1週間を目安に、最大震度7程度の地震に注意するよう呼びかけた。

震度7を観測したのは石川県志賀町。震度6強は七尾市、輪島市など、震度6弱は能登町、新潟県長岡市など。富山、福井では震度5強、長野、岐阜で震度5弱、名古屋市で震度4、東京23区や神奈川など関東地方では震度3をそれぞれ観測した。

気象庁は1日午後11時すぎ、石川県で再び最大震度7を観測したと発表したが、取り消した。原因は調査中としている。

総務省消防庁は1日午後10時45分時点で、石川や福井、秋田など9県で計9万7千人超に避難指示が出ていると発表した。

林芳正官房長官は同日の記者会見で「石川県で建物倒壊などによる生き埋めが6件発生しているとの報告を受けている」と述べた。同県によると、家屋倒壊のほか断水が発生している地域があり、情報収集中としている。

同県輪島市では大規模な火災が発生した。市消防によると、ビルが倒壊したとの通報があった。家屋が倒れているとの通報も多数あるという。

北陸電力によると、1日午後11時50分時点で石川県の約3万2200戸が停電している。

ドコモとソフトバンクは石川県と新潟県の一部で音声通話やインターネットがつながりにくくなっていると発表した。KDDIと楽天モバイルはともに石川ではつながりにくい状況が続いているものの、新潟は復旧した。

JR東日本は石川県で震度7を観測した地震の影響で、東北、上越、北陸の各新幹線の全線で運転を一時見合わせた。上越、北陸各新幹線の一部区間では設備点検が必要なため、2日午前も運転を見合わせる。

JR西日本によると、北陸新幹線の富山―金沢間では地震の影響で列車4本が止まり、車内に乗客ら計約1400人が取り残された。

政府は1日夜、石川県と富山県、福井県、新潟県の47の地方自治体に災害救助法を適用すると発表した。震源に近い石川県珠洲市や輪島市を含む35市と11の町、1つの村を対象とした。

政府は地震発生を受けて首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置した。

震度7は計7回に

震度7は気象庁が定める10段階の震度階級で最も高く、強い揺れが起きたことを表す指標。耐震性の低い鉄筋コンクリート造の建物が倒れ、人は動けず飛ばされることもある。

1995年の阪神大震災で初めて記録した。2004年新潟県中越地震、11年の東日本大震災、16年に2回観測した熊本地震、18年北海道地震に続いて今回で7回目となった。

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    深尾三四郎伊藤忠総研 上席主任研究員
    貴重な体験談

    北陸エリアの高速道路にて電気自動車(EV)で走行されている方は、近くのサービスエリアで充電しながら待機することを推奨します。 当方、北陸自動車道尼御前SA付近で地震に遭遇し、現在、急速充電器設置の同SA施設内で待機中です。 まだ地震が収まっておらず、未だ停電リスクがあるため、自身のEVを満充電しました。 携帯電話での通話はつながりづらいですが、インターネット経由で情報交換・収集は可能です。 長時間停電時のスマホ充電などで緊急時にEV放電を活用できるように備えることは可能です。 急速充電器での充電設定時以外は、SA/PA施設関係者のアドバイスに従い、なるべく安全で高いところで待機して下さい。

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    山本真義名古屋大学未来材料・システム研究所、名古屋大学大学院工学研究科電気工学専攻 教授
    ひとこと解説

    被災された方々は不安な夜を過ごしておられることと思います。 感染症医の高山義浩医師のFacebookから下記、避難所にて注意すべき点を引用致します。 1)できるだけ分散避難を検討 2)発熱や咽頭痛、咳等の症状のある方がいないか確認 3)世帯ごとの遮蔽(2m以上)と適度な換気 4)公共エリアではマスク着用 5)食事の前、トイレの後等、手指衛生を心がけていただく 6)十分な数のトイレを設置する(石鹸、トイレットペーパー、消毒薬の配備を含む) 7)過剰な感染対策とならないように(被災者の方々へこれ以上ストレスを負担させない) 全国の皆さんが気持ちを被災者の皆様へ向けています。 踏ん張ってください!

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    北川和徳日本経済新聞社 編集委員
    ひとこと解説

    地震で怖いのはまず家屋の倒壊、次が津波で、さらに火災だと考えています。今の所、津波での大きな被害は出ていないようですが、現地に放送のカメラが入っていないので、家屋の倒壊を含めてSNSの発信以外ではほとんど情報がありません。火災はあちこちで起きているようで、消防車が到達できていないという情報もあります。家屋が倒壊して多くの人が閉じ込められた状況で火災が広がって阪神淡路では大変な犠牲者を出しました。現地では周辺の火災状況等がきちんと伝わり、避難や救助活動が人命第一で進んでほしいと思います。

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  • 菅野幹雄のアバター
    菅野幹雄日本経済新聞社 上級論説委員/編集委員
    分析・考察

    元日の午後に石川県など北陸の広い範囲を襲った最大震度7の強い地震と、それに続く大津波警報の発令。寒い中の避難を強いられ、繰り返す余震の状況を見守る方々の不安な心中をお察しします。 津波の観測が広がっていますが、避難が徹底し、少しでも被害が防がれることを祈るばかりです。 ゴールデンウィークにも石川県の珠洲市で震度6強の強い地震があったことを思い起こしますが、わずか半年後に、さらに強い地震が襲うとは。北陸地方に旅行に来ている訪日客も少なくないと思われ、情報伝達や避難指示などの告知が進んでいるかどうかも気がかりです。

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2024年1月1日午後4時10分ごろ、石川県で最大震度7の地震がありました。気象庁は同日午後4時22分、石川県に大津波警報を発令。各地で津波が観測されました。同庁によると、震源は石川県能登地方で、震源の深さはごく浅いとみられます。地震の規模はマグニチュード(M)7.6(速報値)と推定。気象庁は一連の地震について「令和6年能登半島地震」と命名しました。震度7は18年の北海道地震以来で、石川県内の観測は初めてです。

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