愛知県瀬戸市蛇ヶ洞川オオサンショウウオと外来種チュウゴクオオサンショウウオとの交雑個体の確認について
更新日:2023年6月14日
ID番号: 39330
庄内川支流の蛇ヶ洞川に生息する国の特別天然記念物オオサンショウウオについて、外来種チュウゴクオオサンショウウオとの交雑個体が確認されました。
調査結果概要
蛇ヶ洞川中流域の生息分布調査で捕獲された22個体のオオサンショウウオについて、昨年度核DNA解析による分析調査を行ったところ、3個体(交雑率13.6%)がチュウゴクオオサンショウウオとの交雑個体であることが判明しました。
在来のオオサンショウウオ(No.31「ハナ」)全長96cm体重7.3kg(2022.10.14現在)
1 交雑個体(F1(ニホンXチュウゴク))(No.45「シロタ」)全長106cm体重9.3kg(2022.7.2現在)
2 交雑個体(不明交雑(ニホンXチュウゴクの子か孫))
(No.88「コシロ3」)全長56cm体重1.93kg(2021.7.17現在)
3 交雑個体(不明交雑(ニホンXチュウゴクの子か孫))(No.92「コシロ2」)
全長57cm体重1.15kg(2022.9.1現在)
オオサンショウウオと外来種チュウゴクオオサンショウウオとの交雑について
チュウゴクオオサンショウウオは、日本のオオサンショウウオより体長等が大きく、交雑個体の繁殖能力は高いとみられています。
外来種との交雑の問題点としては、在来のオオサンショウウオの生息を脅かすだけではなく、生息地が交雑個体で占められることで、地域の生態系に影響を及ぼす恐れがあることが指摘されています。
今後の対応
今後の対応については、蛇ヶ洞川オオサンショウウオの生息分布調査を継続するとともに、交雑個体の実態調査を行い、現状を把握の上、名古屋市東山動植物園や京都大学・広島大学等の専門機関や専門家と協力し、関係省庁と調整のうえ、在来オオサンショウウオの保護に取り組んでまいります。