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今週の注目レース

カペラステークス(GⅢ)

中山競馬場 1200メートル(ダート)別定 3歳以上オープン

データ分析

今後のダート短距離界を左右する一戦

カペラSはJRAで行われるダート重賞としては唯一の1200メートル戦で、スピード自慢たちが熱戦を繰り広げてきた。過去10年の優勝馬の中では、ここで重賞初制覇を飾った2014年のダノンレジェンドと2021年のダンシングプリンスが後にJBCスプリントを制している。このレースをきっかけにして、その後の飛躍につなげる馬が今年も現れるだろうか。そんな注目の一戦を、過去10年の結果からひも解いていく。

近年は上位人気馬が活躍

2014年のダノンレジェンドは単勝12番人気の低評価を覆して勝利を収めたが、2015年以降の優勝馬はいずれも4番人気以内で、ここ5年は3着以内馬のうち2頭が3番人気以内の馬となっている。ただ、6番人気以下の伏兵馬が2着や3着に食い込むケースも目立つので、相手は手広く流した方がよさそうだ。〔表1〕

〔表1〕単勝人気別成績(過去10年)
単勝人気 成績 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1-2-1-6 10.0% 30.0% 40.0%
2番人気 2-2-4-2 20.0% 40.0% 80.0%
3番人気 3-1-0-6 30.0% 40.0% 40.0%
4番人気 2-1-0-7 20.0% 30.0% 30.0%
5番人気 0-0-0-10 0% 0% 0%
6~9番人気 1-3-5-31 2.5% 10.0% 22.5%
10番人気以下 1-1-0-67 1.4% 2.9% 2.9%

地方からの転戦馬とオープン特別組が中心

過去10年の前走別成績を調べると、好走率は前走が地方競馬のレースだった馬が最も高い。なかでも、JBCスプリント組が〔2・4・2・7〕、オーバルスプリント組が〔1・1・0・1〕と、ともに過半数が馬券に絡む活躍を見せている。一方で、その他の地方のレースから臨んだ馬は〔0・0・0・16〕と振るわないことも覚えておきたい。〔表2〕

〔表2〕前走別成績(過去10年)
前走 成績 勝率 連対率 3着内率
JRA重賞 1-0-3-14 5.6% 5.6% 22.2%
オープン特別 5-5-4-74 5.7% 11.4% 15.9%
3勝クラス 1-0-1-15 5.9% 5.9% 11.8%
地方 3-5-2-24 8.8% 23.5% 29.4%
海外 0-0-0-2 0% 0% 0%
  • 注記:京都競馬場で行われた2018年のJBCスプリントはJRA重賞に含む
  • 注記:リステッドはオープン特別に含む

なお、最多の14頭が3着以内に入っているオープン特別組は前走の着順が鍵を握り、5着以内だった馬の3着内率は27.0%まで跳ね上がる。単勝2桁人気で連対を果たした2014年1着のダノンレジェンド(12番人気)、2018年2着のサイタスリーレッド(11番人気)はこれに当てはまっていたので、該当する馬は人気がなくても軽視禁物と言えそうだ。〔表3〕

〔表3〕前走がオープン特別だった馬の、前走の着順別成績(過去10年)
前走の着順 成績 勝率 連対率 3着内率
5着以内 5-3-2-27 13.5% 21.6% 27.0%
6着以下、競走中止 0-2-2-47 0% 3.9% 7.8%

同年のオープンクラス実績をチェック

過去10年の優勝馬延べ10頭のうち、8頭は同年にJRAのダート1400メートル以下で行われたオープンクラスのレースを勝利していた。ダート短距離界のトップクラスが集まる一戦を勝ち切るには、それ相応の実績が必要とみるべきだろう。なかでも、同年に前記したレースを複数勝っていた馬は〔2・3・0・5〕と半数が連対。2020年2着のレッドルゼル、2021年2着のリュウノユキナ、2022年1着のリメイクと目下3年連続で連対しているので、今年もこれに該当する馬がいれば注目しておきたい。〔表4〕

〔表4〕同年にJRAのダート1400メートル以下で行われたオープンクラスのレースで優勝した実績の有無別成績(過去10年)
実績の有無 成績 勝率 連対率 3着内率
あり 8-5-3-38 14.8% 24.1% 29.6%
なし 2-5-7-91 1.9% 6.7% 13.3%
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前走の単勝人気に注目

この10年、7歳以上の馬と牝馬は優勝例がないため、優勝候補は6歳以下の牡・せん馬に絞り込めそうだ。また、2014年以降の優勝馬延べ9頭は、いずれも前走で単勝3番人気以内に支持されていた。レースの格にかかわらず前走で上位人気に支持されていた馬に注目したい。〔表5〕

(高那実 マヤ)

〔表5〕優勝馬の性齢と前走の単勝人気(過去10年)
年度 優勝馬 性齢 前走の単勝人気
2013年 ノーザンリバー 牡5 4番人気
2014年 ダノンレジェンド 牡4 3番人気
2015年 キクノストーム 牡6 2番人気
2016年 ノボバカラ 牡4 3番人気
2017年 ディオスコリダー 牡3 3番人気
2018年 コパノキッキング せん3 1番人気
2019年 コパノキッキング せん4 2番人気
2020年 ジャスティン 牡4 1番人気
2021年 ダンシングプリンス 牡5 1番人気
2022年 リメイク 牡3 3番人気

ご注意 「今週の注目レース」ページの情報は、特別レース登録馬や過去のレース結果に基づいて制作しております。JRAが特定の競走馬を応援、推奨するものではありません。出走取りやめ、出走取消などにより、掲載した競走馬がレースに出走しないことがあります。

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