過去3年は阪神競馬場で開催されたが、今年は4年ぶりに京都競馬場が舞台となる。過去10年では3着以内馬延べ30頭中23頭が単勝5番人気以内の馬となっており、10番人気以下の馬は3着以内に入っていない。ここでは過去10年の結果から、好走馬に共通するポイントを探っていく。
過去10年の3着以内馬延べ30頭中29頭は前走で5着以内に入っていた。前走6着以下で3着以内に入ったのは、2014年1着のダノンシャークただ1頭となっており、翌2015年以降、前走6着以下の馬は延べ52頭が出走していたにもかかわらず1頭も3着以内に入っていない。今年も前走で6着以下に敗れていた馬は大きく割り引いた方がよさそうだ。〔表1〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 3-2-3-23 | 9.7% | 16.1% | 25.8% |
2着 | 2-4-1-16 | 8.7% | 26.1% | 30.4% |
3着 | 3-3-2-14 | 13.6% | 27.3% | 36.4% |
4着 | 0-0-3-14 | 0% | 0% | 17.6% |
5着 | 1-1-1-14 | 5.9% | 11.8% | 17.6% |
6~9着 | 1-0-0-25 | 3.8% | 3.8% | 3.8% |
10着以下 | 0-0-0-38 | 0% | 0% | 0% |
過去10年の前走の距離別成績では、出走頭数にばらつきはあるものの、3着内率では2000メートル以上組の35.3%が最も高くなっている。前走1400メートル以下の距離延長組は〔2・3・2・40〕(3着内率14.9%)、1800メートル以上の距離短縮組は〔4・3・6・41〕(同24.1%)で、前走も1600メートルだった馬〔4・4・2・63〕(同13.7%)も含めて比較すると、3着以内数と3着内率の両方で距離短縮組がリードしている。まずは前走が芝1800メートル以上だった馬に注目してみたい。〔表2〕
前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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1200m | 2-0-0-7 | 22.2% | 22.2% | 22.2% |
1400m | 0-3-2-33 | 0% | 7.9% | 13.2% |
1600m | 4-4-2-63 | 5.5% | 11.0% | 13.7% |
1800m | 2-2-3-30 | 5.4% | 10.8% | 18.9% |
2000m以上 | 2-1-3-11 | 11.8% | 17.6% | 35.3% |
上半期のマイル王決定戦として、6月に安田記念が行われるが、同年の安田記念に出走していた馬の成績は〔6・10・4・51〕(3着内率28.2%)で、3着以内馬延べ30頭中20頭を占めている。また、安田記念での着順別で見ると、概ね着順が上位だった馬の好走率が高くなっている。対して、同年の安田記念に出走していなかった馬は4勝を挙げているものの、3着内率が9.7%にとどまっている。近走の成績を比較する際は、同年の安田記念に出走していた馬を重視したい。〔表3〕
着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1着 | 3-0-0-2 | 60.0% | 60.0% | 60.0% |
2着 | 1-0-0-4 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
3着 | 0-2-1-3 | 0% | 33.3% | 50.0% |
4着 | 2-1-0-4 | 28.6% | 42.9% | 42.9% |
5着 | 0-2-0-4 | 0% | 33.3% | 33.3% |
6~9着 | 0-4-1-13 | 0% | 22.2% | 27.8% |
10着以下 | 0-1-2-21 | 0% | 4.2% | 12.5% |
不出走 | 4-0-6-93 | 3.9% | 3.9% | 9.7% |
過去10年の連対馬延べ20頭は、いずれも同年のJRAの芝GⅠで9番人気以内に支持されたことがあった。その中でも、1番人気と2番人気に支持されていた馬は3着内率が50.0%に達しているので軽視禁物だろう。一方で、10番人気以下しかなかった馬は延べ23頭が出走して3着1回のみ、同年のJRAの芝GⅠ不出走の馬は延べ47頭が出走して3着2回と、いずれも苦戦している。〔表4〕
最高単勝人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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1番人気 | 4-0-1-5 | 40.0% | 40.0% | 50.0% |
2番人気 | 2-6-1-9 | 11.1% | 44.4% | 50.0% |
3番人気 | 1-0-1-10 | 8.3% | 8.3% | 16.7% |
4番人気 | 2-1-2-12 | 11.8% | 17.6% | 29.4% |
5番人気 | 0-0-0-7 | 0% | 0% | 0% |
6~9番人気 | 1-3-2-34 | 2.5% | 10.0% | 15.0% |
10番人気以下 | 0-0-1-22 | 0% | 0% | 4.3% |
不出走 | 0-0-2-45 | 0% | 0% | 4.3% |
2015年以降の優勝馬延べ8頭は、いずれも同年の重賞を1番人気で勝利していた。今年も同様の経験を有している馬が出走してきたら、優勝候補の一頭に加えてみるのもよさそうだ。〔表5〕
(河野 道夫)
年度 | 優勝馬 | 同年に1番人気で勝利していた重賞 |
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2015年 | モーリス | ダービー卿CT、安田記念 |
2016年 | ミッキーアイル | 阪急杯 |
2017年 | ペルシアンナイト | アーリントンC |
2018年 | ステルヴィオ | スプリングS |
2019年 | インディチャンプ | 東京新聞杯 |
2020年 | グランアレグリア | スプリンターズS |
2021年 | グランアレグリア | ヴィクトリアマイル |
2022年 | セリフォス | 富士S |
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