来季よりSBKでは、反アルバロ・バウティスタ法とも言われるライダーの装備重量による基準体重制(装備重量80kgを基準に、1kg軽くなるごとに0.5kgのバラストを追加しなければならない)により、6kgから7kgのおもりを載せてレースしなければならなくなるドゥカティのバウティスタだが、現在バウはその新レギュレーションの影響を少しでも軽減しようと体重増量計画を実行中。たとえ数kgであっても外に重しを載せるのか、その分を自重(筋力で補填できる)で増やすのかでは走行時にマシンにかかる負担とそのコントロール性が異なるからだ。
しかし実際のところ、来季のSBKでバウティスタにより大きな影響を及ぼしそうなのは、基準体重制よりもレースで使用できる燃料容量の削減の方が大きいと言っているのはドゥカティのSBKチームのチーフエンジニア。
SBKでは来季、使える燃料がこれまでの24リッターから21リッターへと大幅に削減されるが、これは同時にエンジンパワーがこれまでのようには使えなくなる(燃料噴射量を絞って燃費を上げる必要性=パワーダウンする)ことから、重量のバラスト調整よりもこっちの対応の方がより困難を伴うという認識を示している。加えて来季はエンジンのレブリミット規制がリセットされ、パニガーレはどこよりもエンジンを回せる(16100回転!)アドバンテージが、こと燃費対応の面ではデメリットになる可能性もある。
最終戦後に行われたテストでは、バラスト積んで走り出したバウティスタが早々に大転倒(それでケガしたバウティスタは強行出場したMotoGPのワイルドカード参戦で散々なことに)。重量規制に関しても、新しい燃料規制に関してもろくにデータが取れていないドゥカティは、このオフシーズンは机上のデータをこねくり回して最善策の構築を進めているはず。
レースとなればバウティスタの一人勝ちという状況を、なんとかしてイコールコンディションのもとになくしたいSBKを主催するドルナはあの手この手だが、果たしてドカとバウティスタはこれにどう対抗する手段を編み出してくるかについても来季のSBKは見ものになりそうだ。
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