世界で一番大切な人

こんにちは!
Xのアカウントは大晦日(バタバタしそうだったら前後する可能性はありますが)に消す予定です!
Xのアカウントと紐付けているこのブログもおそらく消える(?)と思うのですが「フォロー」や「スキ」もたくさんいただきありがとうございます!

前回の記事に書いた件ですが
書いた後で次々と知った事実がたくさんありXではお目汚しな投稿ばかり申し訳ないです。
簡潔に要約すれば「全く関係ない他所の夫婦の話と揉め事に勝手に首を突っ込んで事情の全ても知らないのに勝手に怒っていた人達のお話」だと私は思っています。
うちはうち、よそはよそです。
どこかで悪者にされても
「わかってくれる人にだけ伝わればそれで良い」という思いです。

さて、ネガティブな話題はここまでにして
今回はもう最後のブログ投稿になるので
夫との出会いから結婚まで…について書こうかなと思います。

ブログで長文で書くのはちょっと恥ずかしいな…と思っていたんですが
もうどうせアカウント消すのでゆっくり書いていこうと思います←
(※お風呂屋の出会いという性質上性的な表現も避けられないためおそらく大半の人にとって気持ち悪い内容です、苦手な方は回れ右してください←)

彼と出会ったのは2020年の夏
「ヘブンクイーン」という総選挙で最後に上げたフォーチュンクッキーの替え歌動画で私を知って指名したとのことでした。
彼の第一印象は…顔がすっごくタイプなのにビックリするくらい無愛想で「なんだこいつ‼︎」と思ったのが正直な感想でした。←

ただ、75分コースで最後に少しだけ「お試し」という意味で超簡易なMットプレイをしたんですが
その時は意外にも「フルで受けてみたいな」と言ってもらえて
帰る時に来れる曜日を言ってくれるなど
「あれ?めっちゃ無愛想なのに意外と気に入ってくれたのかな??」という印象でした。

この時点では初見でしたが
帰ってから友達に電話で何気なく「今日さ、カッコいい…というか顔タイプなのにめっちゃ無愛想なお客さん来たw」と話すくらい外見の印象がとくに強く残っていました。

来れる曜日を伝える…は社交辞令でよくある事なので再来は期待していませんでしたが
意外にもかなり早くまた来てくれて
でも相変わらず無愛想な雰囲気に「これは…本当に気に入ってくれたんだろうか…←」という疑問は持ったままMットプレイを中心にサービスしました。
すると顔は無表情なままとても褒めてくれて
顔がタイプということもあり不意打ちな褒め言葉に照れている私がいたのですが
帰り際に強引にチップを渡されたことで
「これはきっと手切れ金だ…多分もう来ないよこの人…」とネガティブな解釈をしてお別れしました。
当時の私は「基本的にチップは受け取らない」という考え方だったのですが
あまりに強引で無愛想な態度から断る隙がなく受け取ってしまうような形となってしまいました。

でも、まだ2回しか会っていないのに
「もう来てくれないんだろうな」
「楽しんでくれてたかな…もっとこうしてれば仲良くなれたのかな」
と妙に記憶に残ってしまうくらい不思議と「特別」な何かがあるお客様でした。

ところがそれ以降、
木曜にシフトを入れる度に会いに来てくれるようになりました。
「手切れ金」と勘違いしたチップは本当に純粋な気持ちだったらしく
私のお礼日記を見て私が少しネガティブな解釈で受け取っていたことを察しそれ以降は「ちょっと斜め上の面白い差し入れ」をくれるようになりました(笑)
無愛想だった雰囲気は相変わらず真顔のままでしたが、真顔のままふざけることが増えて
「この人元からあまり笑わないだけかな⁉︎面白い人なのかもww」とどんどん夢中になっていました。

ちなみに差し入れの内容は
ドラクエのCDだったり
白いTシャツ(有名なホストさんのコスプレ)だったり
サーフェス(!)だったり
サルートだったり…
「高額な差し入れNG」としていた私ですが、サーフェスは当時パソコンのことを全く知らな過ぎてその価値を知らずに受け取ってしまったような状態でした。(今では愛用しています、家計簿はExcelです←)
サルートは…当時の私は「異性から下着を送られること」に実は抵抗があり基本的に断っていたのですが
この時は純粋に「嬉しい」という気持ちしかありませんでした。
その時点で彼にもう特別な感情があったのかもしれません。

そして年末
御本指様方のガチ恋化に悩み始めた時期でしたが
ふざけたやり取りが増えたとはいえプレイはMットばかりイチャイチャもなしでガチ恋のガの字もない彼が何故か「年末のラスト枠」を早々予約してくれました。
え⁉︎も、もしかしてこの人実はムッツリガチ恋⁉︎←
と思いましたが
実際過ごしてみたら全くそんな雰囲気はなく
180分も取ってくれてるのにやる事やったら空気感は完全に「友達」でイチャイチャなんかしようものならむしろ嫌われそうな雰囲気さえ感じました。←
ただその時、冬だったので上着のポケット深くにスマホが入り込んでしまったみたいで
「スマホがない…」と慌てていたので
「鳴らそうか?番号は?」と私は"自分のスマホから"非通知にもせず電話をかけました。
実際プライベートでその番号に電話をかける勇気などありませんが
「番号を手に入れた」という事を内心喜んでいる自分がいて
そんなストーカーみたいなことしてしまう時点で明らかにおかしいのに「この人が好き」と自覚するまではまだまだ時間がかかりました。
スマホを見つけたら、2人でモバゲーの黒歴史等見せ合って笑いながら過ごしていましたが
内線の音が本当に切なくて、「まだ話していたかったな」という気持ちになっていました。

その年、「ミスヘブン」という風俗嬢のネット総選挙に出ていたのですが
サーバーがDdos攻撃を受けた(?)とかなんとかで本来は年内に完結するはずのイベントが年明けまで長引きました。

年は明けて2021年
彼がある女の子に会いに行ってくると言っていて
私は個人的に本指名様が他のキャストに入っても気にしないどころか、それが知ってる子ならば共通の話題が一つできて嬉しいって感覚だったし
ガチ恋が苦手だったので「私しか指名しない」というお客様にむしろ警戒してしまうことさえありました。
「ある女の子」はいわゆる私の「推し」で
私もその子に会いたかったので「(私も会いたいのに)ずるーいwww」とリアクションして笑っていました。
彼がその子に入った翌日の1/28
総選挙の結果発表がある日に私にも会いに来てくれて
「その子からの贈り物」を私に届けてくれました。
たしか写真撮影は禁止の子だったので、一体何を届けにきたんだろう…?と思ったら
桐箱に丁寧に包まれた贈り物はまさかの「その子の髪の毛」でした。←

なんじゃそりゃwwwwwww
と爆笑したのですが
その子が私の推しであること、トレードマークが髪の色であること、また、その子がミスヘブンで過去グランプリを獲っていたので「願掛け」という意味で思いついたプレゼントのようでした。
その子からの提案ではなく彼からのお願いだったようなので
「なんてことさせてんだwww」と思わず突っ込みましたが
のちにわかったのは彼が本当にド天然ということでした。←

ただ、そのやり取りも彼の思いもとても嬉しかったのですが問題はその後でした。
私は本指名様が知ってるお嬢さんに入られた際は「どうだった?良い子だったでしょ!」とむしろ話を聞きたがる性格だったので
「他の女の子の話をするのが良くない」という業界の暗黙は私個人に関しては例外でした。
だから彼に対しても、推しがどんなリアクションしていたか、どんな事を話したのかなどノリノリでこちらから聞きたがるスタンスでしたが
その時の彼は見たことないくらい笑っていて
一応プレイ時間なのに、喋ってばかりでキスもしないままお風呂に入っているシュールな状況でした。
ふざけ合いながら楽しく過ごしましたが、それからしばらく「なんだか元気がない」と友達から不思議がられるくらいちょっといつもと違う私になっていて
それはどうしてか自分の胸に聞いてみると
「彼が見たことないくらい楽しそうに話していたこと」に何故だかとてもモヤモヤしていました。
お客様が他の女の子に入って嫉妬なんてしたことないのになんだか変だな…と感情の正体がよくわかりませんでした。
別に「他の子を抱いた」という点に関してはなんとも思っていない というかお風呂屋なんだからそこの自由恋愛()はマクドナルドでハンバーガーを食べることと同じ「そういうお店」という感覚しかありません。
でも、「私にはあまり笑ってくれないのにそこではたくさん笑ってたのかな」という点が心につっかえてしまいました。
それを友達に話したら え、意外…という反応でしたが
「なんでこのお客様だけそれが嫌なのかはよくわからないんだけどね。」と自分に対してもモヤモヤしていました。

それからしばらく
彼はキャスにもよく来てくれる人だったので
いつもと同じ調子で配信、コメント、という形でやり取りしていましたが
2/5のこと、配信中彼がたまたま他のキャストのお話(悪意じゃなく、私が知ってる子の話題という意味で)を連続でコメントしていて
「うん…」と元気のない返事を何度かしましたが最終的にとうとう泣いてしまって配信終了しました。
リスナーさん達は当然ながら「急にどうした⁉︎」とビックリしていて
しかもそのタイミングが、全く関係ない他のリスナーさんの「プロテインがどうのこうの」というコメントを読み上げていたタイミングで堪え切れず泣いてしまってたので
多分みんな「プロテインの話がどう刺さったんだ?!!!」と衝撃だったと思います。←
心配してDMをくださった方が複数人いて
その中で彼も心配している旨のリプライをくれていました。
まさか自分が原因だとは思ってもみなかったと思うのですが「自分が原因ならば申し訳ない」と言った旨の言葉もそこに綴られていました。
けれども「お客様が他の女の子の話ばかりして泣いてしまった」なんてどのお客様にもそんなこと思ったことないのに「なんでそいつにだけ」と思われてしまう気がして誰にも話せず
ボロボロに泣いていたところお世話になっている先生からLINEがあり
最初は情けないやら恥ずかしいやらで正直に言えず「大丈夫です」とだけ返答したのですが
電話をくださりゆっくりと事情を話しました。

私「あの…○○って名前のリスナーさんが…本指名様なんですがその人が…」
という形で話したら先生もどの人か認知されていて

「あー…仲良いもんな」
と配信中も私の話し方が彼に対して少し違う印象を既に持っているようでした。

でも私は相変わらず
「なんでそのお客さんだけ(他の子の話をしたら)嫌なのかはよくわかんないんですけどね…」
と決定的な答えからは自分から目を背け続けていたような感じでした。

先生からは「ちゃんとそのお客さんに話して喧嘩しておいで!」とのお言葉をいただきましたが
私はさすがに本人に言ったら引かれるし悪意のないことを責めちゃいけない という思いが強く、本人にはさすがに言えないよと内心思いつつも「わかりました」と適当な返事をしてしまったのですが
先生からは「ほな報告待ってるわ〜」と言われてしまい

いやこれ本当に話して報告しなきゃいけないやつだ:(;゙゚'ω゚'):‼︎‼︎‼︎
と逃げられない状況を作られてしまいました。←

渋々本人に話すことになった私は
「相手が悪いという責め方をしないこと」「相手が私のためを思って推しに会いに行ってくれた気持ちを理解していること」「なるべく気持ち悪がられない文章にすること」を意識してDMで彼本人に正直に全て話しました。(狂気の長文だったので気をつけてはいてもかなりキモかったと思います←)

既読がついてから時間が経ち
「やっぱりこんなDMさすがに気持ち悪いよな…」ともう会えなくなる可能性も覚悟しなきゃと思いましたが
しばらくして彼から
「話してくださってありがとうございます。○月○日 ○時から予約お願いします。」
という返答がありました。

いやここでまさかの予約⁉︎wwwwwww
とまるで私がメンヘラ営業しているかのような構図に焦り
「予約を煽ったつもりじゃないんです…」と慌てて返しましたが
彼もそういったつもりではなく元からその日はお店に行こうと考えていたのと
そこで話をきちんと…という意図があったようでした。

そのDMが2/6
本指名様にはバレンタインのチョコを用意していて
予約の日は2週間先だったのでバレンタインは過ぎていましたが彼の分は確保して、せめてものお詫びに…とその中に彼が吸っているタバコを一箱入れておきました。(のちに聞いてみたらこの「タバコ」が「銘柄を覚えてくれていた」ということも伝えり本当に嬉しかったみたいです)
気持ち悪いDMをしたうえに予約まで取らせてしまい
タバコ一つでお詫びになるとは思わないものの
それ以上のことをしたらかえってますます気持ち悪いし…と全く自分に自信のない卑屈なネガティヴが発生していました。

ただ2週間先という事もあり
その間に今度は逆に彼側が心を乱していました。
今まで「通っているキャスト」でしかないうえにサービス売りで、ガチ恋に親でも○されたのかというくらいガチ恋拒絶オーラを出していた女から突然「何故かあなたにだけは他のキャストの話をされたくなくて嫉妬みたいな感情が起こり泣いてしまいました」という旨の長文を投下されて
ガチ恋のガの字もない彼でしたがさすがに全く意識せずにはいられなくなり
キャスの録画を明け方まで何度も聴いてはろくに睡眠も取れていない日々を過ごすようになっていたようでした。

予約当日
恥ずかしいやら気まずいやら申し訳ないやら
どんな顔をして迎えるのが正解か迷ったご案内時
「でもお金をいただき会いに来ていただいてるんだから私はキャスト。サービスはきちんとしなきゃ」という思いでいつも通りの(とは言っても多分不自然だったと思います)笑顔で「こんにちはー!ありがとー♡」と迎えましたが
彼の方は葬式のような表情で登場しました。←

(ヤバい…ヤバい…これは普通じゃない…)
と引きつった笑顔でお部屋にご案内しましたが
お部屋に入るなりBッドには座らず床に座って
どうしたのかと思っていたら

「すみませんでしたー‼︎‼︎‼︎‼︎」
と死にそうな顔でいきなり土下座をされました。←

どう考えても彼は悪くないので私も焦り
「ち、違う!違うのよあれは私が!!」と向かい合わせで土下座し合う空気でしたが
とりあえず2人とも落ち着くことが先だと思い缶のお茶を飲んでクールダウンしました。

お互い落ち着いた状態で謝罪し合って
バレンタインチョコを渡そう…と思いましたが布の袋に入っていたので
「あ…もし家に持ち帰りにくかったら大丈夫なんだけど…」と言ったら
「い…いえ、独りもんなんで…」と受け取ってくれて
そこで初めて「独身」という事をはっきり確認できました。
基本的にお客様の個人情報はこちらからあまり聞けないので
彼から話してくれた「バツイチである」ということだけはわかっていたものの、今現在家庭があるかどうかまでは確信がなかったのです。

私から最低限の事を話し、チョコも渡せて落ち着いてきたところで彼の方から
「でも何が原因なんでしょうね?」と唐突に決定的な部分を突き刺す言動がありました。
「この人が好き」という答えはこの時点で見え隠れしていたもののどうしても自覚したくはなくて自分に嘘をつくように心を閉ざして
「触れないでください…」とだけ言い放ち今度は私が葬式状態になりました。←

私の事を好きになってくれるお客様は嫌でもたくさんいたはずなのに
どうしてよりによってガチ恋のガの字もないこの人にだけ変な感情を持ってしまったのだろう
という皮肉な状況と
お客様を自分から好きになるというみっともなさからどうしてもそれだけは自覚したくありませんでした。

「お金をいただく以上はサービスを」という私のポリシーもあり感情の答えははぐらかした状態でお風呂にお誘いしサービスをしました。
でもずっとMットだったのにこの日は「Bッド」と言われてしまって
急にサービス感が薄くなる状況をわざと作られているかのようで珍しい意地悪さを感じました。

その日に次の予約もくれて
その予約自体は会いたい意志というより気遣いを感じましたが
ガチ恋のガの字もなかった彼から「LINE交換しませんか」と衝撃的な一言があり
「うん。他のお客様には内緒にしてね」とDM以外の連絡先を初めて交換しました。
そして帰り際、彼が被っていた帽子を何故かポンっと頭に被せる形で「あげる」と言って渡されたのですが
バレンシアガと書いてある高額そうな物だったので「受け取れないよ!」と伝えたら「じゃあ預ける」と言われました。
帽子をポンっと被せて「預ける」ってシャンクスの真似かよと思ったのですが彼はONE PIECEを良く知らず天然でやっていたようです。←
でもLINE交換や「預ける」と言って帽子を渡すなど
「少なくとも拒絶されてはいないんだ」という安心感が出てきて私の精神はこの日からだんだんと回復していきました。

でも彼の方はそこから逆にだんだんと不安定になってしまったようで
相変わらずキャスの録画を聴いて朝に…という日々を過ごし精神的に参っていたようでした。
LINEで予約以外の会話もするようになっていましたが
「嫌われたくない」という思いから私からLINEすることはできず
彼の方から話しかけられる事がとても楽しみになっていました。

それらの話を友達にした時
私はとうとう「私多分好きなんだこの人…」と初めて感情の答えに辿り着いてそれを口にしました。
「ずっと目を背けてたもんね。」と友達にも核心をつかれ
やっと自分の心に正直になっていきました。

次の来店日のこと
来店前に彼から
「昨夜先生と話した、DMを後で見せる」という旨のLINEがありました。
そして来店し、DMを見てみると

彼が私の気持ちの決定的な部分を聞けないことでどうしたらいいかわからなくなり
もう通うのを辞めた方が良いのか深く悩んでいる旨の内容を先生に送っており
先生は私の気持ちを決めつけることはせず、私自身の答えに託す形で導いてくれていました。

もう答えを出さないといけない時が来ていることはわかりつつも
私は「接客時間内で私的な感情の話をあまりしたくない、もし泣いてしまったら台無しになる。キャストとして失格。それにお店の外の私を好きになってもらえる自信がない、プライベートのお互いは違うのかもしれない…」という不安から何も言えず

「ふーん…じゃ、お風呂行こっか!」と我ながら最低な流れでまたはぐらかしてしまいました。
彼は「えwww」と納得いっていない様子ながらも私に流される形でサービスは受けましたが
着替えてから一言
「フラれたな」と小さく呟かれて
私がちゃんと本心を言えないせいでもう会えなくなる と思ったら涙が止まらなくなってしまい
「私…中の人は本当にだらしなくて…」と泣きながら話したら
彼は驚いた様子でしたが抱きしめてくれて「嫌なこと言っても良い?」と切り出しました。

「何?」と聞き返したらその答えはまさかの
「家、行っても良い?」でした。←

いや、そこ
「一回外で会ってみようよ」じゃなくていきなり家かよwww
と後になって考えたら彼の天然ぶりが炸裂しているのですがそれに対する私の答えも我ながらズレていて

私「じゃあ…掃除してくれる…?」

彼「うん…俺、掃除は得意だよ」

(※後から考えるとおかしいのですが2人は当時とても真面目です)

冷静になると家に行くハードルはさすがに高すぎると判断しましたが
一度外で会ってほしい、お金をいただいてる時間はどんなに気にしないでと言われても私はキャストだから
お金が発生しない時間で「中の人」として会ってほしい
そう話してお別れしました。

でも「好き」の一言がどうしてもキャストである接客時間内では言えなくて
そのせいでこの人はどんどん傷つく…と思った私は
LINEできちんと「好き」という思いを伝えました。
彼からも「好き」というお返事を貰えました。
プライベートなお互いを知った時にどんな印象になるかはまだわからないので付き合うという正式な話はできませんでしたが
お互いの素直な気持ちを話せたことで彼もようやく睡眠時間を取り戻した様子でした。

そして先生に何があったかを全て報告しました。
「せやろw」と先生は私自身よりもよほど早く私の気持ちをわかっていた様子で
「面倒くさい2人やな…」と思いつつも決定的な答えを出すことは私達に託して背中をそっと押し続けてくれていました。

本来風俗講師の方にはたとえ「お話」であっても講習時間と同じで講習費をお支払いするのが筋なのですが
私からの相談も彼からのDMも時間外労働のような状態で本当に迷惑をかけっぱなしでした。
不器用過ぎる2人の恋を実らせてくださったキューピッドのような存在です。

そして初めてのデートは3/4
駅で待ち合わせてカフェでコーヒーを飲みましたが
向かい合って座ったらどうしても恥ずかしくて横並びで座りました。←
彼とは20歳差ですが私が実年齢より老けているのと、彼は逆に少し若く見えるのでいわゆるパパ活のようには見えない2人だと思いますが
横並びで座っているのではたから見たら変な2人に見えたと思います。
そこで初めて「本名」の話になり、せーので身分証を見せ合ったらお互いの苗字が似ていることに運命を感じました。
私の名前に「さん」を付けて呼ばれましたが、呼び捨てで大丈夫だよ と言ったらそこから名前で呼んでくれるようになりました。(私はどうしても彼の名前を呼ぶのが恥ずかしくてしばらくTwitterの名前で呼んでいました)
カフェを出た後は「逃げないでね?」と言われて両肩を押さえてあるお店に無理矢理押し込まれたのですが
それが「ルイヴィトン」でした。
ブランド品のお店なんて入ったことなかったのでどうやってそこで息をしたら良いかもわからず私は軽いパニックでしたが
彼は慣れたような感じでよく見たらベルトも財布もルイヴィトンでした。
そこで私に財布を買うと言ってくれて
お店の人を前に断れる空気がなく彼とお揃いの柄の長財布を買ってもらいました。

純粋に「外で会ってみたい」という気持ちだったので高価な物を買わせてしまったことに罪悪感はありつつも
「この人に大切な女性として扱われた」という気持ちがとても嬉しかったです。

初めてのデートはそれから喫茶店に入ったりホテルで泊まったり…
付き合う前の初デートでいきなりホテルは本来良くないかもしれないのですが
並んで歩いたり、名前を呼ばれて会話をすることが本当に恥ずかしくて
お風呂屋さんでいつもしている事の方が緊張しないのかも と思いまずは緊張を解きたいという気持ちで応じました。
でもいざ中に入るとそこはお風呂屋とは全然違う環境で
私はデリヘルの経験はあまりなかったので
目を合わせる事さえできずしばらくアニメを観ていました。←

宿泊で入っていたので時間を気にせず一緒にいる事が本当に幸せでしたが
お風呂屋だとすぐ「お風呂行こう!」とプレイに持って行ってはぐらかす私が、完全なプライベートで本名を呼ばれてホテルにいるとキャストのスイッチは全く入らず
1人でサッとシャワーを浴びたら「おやすみー」と離れて背を向け横になってしまうような状態でした。
彼からキスをして抱いてくれましたが、この時の事は2人とも緊張し過ぎていて実はあまりハッキリとした記憶がありません。←
もうとっくにやる事やってる関係のはずなのに
源氏名という仮面があったから堂々とできたことばかりで
それがなければキスをするのも肌を見せるのも普通に恥ずかしいんだな…と初めて「源氏名弁慶」である自分を知りました。

「プライベートを知ったらお互い違うかも」という不安がありましたが
こんな中の人のダメっぷりを知っても彼は私を気に入ってくれたし私もますます惹かれていきました。

次にデートをした3/11
お台場に行って、そこで初めて手を繋ぎ正式に付き合うという話をしました。
告白の言葉と返事の言葉は思い返すとわりとキモいので割愛しますが彼から告白してくれました。

5月、私が住んでいた近所に引越してきてくれて
同棲ではないけれど毎日会う「近距離恋愛」が始まりました。
お風呂屋現役の頃は食事制限をしていて
太らない体質の彼と同じ物を食べるとどうしても太ってしまうので食事は基本的に別々でした。

元々お客様だったから仕事に理解がある…と思っていましたが
頭では理解してくれていても心では難しくて
私がお客様宛に書いていた日記を見てしまい落ち込んでしまう事がありました。(そんな時も先生に相談していたみたいで本当に頭が上がらない…)

お客様がくださった差し入れの食レポ動画を撮っている時、彼がとても恐い表情をしていたことがあって
「ごめんね…すぐ終わらせる」と満足のいくクオリティで編集できない事もあったり
日記を書く時間があまり取れなくなったり
今までと同じように働けなくなってしまい離れていったお客様も正直結構いて
私生活も仕事もどちらも中途半端になってしまう状況に少なからずの葛藤がありました。

「仕事を理解されている」と言ってもその理解は彼の心を犠牲にして成り立っていること
仕事を辞めても彼が同等の補償をしてくれるわけではないこと
昼職の頃は飲食店や介護職だったけれど手荒れからヘルペスを発症してしまう今は同じ仕事が難しいこと
常に手袋を着ける介護職はケア次第ではなんとか勤まる可能性があっても
当時20代独身の私が「日勤のみ」という働き方をすればまず良い顔はされないし、夜勤をやるようになれば完全に彼とすれ違う生活になる…
それら全てを踏まえて夜職を辞めるリスクと、それでも昼職にシフトできるよう努力したい気持ちがある旨を彼に説明しました。

そして2022年2月
私自身も本指名様達との距離感に悩み仕事から離れたいと思っていた時期
閑散期ということもあり休もうと決めましたが
ちょうどその頃父が足を怪我していて
小さな道具一つ運ぶにも杖をついて移動していると聞いて
「私今月暇だからハンマー1本運んだりジュース買いに行く程度の手伝いならやるよー。あ、飽きたらタクシーで帰るね。」くらいの感覚で手伝い(というより小学生の職場体験感覚←)を始めましたが
いざ現場に立ってみると楽しさもあって
汗をたくさんかきながら服を汚して作業している私を見て父はとても感動していました。
給与は要らないと当初言っていたのですが
ちゃんと作業しているのだからと給与も渡されるようになりました。
そこからだんだん作業員の1人としてきちんと扱われるようになり
現場仕事が本業、お風呂屋は副業…と逆転していきました。

これならば昼職を軸に生きていけるかもしれない

そう思った私は
「夜職卒業」自体はすぐに決断できなくとも
「彼の存在を公表して今いるお風呂屋を退店したい」と伝えて
1月に婚姻届を出そうと話しました。
わざわざ公表することを決めたのは、もう他のお客様の存在で悩んだり落ち込んでほしくなかったからです。

それよりずっと前から彼は
「そろそろあの紙(婚姻届)取りに行こうと思うんだ」と言ってくれていたのですが
「出すタイミングは待ってほしい」と提出は私のタイミングでお願いしていました。

証人のサインは勿論先生です。
個人情報を書いていただくことになるので「可能ならば」という形でお願いしましたが快く引き受けてくださりました。

先生にサインをいただいてからかなり時間は経ちましたが
1/20に婚姻届を提出し
「彼」は「夫」になりました。

退店する頃は
「もう退店を決めているから」という理由で食事制限もやめていたので
太った事を笑うアンチさんもいましたが
モブな他人の評価より今まで作れなかった思い出づくりが大切 と一緒にどこでも食事に行けるようになりました。

入籍から約1年経った現在
私のお腹には赤ちゃんがいて
ライフステージの変化からまた新しい葛藤もあったり、泣いたり笑ったり、たくさん喧嘩してたくさん愛し合って…
本当に色んなことがあったしこれからもっと色んなことがあると思います。

最初に惹かれたのはおそらく外見でしたが
次第に「不器用ながら誠実で優しい」一面を知り
お客様の頃はなかなか笑ってくれなかったけれどそれはただの人見知りで
心を許すといつもにこにこ笑って天然なところもあって
1人の男性としても家族としても本当に愛しい存在に出会えたのだと思います。

私の行動は
スマホを探す流れから電話番号を聞き出したり、夫がお店に置いて行ったマスクや飲んだペットボトルは全て持ち帰るなど(今でも持っています)一歩間違えばストーカーのような奇行もありましたが
それを知って「嬉しい」と解釈する夫の天然ぶりや
夫の「推しの髪の毛をプレゼントする」「最初から家に行って良いか聞く」という少しズレた行動を大笑いする私の感性も
絶妙なセンス同士で成り立った相性だと感じています。

私達夫婦を批判する人、嫌う人
離婚しろよと騒ぐ人
世の中色々な人がいますが
100組いたら100通りの形があり、何が正解かを決めて良い人などこの世にいません。

私は今までもこれからも夫を愛しています。
夫が今私を愛してくれているという言葉も信じています。

「ナミおねいさん」という存在に本当にたくさんの経験をさせてもらいました。
辛い事もあったけれど
楽しい事の方が多かったし
私を好きと言ってくれた人達からいただいた優しい言葉、前向きな言葉、楽しい時間
決して忘れません。

最後のブログに
あえて興味がある人の方が少なそうな夫との馴れ初めをかなりの長文で書いたのは
本当に私達を好きな人にだけ読んで欲しかったのと
「ナミおねい」は出会いのキッカケだったので最後は世界で一番大切な人に気持ちをきちんと伝えたかったからです。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

アカウントは(おそらく大晦日に)消しますが
どこかで幸せに生きている
そう信じてください。

今までありがとう!

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世界で一番大切な人|ナミおねい(夜職→主婦)