「『南京事件』を、最初に世界に知らしめたとされる有名な書物がある。日本軍の南京占領当時、中国に駐在していたマンチェスター・ガーディアン特派員のティンパーリーが著した『戦争とは何か 中国における日本の暴虐』である。…ジャーナリストという第三者的立場から日本軍の南京占領を告発したと思われていたティンパーリーの著作が、実際には国民党中央宣伝部の意を体して発行されていたのである。さらにティンパーリーの著作と同様に、第三者の欧米人による中立的立場からの日本軍告発の書物であると考えられてきたルイス・スマイス『南京地区における戦争被害 1937年12月から1938年3月・都市および農村調査』も、ティンパーリーを経由した国民党国際宣伝処の要請と資金提供のもとで書かれたことが明らかになった」
北村稔著『「南京事件」の探究 その実像をもとめて』(文春新書)
ベルギー大虐殺プロパガンダは短期間で収束したが、南京大虐殺プロパガンダは86年継続している。プロパガンダには目的がある。
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