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ぼくらの100日間戦争~100days against COVID-19~(序章)

「2020年」。
この年のことは、これから特別な意味をもって様々な文脈で語られることになると思います。世界が同時に直面した「緊急事態」。

これまでも世界大戦、大規模パンデミックでは、数百、数千万規模の人が亡くなった惨事が数々歴史に刻まれています。

しかし、グローバル化という言葉も死語になった2020年では、わずか数週間で世界中にウイルスが拡散し、世界同時多発で、全員が等しく命の危険に直面しました。

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(寝起きのアベノマスク親子)

超情報化社会の中で「ググってわからないことなんかなんもない」風情で暮らしていた私たちですが、「なにが起きてるの?!」とキョロキョロしている間に、普段の生活を失っていました

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新型コロナウイルス感染症のニュースが本格化してきたのは2020年1月末頃。ウイルス拡大が報道され始めてからわずか1ヶ月足らずで世界がロックダウンしました。

戦争でもないのに、外に出られなくなり、身近な人がいなくなっていく。

生活も働き方も価値観も一瞬で変わる出来事の、只中にいます。

しかし先日5月25日「緊急事態宣言解除」が表明されると、氷がとけるように穏やかな空気が戻りつつもあります。新しい日常に馴染んでいくのも、私たちはことさら上手な国民でもあり。

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でも、この3ヶ月に起こったことは。

人との接触もほとんどなくなった約100日だったのに、すぐには消えない肌感覚として刻まれた気がしています。

【はじめに。わたしと私たちのこと】

私は、認定NPO法人フローレンスという日本のNPO団体で広報とファンドレイジング(寄付・資金調達)のチームに所属しています。

フローレンスは、国内の親子領域に立ちはだかる問題に、片っ端からかかわっている団体です。

「人に頼れない孤独な子育て環境」を変えるアクション、国内のこどもの虐待、貧困や機会不平等をなくすための事業・提言活動をしています。

とか言うと小難しいのですが、「どんな親子も笑顔で過ごせるといいよね」と思ってそのために仕事をしている人たちの、集まりです。

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(子どものこうした無邪気な笑顔をね・・)

もっと簡単に言うと【かくあるべき論】が大嫌いな組織なので、母親なんだから我慢すべき、男子たるものなんちゃら、障害児の親やひとり親はしんどくてあたりまえ、みたいな話は一刀両断で斬りたく、今まで社会になかった「新しいあたりまえ」をつくる業務にあたっています。

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私は約4年前にフローレンスに”広報”として中途入社して、代表:駒崎弘樹(通称:駒さん)さんをはじめ600余名の仲間とこうした活動に携わってきました。

私たちの団体の事業では、主に「病児保育」「認可保育園」「障害児保育園」「一時保育室」など保育の現場を通じて子育て家庭や、子育てにヘルプが必要な家庭に伴走しています。

近年は「赤ちゃん縁組」「こども宅食」といったこどもの虐待・貧困問題に切り込むスタートアップ事業に取り組んでいます。

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時間が飛ぶように過ぎ、やりたいこと多過ぎのフローレンスライフは、ハードだけど充実しています。(さながら竜宮城というのか・・個人的には外的老化と内的成長のスピードが倍速。)

約4年の間で私が覚えてるだけでも、新規事業サービスインや制度を変えたソーシャルアクションは30近くありました。

でもこの3ヶ月、緊急事態下において、改めてこの組織のコアを目の当たりにし、私は入社以来一番の衝撃を受けています

【緊急事態下で、ひときわ光るもの】

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フローレンスは、親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決する】ことをミッションに掲げる団体です。

だけど、この緊急事態下で私は客観的に驚いていました。
私たちは”困っている人を、本当に置き去りにしないんだな…”と。

理不尽な状況で不安な思いをしている人をスルーできない。

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組織の魂(スピリット?)みたいなものが研ぎ澄まされ、全集中していくさまに、個人的にけっこう鳥肌が立ちました。

【名もなき支援現場の裏舞台】

国境なき医師団でもない。ユニセフでもない。セーブ・ザ・チルドレンでもない。

日本のちいさな親子支援NPO団体が、この世界同時多発の未曾有の事態の中、どのようなことをしていたのか。

駒さんをはじめとした経営陣がどんな苦悩葛藤をして、600名のスタッフがどんな奮闘、挑戦をした日々だったのか。

これからも、それはおもてに出ることはないと思います。

2月27日の「全国一斉休校要請」に続き、4月7日「緊急事態宣言」が発動され、先日5月25日「緊急事態宣言解除」までのおよそ100日
日本の子育て家庭の日常は一変しました。

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国内の親子に最前線で関わる私たちは、病児保育、障害児保育、認可保育施設の現場と、福祉支援の現場を通じて、今回子育て家庭に降りかかった予期せぬ緊急課題に直面し、いまも解決に奔走しています。

広報として公式発信する類のものではもちろんないけれども、個人的に残しておきたくて、現場で起こったこと、今起こっていることの一部をnoteにアップすることにしました。

ぼくらの100日間戦争~100days against COVID-19~
そんな感じでしょうか・・・

(「ぼくらの七日間戦争」世代なんで、感性が昭和です。)

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(画像はぼくらの七日間戦争 角川映画 THE BEST [DVD]より)

社外発信できるギリギリのラインを攻めつつ、普段誰にも知られることのないNPOの支援現場、保育や福祉現場の裏舞台をご紹介できればと思っています。

※TM NETWORKの名曲「SEVEN DAYS WAR」をご存知のかたは、BGMをセットして次更新をお待ちいただけると嬉しいです。

(プロローグ:100days against COVID-19)

第一章:「たたかいの定理=質×速度×信頼で走る」

第二章:「あなたの声が爆速で国を動かす」



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認定NPO法人フローレンス広報マネージャー/准認定ファンドレイザー/保育士 11歳7歳の男児子育て中。 【職歴】出版編集・広告代理店営業・企業広報・都庁広報公聴・代表秘書・NPO広報・ファンドレイズ★誰もが安心して子育てできる社会を★※本アカウントでの発信は個人の見解です。
ぼくらの100日間戦争~100days against COVID-19~(序章)|Emi Okamizu/岡水恵弥