甘えることができるようになった子どもたち、「アポロ」が「リアル苺」に変わった一枚の手紙 | 若者と社会をつなぐ支援NPO/ 育て上げネット理事長工藤啓のBlog
2019年12月27日(金)

甘えることができるようになった子どもたち、「アポロ」が「リアル苺」に変わった一枚の手紙

テーマ:ブログ

 

育て上げネットでは、小学生から高校生年代に対して生活や学習の支援もしています。通ってくる子どもたちは本当にいろいろですが、特に複雑な背景を持っていたり、過去や未来に対して悩みを持っている子どもほど、家族はもとより周囲、大人に「頼ること」「甘えること」ができない印象です。

 

やってみたいことが見つかったとしても、それを言葉にして伝えたり、表現することが苦手です。理由もまたさまざまでしょうが、最近では「受援力」という言葉も広がってきたように、他者は場所に頼ることや依存先を増やすことが簡単ではなく、またそういう経験のなさや、言ってみたけどうまく助けてもらえなかったことが、「頼ること」から彼らを遠ざけているようにます。

 

12月初旬、子どもたちにかかわる職員から一枚の写真が送られてきました。

 

「理事長サンタさんへ クリスマス会で作るケーキには苺をのせたいのですが、予算の都合上高くて買えないと言われました・・・でものせたいんです!食べたいんです!優しい理事長サンタさん、苺をください」

 

これをもらったとき、僕は「あぁ、子どもたちもこんなに甘えられるようになったんだ」と思いました。また、その甘え方にも工夫が凝らされていて、ケーキの苺のところ、苺が乗せられないよという強いメッセージが「アポロ」に込められています。ユニークさまで実装されていて、子どもたちの成長を感じざるを得ません。

 

大人として、僕は子どもたちが「甘えてくれた」ことに喜びを感じつつ、僕ひとりで子どもたちの「甘えられたこと」に応えるのはもったいないと考え、#polca というアプリを使って周囲に「一緒に大人サンタになりませんか」と呼びかけました。

 

だいたい3,000円くらいあると嬉しいという職員の言葉がありましたが、あれよあれよという間に19名から20,000円(僕の分を含めて)が集まり、そこでクローズしました。そして職員を通じて子どもたちに「大人サンタからいただいたもので、苺だけでなく、自分たちが楽しくクリスマス会を行えるように使ってください」とだけメッセージを託しました。

 

当日、ちょっとバタバタしていてクリスマス会には10分ほどしかいられなかったのですが、帰ろうとした際、子どもたちの代表がサンタの恰好で、「大人サンタ」に向けた冊子をくれました。

 

 

そこには子どもたちらしい感謝とともに、彼ら・彼女らが置かれた環境が垣間見えるようなコメントもありました。ただ、コメントにもあり、口頭でももらいましたが、いつか自分も「大人サンタ」側になりたい、という話がたくさんあり、このように子どもたちを大人が、社会が育むことは、未来の社会を育むことなんだなと実感しました。

 

 

 

子どもたちがちゃんと「甘えることができる」ようになり、それに対して応えられる大人、社会でありたいと思った次第です。「大人サンタ」になってくださった皆様に感謝申し上げます。