広島市中区の食堂運営会社「ホーユー」が学校給食の提供を突然停止した問題を巡り、広島地裁は25日、同社の破産手続き開始を決定した。破産管財人が明らかにした。負債総額は約16億8千万円。新型コロナウイルスの影響による売り上げの減少と食材の値上がりで業績が悪化した。
各地の学校現場で夏休み明けの2学期から給食の提供停止が相次ぎ、混乱が広がっていた。同社はホームページ上で破産手続き開始を知らせるとともに、山浦芳樹社長名で「突然の事業停止に陥ったことを改めて深くおわび申し上げる」とするコメントを掲載した。
ホーユーは1994年設立。9月に入り、契約する全国約150施設のうちおよそ半数への食事提供を中止した。従業員は約700人で、給与の未払いも明らかになっていた。
山浦社長はコメントで、経営を合理化しながら財務状況改善へ努力していたと説明。新型コロナ感染症の5類移行による返済猶予終了で状況が急速に悪化し「やむなく破産を選択するに至った」とした。(共同)