本屋大賞作品「汝、星のごとく」を読まれて共感された方におすすめの、スピンオフ短編3作品。
「春に翔ぶ」:瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原の秘められた過去の物語。娘さんの結ちゃん出生の秘密が解き明かされる。
「星を編む」:櫂と尚人の才能に惚れ大ヒット作を飛ばすまでに育て上げた編集者・植木さんと、櫂の才能に気づき小説を書くように促し続けた編集者・二階堂さんのその後の物語。
「波を渡る」:暁海と櫂の花火のように煌めく時間を経て、暁海と北原先生のその後の人生が紡がれていく。つながる未来と二人の新たな出発、そして愛の物語。
「波を渡る」の作中で、北原先生の還暦祝いに娘の結ちゃんがプレゼントしてくれた宿は、「山中温泉 みやこわすれの宿 『こおろぎ楼』の結の間」かな?
高円寺にある卵の天丼の天ぷら屋さんは「、天すけ」かな?
と想像しながら読みました。
北原草介先生は「そこまでする?」というくらいお節介やきで、神的に人が良過ぎて、雲の上の存在(人)のように感じました。
【印象に残った言葉】
作家 白尾廉 先生の言葉
「現代的な男ってのは、現代的な女にとって都合のいい男ってこと。それは社会性を前提とした『こうあるべき』って表向きな姿な。社会を構成する一員として、そうでなくちゃいけない。けど家に帰ってまでそんなやついるかよ。いたら我慢しているか頭がいかれているかのどっちかだ」
「極論になるのが当たり前。男と女は対極にあるのが自然だからだ。おんなじもん同士で子供はつくれない。種の保存っていう自然に基づいた対立構造なわけ。相手の立場を尊重して認め合うことはできても、同化することは本能としてできない。とにかく、理想なんて追い求めすぎちゃいけない」
「美しく理想どおりに整った愛などない。歪こそが愛の本質なのである」
暁海さんの母親の言葉
「もう余計な荷物は持っていたくないのよ」
体力もないし、残り時間も少ないし、できるだけ身軽にいきたいのだと言う。私たちは皆、そのときのために荷物を下ろしていく。軽やかに波間を泳ぎ、どこか遠い果てにある約束の島へとたどり着くために。
《「星を編む」凪良ゆう 著 講談社 より一部引用》